ヤマニンウルス
この記事は現役競走馬を扱っています。 |
ヤマニンウルス | ||||||
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2024年プロキオンS | ||||||
欧字表記 | Yamanin Ours[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2020年5月21日(4歳)[1] | |||||
父 | ジャスタウェイ[1] | |||||
母 | ヤマニンパピオネ[1] | |||||
母の父 | スウェプトオーヴァーボード[1] | |||||
生国 | 日本(北海道新冠町)[1] | |||||
生産者 | 錦岡牧場[1] | |||||
馬主 | 土井肇[1] | |||||
調教師 | 斉藤崇史(栗東)[1] | |||||
調教助手 | 嶋津篤 | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 6戦5勝[1] | |||||
獲得賞金 |
8346万1000円[1] (2024年12月19日現在) | |||||
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ヤマニンウルス(欧字名:Yamanin Ours、2020年5月21日 - )は、日本の競走馬[1]。2024年のプロキオンステークスの勝ち馬である。
経歴
[編集]2歳(2022年)
[編集]2022年8月20日、小倉競馬場第6レースの2歳新馬戦(ダート1700m)で、当時ルーキーの今村聖奈を背にデビュー。3コーナーで先頭に立つとぐんぐん差を広げ、2着のゴライコウに4秒3(約21馬身)もの大差(グレード制が導入された1984年以降において、JRA平地競走で最大の着差)をつけ圧勝。タイムは1分44秒3で、ダート1700mの2歳JRAレコードを更新した[3]。なお、通常であれば5着ダイメイセブン以下11頭はタイムオーバーによる出走制限を受けるはずだったが、レコードタイムの勝利であったため、適用対象外となった[4]。2歳時はこの1レースのみとなった。
3歳(2023年)
[編集]4月23日、京都競馬場第6レースの3歳1勝クラス(ダート1800m)で、約8ヶ月ぶりにレースに復帰。鞍上は武豊に乗り替わった。直線入口で早々に先頭に立つと、後続を寄せ付けることなく完勝。勝ち時計1分52秒3は、同条件だった4月22日の4歳上2勝クラスより1秒4も速かった。鞍上の武からは「和製フライトラインになってほしいね」と期待を寄せられた[5][6]。その後、再度休養に入り、復帰戦となった11月12日の京都競馬場・3歳以上2勝クラス(ダート1900m)では、鞍上にクリストフ・ルメールを起用し、危なげなく3連勝を飾った[7]。
4歳(2024年)
[編集]シーズン初戦として出走した3勝クラス・雅ステークスでデビュー4連勝を果たし、オープンクラスに昇格[8]。陣営は休養を挟んだのち、初重賞出走となる平安ステークス(GIII)での復帰を目標としていたが、「中間に裂蹄を発症した影響で態勢が整わない」として回避し[9]、改めて復帰戦にプロキオンステークス(GIII)を選択した[10]。単勝オッズは1.7倍の圧倒的な1番人気で迎えた。道中は前団につけ、4コーナーで一気に先頭に立つと、直線では後続を寄せ付けずに無傷の5連勝で重賞初制覇となった[11][12]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[13]およびJBISサーチ[14]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2022. 8.20 | 小倉 | 2歳新馬 | ダ1700m(稍) | 15 | 4 | 8 | 2.7 (1人) | 1着 | R1:44.3(35.8) | -4.3 | 今村聖奈 | 50 | (ゴライコウ) | 536 | |
2023. 4.23 | 京都 | 3歳1勝クラス | ダ1800m(良) | 9 | 3 | 3 | 1.2 (1人) | 1着 | 1:52.3(37.8) | -1.0 | 武豊 | 56 | (マリアナトレンチ) | 560 | |
11.12 | 京都 | 3歳上2勝クラス | ダ1900m(稍) | 16 | 6 | 12 | 1.2 (1人) | 1着 | 2:00.8(38.4) | -0.6 | C.ルメール | 56 | (シャンバラ) | 576 | |
2024. 1.14 | 京都 | 雅S | 3勝 | ダ1800m(良) | 13 | 5 | 6 | 1.3 (1人) | 1着 | 1:51.8(36.0) | -0.2 | 武豊 | 57 | (バハルダール) | 582 |
7. 7 | 小倉 | プロキオンS | GIII | ダ1700m(良) | 16 | 6 | 11 | 1.7 (1人) | 1着 | 1:42.7(37.5) | -0.5 | 武豊 | 57 | (スレイマン) | 584 |
12.19 | 名古屋 | 名古屋大賞典 | JpnIII | ダ2000m(良) | 12 | 3 | 3 | 1.8 (1人) | 6着 | 2:07.7(38.3) | 0.3 | 武豊 | 58.5 | ミッキーファイト | 591 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す
- 競走成績は2024年12月19日現在
血統表
[編集]ヤマニンウルスの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系/ヘイロー系 |
[§ 2] | ||
父 ジャスタウェイ 2009 鹿毛 |
父の父 ハーツクライ2001 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
アイリッシュダンス | *トニービン | |||
*ビューパーダンス | ||||
父の母 シビル1999 鹿毛 |
Wild Again | Icecapade | ||
Bushel-n-Peck | ||||
*シャロン | Mo Exception | |||
Double Wiggle | ||||
母 ヤマニンパピオネ 2008 芦毛 |
*スウェプトオーヴァーボード 1997 芦毛 |
*エンドスウィープ | *フォーティナイナー | |
Broom Dance | ||||
Sheer Ice | Cutlass | |||
Hey Dolly A. | ||||
母の母 ヤマニンメルティ1996 黒鹿毛 |
*ジェイドロバリー | Mr. Prospector | ||
Number | ||||
*ワンオブアクライン | Danzig | |||
Barely Even | ||||
母系(F-No.) | ワンオブアクライン(USA)系(FN:10-d) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Mr. Prospector 5×4 | [§ 4] | ||
出典 |
- 4代母Barely Evenは1972年のアッシュランドステークス(米G1)優勝馬
- 3代母ワンオブアクラインは1988年のオークリーフステークス(米G1)優勝馬。
- その他の主な近親にスティルインラブ(牝馬三冠)、ローブデコルテ(優駿牝馬)、ヤマニンサルバム(新潟大賞典、中日新聞杯)など。
エピソード
[編集]- 一部メディアからは、期待度の高さから「砂の大器」と呼ばれている[18]。
- 脚元に問題があるため、レースの間隔が開くことが多くなっている。また調教助手の島津によると、「体質は若い時は弱さがあったが、古馬になってからしっかりしてきている」と話した[19]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ヤマニンウルス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年7月7日閲覧。
- ^ “競走馬情報 ヤマニンウルス”. 日本中央競馬会. 2024年7月7日閲覧。
- ^ 「今村聖奈騎手がG1騎乗が可能となる通算31勝到達 土曜小倉6Rを84年以降平地レース最大着差4秒3差のぶっち切り勝利」『スポーツ報知』2022年8月21日。2024年7月7日閲覧。
- ^ “タイムオーバー11頭救出の「21馬身差」衝撃レコード!? 今村聖奈にG1騎乗もたらした怪物候補のド派手デビュー!”. g-journal (2022年8月21日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ 「【京都6R・3歳1勝クラス】大器ヤマニンウルスが2連勝 武豊騎手「和製フライトラインになってほしい」」『スポーツ報知』2023年4月23日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「未完成でも大楽勝のヤマニンウルス 武豊が口にした米の歴史的名馬フライトラインは6戦無敗で驚異の着差」『スポーツニッポン』2023年4月23日。2024年7月7日閲覧。
- ^ 「【京都8R・3歳2勝クラス】〝砂の大器〟ヤマニンウルスが直線持ったままで圧勝!デビューから無傷3連勝」『サンスポZBAT!』2023年11月12日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「【雅S】(京都)ヤマニンウルスが馬なりで押し切り無傷の4連勝」『ラジオNIKKEI』2024年1月14日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「〝砂の大器〟ヤマニンウルスは平安Sでの復帰を見合わせ プロキオンSを目標に調整【次走報】」『東京スポーツ』2024年4月12日。2024年7月7日閲覧。
- ^ 「重賞初挑戦、4戦4勝のヤマニンウルスがプロキオンSに登録」『競馬ブック』2024年7月3日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「【プロキオンS】ヤマニンウルスが4角先頭V!無傷5連勝で重賞の壁も楽々突破」『サンスポZBAT!』2024年7月7日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「【プロキオンS】ヤマニンウルス完勝!底知れぬポテンシャル示す武豊の言葉とは…」『スポーツニッポン』2024年7月7日。2024年9月19日閲覧。
- ^ “ヤマニンウルスの競走成績”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2024年7月7日閲覧。
- ^ “ヤマニンウルス 競走成績”. JBISサーチ. 2024年7月7日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ヤマニンウルス”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2024年7月7日閲覧。
- ^ a b c “ヤマニンウルスの血統表|競走馬データ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2024年7月7日閲覧。
- ^ “ヤマニンウルス - Yamanin Ours - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2024年7月8日閲覧。
- ^ 「〝砂の大器〟ヤマニンウルスは武豊とのコンビで平安Sへ 無傷の5連勝狙う【次走報】」『東京スポーツ』2024年2月28日。2024年9月19日閲覧。
- ^ 「【ヤマニンウルス×嶋津篤調教助手】“無敗の怪物候補”は馬房でドンくさい…? お茶目な素顔を公開!」『netkeiba.com』2024年6月30日。2024年7月7日閲覧。