ベンゼンスルホン酸
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ベンゼンスルホン酸[1] | |
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別称 Benzene sulphonic acid; Benzenesulphonic acid; Phenylsulfonic acid; Phenylsulphonic acid; Besylic acid[3] | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 98-11-3 |
PubChem | 7371 |
ChemSpider | 7093 |
UNII | 685928Z18A |
EC番号 | 202-638-7 |
国連/北米番号 | 2583, 2585, 1803 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL1422641 |
RTECS番号 | DB4200000 |
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特性 | |
化学式 | C6H6O3S |
モル質量 | 158.18 g mol−1 |
外観 | 無色の結晶性固体 |
密度 | 1.32 g/cm3 (47 °C) |
融点 |
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沸点 |
190 °C |
水への溶解度 | 溶ける |
その他溶媒への溶解度 | アルコールに溶ける。非極性溶媒には溶けない。 |
酸解離定数 pKa | −2.8[4] |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H290, H302, H314, H315, H319, H335 |
Pフレーズ | P234, P260, P261, P264, P270, P271, P280, P301+312, P301+330+331, P302+352, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310 |
主な危険性 | 腐食性 |
引火点 | > 113 °C |
関連する物質 | |
関連するスルホン酸 | スルファニル酸 p-トルエンスルホン酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ベンゼンスルホン酸(ベンゼンスルホンさん、benzenesulfonic acid)は、ベンゼンの水素が1個スルホ基(-SO3H) に置き換わった構造 (C6H5SO3H)を持つ、有機スルホン酸の一種である。ベシル酸と別称される。水に可溶な強酸である。
合成
[編集]ベンゼンを発煙硫酸、あるいは濃硫酸でスルホン化して合成する。
反応
[編集]温水溶液中、ベンゼンスルホン酸を水酸化ナトリウムで中和し、その後冷却すると、プロトンがナトリウムイオンに置き換わったベンゼンスルホン酸ナトリウムの結晶が析出する。
このナトリウム塩、あるいはベンゼンスルホン酸を直接アルカリ融解すると、芳香族求核置換反応が起こる結果、ナトリウムフェノキシドが得られる。これを酸で中和するとフェノールとなる。
ほか、ベンゼンスルホン酸に五酸化二リンを作用させればベンゼンスルホン酸無水物 (C6H5SO2OSO2C6H5)が、ナトリウム塩に五塩化リンを作用させれば塩化ベンゼンスルホニル (C6H5SO2Cl) が、それぞれ得られる。
用途
[編集]試薬のほか、医薬品を塩(ベシル酸塩)にする原料として用いられる。
ベンゼンスルホン酸は、p-トルエンスルホン酸と同様、酸触媒として用いることが可能ではあるが、若干高価であることと、有機溶媒への溶解性に劣ることから、p-トルエンスルホン酸ほどは用いられない。
出典
[編集]- ^ Benzenesulfonic acid [リンク切れ], Sigma-Aldrich
- ^ Nomenclature of Organic Chemistry: IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 789. doi:10.1039/9781849733069-FP001. ISBN 978-0-85404-182-4
- ^ Besylic acid, ChemIndustry
- ^ Guthrie, J. P. Hydrolysis of esters of oxy acids: pKa values for strong acids Can. J. Chem. 1978, 56, 2342-2354. doi:10.1139/v78-385
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 国際化学物質安全性カード ベンゼンスルホン酸 (ICSC:1626) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版