ロシア鉄道EDS1R形電車
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ロシア鉄道EDS1R形電車 | |
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EDS1R形 | |
基本情報 | |
運用者 | ロシア鉄道 |
製造所 | デミホヴォ機械製造工場 |
製造年 | 2013年 - |
製造数 | 2両編成2本 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,520 mm |
電気方式 |
交流20,000V 50Hz (架空電車線方式) |
設計最高速度 | 120 km/h |
車両定員 |
0人(電動車) 62人(制御車) |
編成長 | 44,200 mm |
車体長 | 22,100 mm |
車体幅 | 3,480 mm |
台車中心間距離 | 15,000 mm |
主電動機出力 | 220 kw |
編成出力 | 880 kw |
制動装置 | 電気ブレーキ、空気ブレーキ(電空併用ブレーキ) |
備考 | 主要数値は[1][2]に基づく。 |
EDS1R形(ロシア語: ЭДС1Р)は、デミホヴォ機械製造工場が製造しロシア鉄道が所有する交流電車。旅客輸送に使われない事業用車で、デミホヴォ機械製造工場における形式番号は"62-370"である[1][2]。
概要・運用
[編集]それまでは旅客用電車の改造によって賄われていたロシア鉄道向けの事業用電車で初の完全新製車両となった形式。2013年に開催された鉄道見本市"Expo-1520"で最初の編成が公開された[3]。
車体や機器はデミホヴォ機械製造工場が製造する旅客用電車であるED9M形電車と統一されており、2基のパンタグラフや電気機器を有した電動制御車と動力を持たない制御車による2両編成を組む。各車両の内装は以下の通りである[3][2]。
- 電動制御車(Мг) - 資材の積載や作業に用いられる車両。車内の各部に大小さまざまな備品を収納できる棚や容器があり、天井に2台設置された天井クレーン(積載量250 kgf)で前方の扉から積み下ろしを行う事が出来る。また車内の連結面側には金属加工を行う事が出来る作業台が設置されている。デミホヴォ機械製造工場における形式番号は"62-372"で、日本国有鉄道における電車の形式称号で言う「クモヤ」に該当する[3][2][4]。
- 制御車(Пг) - 作業員を乗せる事が出来る車両。62人分の座席(ボックスシート)の他、環境対策を施したトイレ、コンロや電子レンジ、ポットなどの調理機器、流し台、食器乾燥機、冷蔵庫など長期間の作業に適した機器が備わっている。また運転台側には作業長用の個室が設置されている。デミホヴォ機械製造工場における形式番号は"62-371"で、「クヤ」に該当する[3][2][4]。
2019年の時点で2本が製造され、ロシア鉄道が所有する交流電化区間における保線や職員輸送などに使用されている。なお最初に製造された0001編成は2019年現在0003編成に番号が変更されている[5][6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b А. В. Молчанов 2015, p. 47-49.
- ^ a b c d e AC Special Electric Multiple Unit EDS1R, Maintenance Team Transportation作成 2019年7月15日閲覧
- ^ a b c d А. В. Молчанов 2015, p. 47.
- ^ a b А. В. Молчанов 2015, p. 48.
- ^ “ЭДС1Р” (ロシア語). Trainpix. 2019年7月15日閲覧。
- ^ “ЭДС1Р — Российские электропоезда” (ロシア語). RusEtrain. 2019年7月15日閲覧。
参考資料
[編集]- “Знакомьтесь: ЭДС1Р — электропоезд специального назначения” (ロシア語). Локомотив: 47-49. (2015-1). ISSN 0869-8147 .