ノットゥルノ (競走馬)
この記事は現役競走馬を扱っています。 |
ノットゥルノ | ||||||||||||
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第69回東京大賞典パドック(2023年12月29日) | ||||||||||||
欧字表記 | Notturno[1] | |||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||
性別 | 牡[1] | |||||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||||||||
生誕 | 2019年4月16日(5歳)[1] | |||||||||||
父 | ハーツクライ[1] | |||||||||||
母 | シェイクズセレナーデ[1] | |||||||||||
母の父 | Unbridled's Song[1] | |||||||||||
生国 | 日本(北海道日高町)[2] | |||||||||||
生産者 | 下河辺牧場[1] | |||||||||||
馬主 | 金子真人ホールディングス(株)[1] | |||||||||||
調教師 | 音無秀孝(栗東)[1] | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 |
23戦5勝[1] 中央:8戦2勝 地方:15戦3勝 | |||||||||||
獲得賞金 |
2億6355万円[1] 中央:2105万円 地方:2億4250万円 (2024年12月19日現在) | |||||||||||
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ノットゥルノ(欧字名:Notturno、2019年4月16日 - )は、日本の競走馬[1]。2022年ジャパンダートダービー、2024年名古屋グランプリ、佐賀記念の勝ち馬である。
戦績
[編集]デビュー前
[編集]2019年4月16日、北海道沙流郡日高町の下河辺牧場にて出生。2020年のセレクトセール1歳セッションに上場され、金子真人ホールディングス(株)に4300万円で落札された[3]。
2歳(2021年)
[編集]12月25日に行われた2歳新馬戦に武豊を鞍上に迎えてデビュー。2番人気に推されたが、4着に敗れた。
3歳(2022年)
[編集]3歳初戦として1月16日に行われた3歳未勝利戦に出走し、6着。
2月12日に行われた3歳未勝利戦では芝からダートに転向。単勝オッズ1.6倍の圧倒的1番人気に推された。レースでは好位追走から早めに先頭に立つと、後を追う2番人気のプラチナドリームを最後は5馬身突き放し勝利した。
3月5日に行われた3歳1勝クラスでは、1番人気に推された。レースでは途中一気にポジションを押し上げると前を行く2番人気のヴァレーデラルナをとらえ、1馬身3/4差つけて快勝した[4]。なお、このレースの8着には後にJBCクラシックを制するキングズソードが入っており、出世レースとなった。
5月4日に園田競馬場で行われたJpnII兵庫チャンピオンシップに出走。前年の全日本2歳優駿を制したドライスタウトに次ぐ2番人気に推された。レースでは最後の直線で4番人気コンシリエーレをかわすも、勝ち馬のブリッツファングには8馬身離され2着に敗れた[5]。
7月13日に大井競馬場で行われたダートの3歳王者を決める一戦である、JpnIジャパンダートダービーに出走。4番人気で迎えたレースでは好位集団の外を追走し、直線で先頭に立って押し切り2着の3番人気ペイシャエスに3/4馬身差をつけ優勝。GI/JpnI競走初制覇を果たした。鞍上の武豊騎手は2005年以来3回目となる日本ダービー(ドウデュース[注 1]で勝利)との同一年制覇を果たした[6]。鞍上の武は「何より馬の状態がとにかく良かったです。今までにないくらいの状態の良さを感じてゲートインできたので、自信を持って乗ることができました。枠順も外目だったので、スムーズなレースができて、馬のリズムが良かったので、馬場状態も考えて、早めに、少し早めに動こうと思いました。」「僕は53歳ですけど、馬はまだ3歳なので、一緒に頑張っていけたらと思います」と振り返った[7]。
3歳秋初戦として9月28日に行われたJpnII日本テレビ盃に出走。鞍上の武は凱旋門賞騎乗のためフランスに遠征しており、松山弘平に乗り替わった。4番人気で迎えたレースではスタートを決めて2番手を追走するも、最後の直線では失速し7着に敗れた。
次走は中京ダート1800のGI、チャンピオンズCに出走。再び武豊に鞍上が戻り、5番人気での出走となった。このレースには前年の覇者、テーオーケインズ、同年のUAEダービーを人気薄ながらも勝利を果たした、クラウンプライド、当時ダート5戦4勝のグロリアムンディらが揃った。テーオーケインズが少し出遅れた中で始まったレースでは7番手でレースを進めた。直線クラウンプライドが先頭に立ち、押し切るかと思われたが、3番人気、連勝中のジュンライトボルトが脅威の末脚を炸裂させ、クビ差躱し、初の戴冠となった。ノットゥルノは伸びきれず、8着に敗れた。
ノットゥルノは次走を年末の、東京大賞典(GI)に出走した。前走大敗を喫したものの、4番人気におされた。このレースには、5歳の春ダートに転向して、4戦3勝全てのレースで上がり最速を出している、ウシュバテソーロ、同年の、みやこSの勝ち馬、サンライズホープ、同年の帝王賞(GⅠ)の覇者、メイショウハリオらが揃った、スタート後にノットゥルノは4番手の位置につけてレースを進める。最後の直線外からウシュバテソーロが追い上げ、内からはメイショウハリオ、追いかけるようにしてノットゥルノが上がってくるも、ウシュバテソーロを捉えきれず、2着に敗れた。ウシュバテソーロはダート5戦4勝、GⅠ初制覇となった。
4歳 (2023年)
[編集]本馬は2月1日の、JpnI川崎記念から始動。引き続き、武豊騎手がまたがり4番人気で8着。以降は、5月20日のGIII平安Sを9着、6月28日のJpnI帝王賞を8着。このレースを勝利したメイショウハリオは連覇を飾った。10月9日のJpnI、MCS南部杯は同年の、フェブラリーSの覇者、レモンポップが2着のイグナイターに2秒差をつける大差勝ちを披露した。ノットゥルノは6着に敗れた。11月3日のJpnIJBCクラシックでは、キングズソードに0.9秒差をつけられ2着。12月3日のチャンピオンズCでは、8着に敗れる。12月29日の東京大賞典ではウシュバテソーロの4着に敗れた。
2023年はJBCクラシックの2着が最高着順となり、他全てのレースが馬券圏外の未勝利で終わった。
5歳 (2024年)
[編集]本馬は2月12日、佐賀競馬場で行われるJpnⅢ、佐賀記念に出走。このレースには、JpnⅡ名古屋グランプリ2着馬の、グランブリッジが1.7倍の1番人気、ノットゥルノは3.1倍の2番人気となった。ノットゥルノは斤量59kgを背負っていたが、2着キリンジに4馬身をつける圧勝。グランブリッジは4着だった。
しかし、続くJpnⅠ川崎記念では、3番人気で出走するも、ライトウォーリアの6着に敗れた。ライトウォーリアは、初のJpnⅠを制覇した。
5月6日、JpnⅡの名古屋グランプリに出走。1番人気に押された。終始先頭を逃げ、2着に8馬身差をつける、レコード制覇。このレースでは売得金額が9億5582万7200円を達成し、こちらもレコードとなった。[8]
続くレースはJpnI、帝王賞。前走の結果もあり、4番人気となる。このレースにはJBCクラシックの覇者、キングズソードや、2023年チャンピオンズC、東京大賞典2着、前走ドバイWC4着の、ウィルソンテソーロ、2023年の2月12日の新馬から、11月5日のみやこSまで5戦5勝、2024年の、ダイオライト記念(JpnII)の覇者、セラフィックコール、2023、24年と連覇を果たしたメイショウハリオ、川崎記念でノットゥルノを下した、ライトウォーリアらが揃った。レース終盤、先行策をとっていたキングズソードが直線先頭に立つと、ウィルソンテソーロも追い上げる。更には地方馬のディクテオンも凄まじい末脚で迫るが、キングズソードが押し切り、JpnI2勝目を飾った。2着にウィルソンテソーロ、3着にディクテオン、ノットゥルノは伸び切れず、7着に敗れた。
競走成績
[編集]以下の内容は、JBISサーチ[9]およびnetkeiba.com[10]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2021.12.25 | 阪神 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 14 | 2 | 2 | 4.0 (2人) | 4着 | 1:49.0(35.1) | 0.3 | 武豊 | 55 | ジャスティンカツミ | 512 | |
2022. 1.16 | 中京 | 3歳未勝利 | 芝2000m(良) | 11 | 7 | 8 | 6.2 (4人) | 6着 | 2:02.7(35.5) | 0.8 | 武豊 | 56 | エイカイマッケンロ | 508 | |
2.12 | 阪神 | 3歳未勝利 | ダ1800m(良) | 10 | 8 | 10 | 1.6 (1人) | 1着 | 1:53.7(37.5) | -0.8 | 武豊 | 56 | (プラチナドリーム) | 512 | |
3. 5 | 阪神 | 3歳1勝クラス | ダ1800m(良) | 12 | 1 | 1 | 2.0 (1人) | 1着 | 1:53.3(38.3) | -0.3 | 武豊 | 56 | (ヴァレーデラルナ) | 510 | |
3.26 | 中山 | 伏竜S | OP | ダ1800m(稍) | 8 | 8 | 8 | 4.1 (2人) | 2着 | 1:52.2(37.9) | 0.1 | 武豊 | 56 | デリカダ | 508 |
5. 4 | 園田 | 兵庫CS | JpnII | ダ1870m(良) | 12 | 3 | 3 | 3.9 (2人) | 2着 | 2:02.7(39.5) | 1.3 | 武豊 | 56 | ブリッツファング | 517 |
7.13 | 大井 | JDダービー | JpnI | ダ2000m(不) | 14 | 8 | 14 | 5.6 (4人) | 1着 | 2:04.6(38.3) | -0.1 | 武豊 | 56 | (ペイシャエス) | 526 |
9.28 | 船橋 | 日本テレビ盃 | JpnII | ダ1800m(良) | 13 | 3 | 3 | 5.3 (4人) | 7着 | 1:54.6(41.2) | 1.6 | 松山弘平 | 55 | フィールドセンス | 529 |
12. 4 | 中京 | チャンピオンズC | GI | ダ1800m(良) | 16 | 5 | 9 | 14.3 (5人) | 8着 | 1:52.6(37.1) | 0.7 | 武豊 | 56 | ジュンライトボルト | 516 |
12.29 | 大井 | 東京大賞典 | GI | ダ2000m(良) | 14 | 2 | 2 | 7.1 (4人) | 2着 | 2:05.3(37.7) | 0.3 | 武豊 | 55 | ウシュバテソーロ | 516 |
2023. 2. 1 | 川崎 | 川崎記念 | JpnI | ダ2100m(良) | 10 | 6 | 6 | 11.7 (4人) | 8着 | 2:19.3(42.7) | 3.3 | 武豊 | 56 | ウシュバテソーロ | 522 |
5.20 | 京都 | 平安S | GIII | ダ1900m(稍) | 16 | 3 | 5 | 8.0 (4人) | 9着 | 2:01.3(40.4) | 1.5 | 武豊 | 59 | グロリアムンディ | 534 |
6.28 | 大井 | 帝王賞 | JpnI | ダ2000m(良) | 12 | 5 | 5 | 7.6 (5人) | 8着 | 2:03.4(38.1) | 1.5 | 武豊 | 57 | メイショウハリオ | 529 |
10. 9 | 盛岡 | MCS南部杯 | JpnI | ダ1600m(稍) | 14 | 5 | 7 | 26.3 (6人) | 6着 | 1:36.1(35.8) | 2.3 | 武豊 | 57 | レモンポップ | 538 |
11. 3 | 大井 | JBCクラシック | JpnI | ダ2000m(良) | 10 | 2 | 2 | 17.7 (5人) | 2着 | 2:06.0(39.2) | 0.9 | 森泰斗 | 57 | キングズソード | 511 |
12. 3 | 中京 | チャンピオンズC | GI | ダ1800m(良) | 15 | 6 | 10 | 156.4(14人) | 8着 | 1:51.5(37.5) | 0.9 | 松若風馬 | 58 | レモンポップ | 522 |
12.29 | 大井 | 東京大賞典 | GI | ダ2000m(良) | 9 | 2 | 2 | 14.1 (5人) | 4着 | 2:07.6(37.7) | 0.3 | 武豊 | 57 | ウシュバテソーロ | 514 |
2024. 2.12 | 佐賀 | 佐賀記念 | JpnIII | ダ2000m(稍) | 12 | 8 | 11 | 3.1 (2人) | 1着 | 2:08.2(38.1) | -0.7 | 武豊 | 59 | (キリンジ) | 521 |
4. 3 | 川崎 | 川崎記念 | JpnI | ダ2100m(重) | 11 | 4 | 4 | 5.7 (3人) | 6着 | 2:17.3(41.4) | 1.8 | 武豊 | 57 | ライトウォーリア | 516 |
5. 6 | 名古屋 | 名古屋GP | JpnII | ダ2100m(良) | 12 | 7 | 10 | 2.0 (1人) | 1着 | R2:10.9(37.9) | -1.6 | 武豊 | 58 | (ヒロイックテイル) | 525 |
6.26 | 大井 | 帝王賞 | JpnI | ダ2000m(稍) | 13 | 4 | 5 | 4.8 (4人) | 7着 | 2:08.7(39.5) | 1.8 | 武豊 | 57 | キングズソード | 526 |
11. 4 | 佐賀 | JBCクラシック | JpnI | ダ2000m(良) | 11 | 5 | 5 | 3.6 (3人) | 5着 | 2:09.6(38.7) | 1.6 | 武豊 | 57 | ウィルソンテソーロ | 525 |
12.19 | 名古屋 | 名古屋大賞典 | JpnIII | ダ2000m(良) | 12 | 7 | 9 | 31.8 (4人) | 2着 | 2:07.4(39.9) | 0.0 | 鮫島克駿 | 60 | ミッキーファイト | 532 |
- Rはレースレコード勝ちを示す
- 競走成績は2024年12月19日現在
血統表
[編集]ノットゥルノの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系/ヘイロー系 |
[§ 2] | ||
父 ハーツクライ 2001 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 アイリッシュダンス1990 鹿毛 |
*トニービン | *カンパラ | ||
Severn Bridge | ||||
*ビューパーダンス | Lyphard | |||
My Bupers | ||||
母 *シェイクズセレナーデ Sheikh's Serenade 2006 芦毛 |
Unbridled's Song 1993 芦毛 |
Unbridled | Fappiano | |
Gana Facil | ||||
Trolley Song | Caro | |||
Lucky Spell | ||||
母の母 Desert Stormer1990 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | ||
Terlingua | ||||
Breezy Stories | Damascus | |||
New Tune | ||||
母系(F-No.) | シェイクズセレナーデ系(FN:21-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×5 6.25% | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 奇しくも同じハーツクライ産駒である。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “ノットゥルノ”. JBISサーチ. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “ノットゥルノ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “セレクトセール2020 セール結果”. 日本競走馬協会. 2022年10月8日閲覧。
- ^ 「【3歳1勝クラス】(阪神6R) 人気に応えてノットゥルノが勝利」『競馬実況web』ラジオNIKKEI。2022年10月1日閲覧。
- ^ “【園田・兵庫CS結果】ブリッツファングが8馬身差圧勝で重賞初V 2歳王者ドライスタウトは4着”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年10月1日閲覧。
- ^ “【大井・ジャパンダートダービー結果】ノットゥルノが押し切り3歳ダート王!武豊騎手は17年ぶりのV”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年10月1日閲覧。
- ^ 「【ジャパンダートダービー】(大井)ノットゥルノが重賞初制覇で3歳ダートの頂点に」『競馬実況web』ラジオNIKKEI。2022年10月1日閲覧。
- ^ 伊嶋健一郎. “【名古屋GP】売得金額9億5582万7200円もレコード! - 共通 | 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年6月29日閲覧。
- ^ “ノットゥルノ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “ノットゥルノの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2024年11月30日閲覧。
- ^ a b "血統情報:5代血統表|ノットゥルノ". JBISサーチ. 公益社団法人 日本軽種馬協会. 2022年7月14日閲覧。
- ^ “ノットゥルノ - Notturno - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2024年11月30日閲覧。
- ^ a b "ノットゥルノの血統表|競走馬データ". netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年7月14日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ