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ミリプラチン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミリプラチン
臨床データ
販売名 ミリプラ
データベースID
CAS番号
141977-79-9
PubChem CID: 9832045
ChemSpider 8007775
KEGG D06294
ChEBI CHEBI:780F0P8N4I
化学的データ
化学式C34H68N2O4Pt
分子量764.01 g·mol−1
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ミリプラチン(Miriplatin)は、白金抗癌剤の一つである。脂溶性が高く、肝細胞癌動脈塞栓療法英語版(TACE)に用いられる。製剤は一水和物であり、専用の懸濁剤としてヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルが添付されている。

効能・効果

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禁忌

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下記の患者には禁忌とされている[1]

  • 白金を含む薬剤またはヨード系薬剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
  • 重篤な甲状腺疾患のある患者
  • 妊婦または妊娠している可能性のある婦人

副作用

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ほぼ全例に発熱が現れる他、91%の患者にCRP上昇が、81%の患者に好酸球増多が、76%の患者にNAG上昇が見られる[1]

重大な副作用として、下記のものが知られている。

薬物動態

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患者の肝動脈内にミリプラチン懸濁液を1回または2回投与した場合、1回目は18~37日、2回目は7〜34日で最高血中濃度に達し、投与6〜8ヵ月後で31.0±6.4%、10〜14ヵ月後でも17.1±3.7%が検出された。

ミリプラチンは肝臓で高濃度に検出され、正常細胞よりも腫瘍細胞での濃度が高かった。白金量は投与1週間後まで殆ど減少することなく維持された[2][3]:24

相互作用

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ミリプラチンはCYP3A4と相互作用しない[1]

参考資料

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  1. ^ a b c ミリプラ動注用70mg 添付文書”. www.info.pmda.go.jp. PMDA. 2021年8月15日閲覧。
  2. ^ Hanada, Mitsuharu; Baba, Akemi; Tsutsumishita, Yasuyuki; Noguchi, Toshihiro; Yamaoka, Takashi; Chiba, Nobuyoshi; Nishikaku, Fumio (2009-07). “Intra-hepatic arterial administration with miriplatin suspended in an oily lymphographic agent inhibits the growth of tumors implanted in rat livers by inducing platinum-DNA adducts to form and massive apoptosis” (英語). Cancer Chemotherapy and Pharmacology 64 (3): 473–483. doi:10.1007/s00280-008-0895-3. ISSN 0344-5704. PMC 2691803. PMID 19104812. http://link.springer.com/10.1007/s00280-008-0895-3. 
  3. ^ ミリプラ動注用70mg インタビューフォーム”. www.info.pmda.go.jp. PMDA. 2021年8月15日閲覧。