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ロシア鉄道ET4A形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロシア鉄道ET4A形電車
ET4A-001編成
基本情報
運用者 ロシアの旗ロシア鉄道
製造所 トルジョーク車両工場ロシア語版
製造年 2011年 - 2013年
製造数 24両(8両編成3本)
運用開始 2012年6月9日
主要諸元
編成 8両編成(5M3T)
(3 - 12両編成まで組成可能)
軌間 1,520 mm
電気方式 直流3,000V
架空電車線方式
最高運転速度 120 km/h
設計最高速度 120 km/h
車両定員 250人(着席60人)(制御車)
300人(着席108人)(電動車、付随車)
車両重量 51.0 t(制御車)
63.2 t(電動車)
46.2 t(付随車)
全長 22,188 mm(制御車)
22,086 mm(電動車、付随車)
全幅 3,522 mm
全高 4,284 mm
車輪径 950 mm(制御車、付随車)
1,050 mm(電動車)
主電動機出力 450 kw
出力 1,800 kw
制御方式 VVVFインバータ制御IGBT素子
制動装置 電気指令式空気ブレーキ回生ブレーキ空気ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3]に基づく。
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ET4A形ロシア語: ЭТ4А)は、ロシア鉄道(ОАО «Российские железные дороги»)で2012年から営業運転を開始したトルジョーク車両工場ロシア語版製の電車ロシア連邦の国産電車として初めて可変電圧可変周波数制御方式(VVVFインバータ制御方式)を用いた量産形式である[注釈 1][1][2]

概要・運用

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トルジョーク車両工場が1999年に試作したET2A形(ЭТ2А)の技術を基に製造された車両。開発にあたってはトルジョーク車両工場に加え中央研究所TEP(ЗАО ЦНИИ "ТрансЭлектроПрибор" 、ЦНИИ ТЭП)、NPPダリニャーヤ・スヴャースィ(НПП Дальняя Связь)、エレクトロアッパラット(ОАО Электроаппарат)が参加した企業グループ "電気機械交通機関製造"(Транспортное электромашиностроение»)が設立され、2008年から研究が実施された。形式名の「ET4A」(ЭТ4А)は、「トルジョーク車両工場(Т)で製造された第4世代電車(Э)誘導発電機(А)を搭載」と言う意味である他、これとは別にトルジョーク車両工場では62-9003と言う番号でも呼ばれている[1][2][4]

編成は制御車(Пг)、中間電動車(Мп)、付随車(Пп)で構成される。トルジョーク車両工場が提示した基本編成は8両編成(Пг+Мп+Мп+Мп+Мп+Пп+Мп+Пг)だが、最短3両、最長12両編成まで組成可能である。車体はそれまでトルジョーク車両工場が生産していたET2形(19,600 mm)[5]よりも長い22m級の長さを有し、乗降扉の幅も1,250 mmに拡大している。各車両の屋根上には換気・暖房機能を搭載したNPPロングハウル(НПП Дальняя связь)製の空調装置が2基設置され、車内照明にはLEDが用いられる。また先頭車にはバリアフリー対応トイレが設置されている。座席配置は3列+3列のボックスシートである[1][2][6]

エレクトロアッパラットが製造した制御装置IGBT素子を用いたVVVFインバータ制御を用い、各電動車に4基搭載されたATD450形三相誘導発電機(450 kw)を稼働させる。制動装置として電気指令式空気ブレーキ回生ブレーキが搭載し、電気指令式空気ブレーキの故障などの非常時には自動的に空気ブレーキが作用するようになっている[1][2][7]

2011年に最初の車両が完成し、全ロシア鉄道輸送研究所(ЭК ВНИИЖТ)の実験線やロシア鉄道の営業用路線での試運転が実施された。これらの結果を受けて2012年4月5日に安全基準への適合を示す証明書が発行され、量産が決定した。営業運転開始は同年の6月9日サンクトペテルブルク - ルーガ間の急行列車からである[2][4]

当初は30編成の量産が計画されていたが[8]2013年の時点での導入数は3編成のみであり、更に2016年に製造元のトルジョーク車両工場が破産したため、以降の増備は行われていない[9][10]

関連形式

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脚注

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注釈

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  1. ^ ET4A形以前もET2A形(ЭТ2А)、ED6形(ЭД6)、VSM250形"ソコル"(ВСМ250)などが試作されたが、どの形式も試験結果は思わしくなく量産には至らなかった。

出典

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  1. ^ a b c d e Электропоезд постояного тока ЭТ4А作成 2019年8月1日閲覧
  2. ^ a b c d e f Е. Г. Янченко, Д. Е. Кирюшин, В. П. Шилкин. Новый (2012). “отечественный электропоезд ЭТ4А” (ロシア語). Локомотив 8: 34-48. ISSN 0869-8147. 
  3. ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 358-361.
  4. ^ a b Абрамов Е.Р 2015, p. 358-359.
  5. ^ Электропоезда постояного тока ЭТ2, ЭТ2М 2019年8月1日閲覧
  6. ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 359.
  7. ^ Абрамов Е.Р 2015, p. 360.
  8. ^ После двух лет реконструкции ТВЗ выпустил новый поезд Юрий Ильин 2016年12月26日作成 2019年8月1日閲覧
  9. ^ Список подвижного состава ЭТ4А TrainPix 2019年8月1日閲覧
  10. ^ Тверская область: 100-летний Торжокский вагонзавод признан банкротом2016年9月7日作成 2019年8月1日閲覧
  11. ^ В марте между Псковом и Санкт-Петербургом начнёт курсировать дизель-электропоезд 2019年8月1日閲覧

参考資料

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