コンテンツにスキップ

ブロウアップ ヒデキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブロウアップ ヒデキ
BLOW UP! HIDEKI
監督 田中康義
製作 瀬島光雄
出演者 西城秀樹
主題歌 『ブローアップ・マン』
西城秀樹
撮影 坂本典隆
羽方義昌
編集 池田禅
配給 松竹映画
芸映プロダクション
公開 日本の旗 1975年10月10日
上映時間 87分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

ブロウアップ ヒデキ』(BLOW UP! HIDEKI)は、1975年10月10日に公開された西城秀樹ドキュメンタリー映画である。配給は松竹映画芸映プロダクション

概要

[編集]

1975年7月20日から8月24日まで開催された『西城秀樹・全国縦断サマーフェスティバル』の模様を追って撮影された。

スタッフ

[編集]

キャスト

[編集]

内容

[編集]

1975年7月20日、富士山麓の特設野外ステージを皮切りに西城秀樹初の全国縦断ツアーがスタート。札幌秋田盛岡仙台広島など、日本各地をまわったその踏破距離はおよそ5000キロにも及ぶ。巨大なスピーカーボックスから響きわたるサウンドと、キレのあるパフォーマンスで観客を魅了する西城の姿を10台の劇場用カメラにてフィルムに捉えた。8月24日、大阪スタヂアム(大阪球場)でエンディング・フェスティバルが行われた。

熱量あふれるステージパフォーマンスだけでなく、旅の合間に1日設けられたオフに沖縄の砂浜で夏を楽しむ西城の姿も披露。さらにステージを降りて1人の青年に戻った西城が、ためらいながらも自分の言葉で青春や愛を語るインタビューも記録されている。

収録曲

[編集]
  1. オープニング
    作曲:惣領泰則
  2. ブロー・アップ・マン
    作詞:一の宮はじめ 作曲・編曲:惣領泰則
  3. 悲しみのアンジー
    作詞・作曲:Mick Jagger & Keith Richards
  4. 恋の暴走
    作詞:安井かずみ 作曲・編曲:馬飼野康二
  5. 情熱の嵐
    作詞:たかたかし 作曲:鈴木邦彦 編曲:馬飼野康二
  6. グッド・バイ・ガールズ
    作詞:一の宮はじめ 作曲・編曲:惣領泰則
  7. 愛の十字架
    作詞:たかたかし 作曲:鈴木邦彦 編曲:馬飼野康二
  8. 傷だらけのローラ (フランス語)
    作詞:さいとう大三 作曲・編曲:馬飼野康二
  9. この愛のときめき
    作詞:安井かずみ 作曲・編曲:あかのたちお
  10. 旅は気ままに
    作詞:たかたかし 作曲・編曲:馬飼野康二
  11. 激しい恋
    作詞:安井かずみ 作曲・編曲:馬飼野康二
  12. 青春に賭けよう
    作詞:たかたかし 作曲:鈴木邦彦 編曲:馬飼野康二
  13. 至上の愛
    作詞:安井かずみ 作曲・編曲:馬飼野康二
  14. グッド・バイ・ガールズ
    作詞:一の宮はじめ 作曲・編曲:惣領泰則
  15. エンディング
    作曲:惣領泰則

製作

[編集]

松竹はスタッフ40人、劇場用カメラ5台、レンズ40本、ヘリコプター1機、バス2台、ワゴン車2台と松竹大船撮影所の機材を7割方運び込み[1]、当時スタジオで撮影中だった『男はつらいよ 葛飾立志篇』の撮影に支障をきたした[1]。 これに対抗して日本テレビは東京からビデオカーを繰り出し、21歳の西城の内面をキメ細かく追ったが、松竹と日本テレビの撮影クルーが現場でしばしばぶつかった[2]。 松竹が1975年9月20日から全国公開すると発表すると日本テレビが激怒[2]、日本テレビは1975年9月25日の『木曜スペシャル』枠で放送することを決めていたため「放送前に先に松竹に公開されては番組の商品価値が半減する。番組を作るときの契約ではテレビが優先だった」と西城の所属する芸映を突き上げ、「ご無理、ごもっとも」と芸映、松竹とも日本テレビに平伏[1][3]。『ブロウアップ ヒデキ』は同年10月10日に公開延期を余儀なくされた[2]。 この醜態に城戸四郎松竹会長が「テレビや芸能プロに振り回されるとは何事か!」と激怒し、三嶋与四治企画本部長のクビが飛び、81歳の城戸会長が再び映画製作本部長として現場に復帰、第一線で指揮を執ることになった[2][3]

ビデオ

[編集]
『ブロウアップ ヒデキ』
西城秀樹ライブ・ビデオ
リリース
ジャンル 歌謡曲
レーベル 松竹
ソニー・ミュージックダイレクト
西城秀樹 映像作品 年表
'85 HIDEKI Special in Budokan - for 50 songs -
(1985年)
ブロウアップ ヒデキ
(1985年)
TWILIGHT MADE …HIDEKI
(1985年)
テンプレートを表示
  • 劇場公開から約10年後の1985年3月21日に、松竹から復刻ビデオ作品(VHS)が発売された。
  • また劇場公開から40年後の2015年7月15日には、松竹からDVDが発売されている。タイトルは『ブロウアップ ヒデキ 豪華版(DVD)』。
  • さらに2015年7月15日発売の復刻DVD『THE STAGES OF LEGEND - 栄光の軌跡 - HIDEKI SAIJO AND MORE』(9枚組)の中の8枚目にも収録されている。

関連作品

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 「内幕ニュース 西城秀樹をめぐり血みどろの強奪合戦 テレビ局vs.映画会社」『週刊平凡』1975年8月21日号、平凡出版、178-179頁。 
  2. ^ a b c d 「サンデートピックス ヒデキでテレビに負けた」『サンデー毎日』1975年9月21日号、毎日新聞社、42頁。 
  3. ^ a b 「現場に復帰した81歳の城戸会長」『週刊文春』1975年9月25日号、文藝春秋、27頁。 

外部リンク

[編集]