コンテンツにスキップ

ピエナビーナス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピエナビーナス
競走馬ピエナビーナス
第57回府中牝馬ステークス出走時
(2009年10月18日)
欧字表記 Piena Venus[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青鹿毛[1]
生誕 2004年3月18日(20歳)
抹消日 2010年12月8日[2]
フジキセキ[1]
オープニングタイトル[1]
母の父 Caerleon[1]
生国 日本の旗 日本北海道浦河町[1]
生産者 岡本牧場[1]
馬主 本谷兼三[1]
調教師 南井克巳栗東[1]
競走成績
生涯成績 28戦5勝[1]
獲得賞金 9901万8000円[1]
勝ち鞍
GIII クイーンステークス 2009年
テンプレートを表示

ピエナビーナス(欧字名:Piena Venus2004年3月18日 - )は、日本競走馬繁殖牝馬。主な勝ち鞍は2009年のクイーンステークス

馬名の由来は、冠名ギリシャ神話の美の女神

経歴

[編集]

競走馬時代

[編集]

2007年1月21日京都競馬場6レースの3歳新馬戦でデビューし5着。3戦目となった6月の3歳未勝利で初勝利を挙げた。以降、2009年3月末までに条件クラスで13戦して3勝を挙げた。

2009年4月、初の重賞挑戦でGIIの阪神牝馬ステークスに出走したが、終始後方に沈み15着に敗れた。その後、自己条件に戻って2戦し、8月に2度目の重賞挑戦でクイーンステークスに出走。14頭中11番人気とあまり期待されていなかったが、中団8番手追走から直線内をついて抜け出すと、最後は2着ザレマに1馬身差をつけて重賞初優勝を果たした[3]。馬主の本谷兼三としても、これが重賞初優勝である。

クイーンステークス以降は8戦するも、4着に入った10月の府中牝馬ステークス以外は全て着外、二桁順位に沈むことも少なくなかった。そして連覇がかかっていた2010年8月のクイーンステークスで10着に敗れたのを最後に競走馬を引退した。現役時の5勝全てが、洋芝の函館・札幌であげたものであった[4]

繁殖牝馬時代

[編集]

競走馬引退後、生まれ故郷の岡本牧場で繁殖入りした。2018年からは新冠町コスモヴューファームで繋養されている[5]

2018年2月20日、2番仔のピエナトビーズ(父:トビーズコーナー)が地方競馬にて産駒初勝利を挙げた。

2019年3月17日、3番仔のピースフルサンデー(父:エイシンフラッシュ)が3歳未勝利戦を勝ち、産駒JRA初勝利を挙げた。

競走成績

[編集]

以下の内容は、JBISサーチ[1]およびnetkeiba.com[6]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2007.01.21 京都 3歳新馬 芝1600m(良) 16 7 14 032.70(8人) 05着 01:38.2(35.4) -1.0 0石橋守 54 ベッラレイア 418
0000.02.10 小倉 3歳未勝利 芝1800m(稍) 16 3 6 028.60(7人) 06着 R1:51.7(35.6) -0.6 0渡辺薫彦 54 クロコレーヌ 422
0000.06.17 函館 3歳未勝利 芝1200m(良) 16 8 15 027.80(9人) 01着 R1:09.8(35.6) -0.0 0古川吉洋 54 (マヤノツルギ) 458
0000.07.14 函館 3歳上500万下 芝1200m(良) 16 5 9 005.40(3人) 01着 01:10.7(35.9) -0.1 0古川吉洋 52 (クリノジャンファン) 460
0000.07.28 函館 かもめ島特別 1000万下 芝1800m(重) 12 3 3 016.70(7人) 04着 01:52.1(36.9) -0.8 0古川吉洋 52 エアマグダラ 448
0000.09.22 札幌 藻岩山特別 1000万下 芝1500m(良) 8 4 4 013.40(5人) 02着 R1:30.2(35.0) -0.0 0古川吉洋 53 フミノサチヒメ 460
0000.09.30 札幌 STV賞 1000万下 芝1200m(良) 16 6 12 004.70(2人) 08着 01:10.6(35.6) -0.8 0古川吉洋 53 サーキットレディ 450
2008.04.12 阪神 4歳上1000万下 芝1800m(良) 13 4 5 032.90(9人) 10着 R1:48.9(35.5) -0.9 0角田晃一 55 ヴィクトリアアイ 438
0000.04.26 京都 シドニーT 1000万下 芝1600m(良) 18 4 7 063.7(15人) 09着 R1:35.4(34.4) -0.6 0芹沢純一 52 ニホンピロリビエラ 438
0000.07.12 函館 下北半島特別 500万下 芝1200m(良) 13 6 8 006.80(3人) 01着 01:10.1(35.8) -0.0 0古川吉洋 55 (メジロアースラ) 464
0000.08.17 札幌 羊ヶ丘特別 1000万下 芝1200m(良) 13 7 10 004.10(1人) 01着 R1:09.1(34.8) -0.0 0古川吉洋 55 (オネストジョン) 462
0000.09.20 中山 セプテンバーS 1600万下 芝1200m(稍) 16 1 2 025.50(8人) 07着 R1:08.5(34.6) -0.3 0石橋脩 55 タケデンノキボー 460
0000.10.05 阪神 道頓堀S 1600万下 芝1400m(稍) 18 8 17 037.10(9人) 03着 01:22.7(35.3) -0.2 0太宰啓介 55 ファリダット 456
0000.10.26 京都 桂川S 1600万下 芝1200m(良) 18 8 17 008.20(2人) 06着 01:09.0(34.2) -0.5 0四位洋文 55 ウエスタンダンサー 460
0000.11.08 東京 マレーシアC 1600万下 芝1400m(良) 18 7 13 012.30(4人) 11着 01:22.5(33.6) -0.8 0安藤勝己 55 ライムキャンディ 448
2009.03.14 阪神 うずしおS 1600万下 芝1400m(重) 16 4 7 018.90(8人) 05着 R1:23.5(36.0) -0.3 0古川吉洋 55 サワヤカラスカル 448
0000.04.11 阪神 阪神牝馬S GII 芝1400m(良) 18 7 14 167.5(16人) 15着 R1:22.9(34.8) -1.5 0古川吉洋 55 ジョリーダンス 454
0000.05.02 京都 朱雀S 1600万下 芝1600m(良) 18 7 15 060.4(12人) 14着 01:34.7(35.2) -1.4 0古川吉洋 53 スズカコーズウェイ 458
0000.05.24 中京 パールS 1600万下 芝1800m(良) 13 6 8 054.9(12人) 06着 01:46.4(33.6) -0.4 0吉田稔 55 ウェディングフジコ 462
0000.08.16 札幌 クイーンS GIII 芝1800m(良) 14 3 3 058.7(11人) 01着 R1:48.2(34.9) -0.2 0古川吉洋 55 ザレマ 460
0000.10.18 東京 府中牝馬S GIII 芝1800m(良) 18 6 11 037.00(9人) 04着 01:45.1(34.5) -0.5 0古川吉洋 55 ムードインディゴ 460
0000.11.15 京都 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(良) 18 3 6 130.0(15人) 18着 R2:15.7(34.2) -2.1 0古川吉洋 56 クィーンスプマンテ 456
0000.12.19 中京 愛知杯 GIII 芝2000m(良) 18 6 12 056.2(15人) 10着 R2:00.4(34.5) -0.7 0古川吉洋 55 リトルアマポーラ 456
2010.02.06 中京 小倉大賞典 GIII 芝1800m(良) 15 4 8 035.2(11人) 12着 01:48.3(37.2) -1.1 0古川吉洋 54 オースミスパーク 460
0000.04.24 福島 福島牝馬S GIII 芝1800m(稍) 16 3 6 046.6(14人) 09着 R1:49.7(36.5) -0.8 0古川吉洋 55 レジネッタ 448
0000.06.19 函館 函館グランドOP OP 芝1800m(良) 16 2 4 012.20(6人) 06着 01:48.1(35.5) -0.5 0古川吉洋 54 マンハッタンスカイ 466
0000.07.11 函館 巴賞 OP 芝1800m(良) 16 3 6 006.10(2人) 07着 R1:52.2(35.2) -0.5 0古川吉洋 55 メイショウクオリア 470
0000.08.15 札幌 クイーンS GIII 芝1800m(良) 14 8 13 031.6(10人) 10着 R1:48.4(34.9) -0.8 0古川吉洋 55 アプリコットフィズ 462

繁殖成績

[編集]
生年 馬名 毛色 馬主 管理調教師 戦績 出典
初仔 2012年 メメクザリアーナ 黒鹿毛 ジャングルポケット 不出走(繁殖) [7]
2番仔 2014年 ピエナトビーズ 青鹿毛 トビーズコーナー 本谷兼三
→(株)さくらコーポレーション
栗東奥村豊
園田・玉垣光章
→園田・西村守幸
44戦8勝(抹消) [8]
3番仔 2016年 ピースフルサンデー 青毛 エイシンフラッシュ 小川勲 栗東・宮徹 9戦1勝(抹消) [9]
4番仔 2017年 バトルショータイム 青毛 宮川秋信
→北原大史
美浦牧光二
北海道田中淳司
笠松・伊藤強一
佐賀・三小田幸人
10戦0勝(抹消) [10]
5番仔 2019年 ピエナビーナスの2019 黒鹿毛 アイルハヴアナザー 不出走 [11]
6番仔 2020年 ウインオーディン 黒鹿毛 エピファネイア (株)ウイン 美浦・鹿戸雄一 13戦1勝(現役)
2着・新潟2歳S(GIII)
[12]
7番仔 2022年 ピエノダモーレ 青毛 ロゴタイプ (有)コスモヴューファーム 美浦・松山将樹 [13]
8番仔 2024年 青毛 リオンディーズ [14]
  • 2024年10月6日現在

血統表

[編集]
ピエナビーナス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

フジキセキ
青鹿毛 1992
父の父
*サンデーサイレンス
青鹿毛 1986
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ミルレーサー
鹿毛 1983
Le Fabuleux Wild Risk
Anguar
Marston's Mill In Reality
Millicent

*オープニングタイトル
黒鹿毛 1995
Caerleon
鹿毛 1980
Nijinsky Northern Dancer
Flaming Page
Foreseer Round Table
Regal Gleam
母の母
Maiden Concert
栗毛 1981
Condorcet Luthier
Pan American
Merdemain Tamerlane
Damians
母系(F-No.) オープニングタイトル(IRE)系(FN:19) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason 4×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [15], [16]
  2. ^ [17]
  3. ^ [15]
  4. ^ [15], [16]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n ピエナビーナス”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年9月18日閲覧。
  2. ^ ピエナビーナス引退、繁殖生活に”. ラジオNIKKEI 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2010年12月8日). 2022年9月19日閲覧。
  3. ^ 【クイーンS(GIII)】(札幌)~伏兵ピエナビーナスが制す”. ラジオNIKKEI 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2009年8月16日). 2022年9月19日閲覧。
  4. ^ “ピエナビーナスが競走馬登録抹消、繁殖入り”. 競馬ラボ. (2010年12月8日). https://www.keibalab.jp/topics/6583/ 2022年9月21日閲覧。 
  5. ^ ピエナビーナス (JPN)”. 血統書サービス. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年9月18日閲覧。
  6. ^ "ピエナビーナスの競走成績". netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年9月18日閲覧
  7. ^ メメクザリアーナ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年9月18日閲覧。
  8. ^ ピエナトビーズ”. JBISサーチ. 2022年9月21日閲覧。
  9. ^ ピースフルサンデー”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年9月18日閲覧。
  10. ^ バトルショータイム”. JBISサーチ. 2022年9月21日閲覧。
  11. ^ ピエナビーナスの2019”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年9月18日閲覧。
  12. ^ ウインオーディン”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2022年9月18日閲覧。
  13. ^ ピエノダモーレ (Pieno d'Amore) | 競走馬データ”. netkeiba. 2024年10月8日閲覧。
  14. ^ __________________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年10月8日閲覧。
  15. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ピエナビーナス”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年9月18日閲覧。
  16. ^ a b ピエナビーナスの血統表”. netkeiba.com. 2022年9月18日閲覧。
  17. ^ ピエナビーナス - Piena Venus - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2022年9月21日閲覧。

外部リンク

[編集]