コンテンツにスキップ

バスターミナル東京八重洲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バスターミナル東京八重洲

Bus Terminal Tokyo Yaesu
長距離バスターミナル
所在地 日本の旗 日本
東京都中央区八重洲
座標 北緯35度40分46秒 東経139度46分09秒 / 北緯35.679347度 東経139.7692度 / 35.679347; 139.7692 (バスターミナル東京八重洲(第1期エリア))座標: 北緯35度40分46秒 東経139度46分09秒 / 北緯35.679347度 東経139.7692度 / 35.679347; 139.7692 (バスターミナル東京八重洲(第1期エリア))
所有者 UR都市機構
運営者 京王電鉄バス
バス停 6(第1期開業時)
20(全面開業時)
接続 東京駅八重洲口、京橋駅
建築物
ホーム階数 地下2階
アクセシビリティ 対応
建設者 竹中工務店
その他
ウェブサイト bt-tokyoyaesu.com
歴史
開業 2022年9月17日 (2022-09-17)
開業予定 2025年(第2期)
2028年(第3期)
テンプレートを表示

バスターミナル東京八重洲(バスターミナルとうきょうやえす、Bus Terminal Tokyo Yaesu、BTY)は、東京都中央区八重洲東京駅八重洲口)の地下にある大規模バスターミナルである[1][2]

経緯・概要

[編集]

東京駅周辺のバスのりばのうち、高速バスのりばについては、駅前広場内に位置する東京駅高速バスターミナルジェイアールバス関東が運営)を除くと外堀通り八重洲通り沿いの路面上を中心に駅周辺に停留所が分散しており、交通結節機能の低下、路上環境の悪化等の原因となっていた。こうした状況を踏まえ、国、東京都、中央区、警視庁及びバス協会等の間で協議が行われ、八重洲地区の再開発事業等を通じて「国際都市東京の玄関口」と「国内主要都市との交通結節」の機能強化を目的として、新たなバスターミナルを整備する方針が2015年に決定したものである[3]

具体的には、東京駅八重洲口周辺で個別に実施される3地区の市街地再開発組合に独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)がそれぞれ参画して、「バスターミナル床」として地下の権利を取得し、UR都市機構が主体となって自動車ターミナル法に基づくバスターミナルとして整備し、外堀通り・八重洲通り路面上の高速バスのりば、丸の内口の路上に位置する定期観光バスのりば、及び八重洲口の南に位置する鍛冶橋駐車場から発着する旧ツアーバス等の乗り場を集約するというものである[4][5]

2020年にUR都市機構が施設運営事業者の募集[6]を行った結果、新宿高速バスターミナル(閉鎖)などのバスターミナル運営で実績のある京王電鉄バスが選定され、両者間で基本協定が締結された[7]

整備は3つのエリア(各再開発事業地区)で段階的に進められ、2022年3月15日には、第1期エリアである八重洲二丁目北地区市街地再開発事業区域の部分が同年9月17日に開業し、名称を「バスターミナル東京八重洲」とすることが発表された[8]。2028年までの全体開業を目指しており、全エリアが完成すれば乗降バース数20、床面積約21,000 m2と、新宿駅直結の「バスタ新宿」を上回る日本国内最大級の高速バスターミナルとなる予定である。

なおバスタ新宿と異なり、本バスターミナルは国土交通省主導の「バスタプロジェクト」には該当しないため、公式に「バスタ」の呼称が使用されることはない[9]

2023年11月下旬からツアーバスや貸切バスの発着も開始された[10]

構造

[編集]

前述のとおり3つのエリアに分かれるが、第1期エリアと第3期エリアは将来的に接続され、同一フロア内の一連のターミナルとなる計画となっている。なお、東京駅とは八重洲地下街経由で直結しており、地上からのアクセスも可能である。

第1期エリア

[編集]

北緯35度40分46秒 東経139度46分09秒 / 北緯35.679347度 東経139.7692度 / 35.679347; 139.7692 (第1期エリア)

八重洲二丁目北地区(A-1街区)市街地再開発事業区域(東京ミッドタウン八重洲)。三井不動産等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下2階及び地下1階の一部の権利を取得した[11]

地下1階(八重洲地下街と同一フロア)に待合ロビー、地下2階に乗降バース6面(11 - 16番のりば)・待機スペース3台分を整備。バスは全体開業までは暫定的に外堀通りから左折してあおぎり通り経由で入庫し、あおぎり通りを東進して中央通り経由で出庫する形となる[8]

2022年9月17日開業。なお、再開発ビルである「東京ミッドタウン八重洲」も2023年3月10日のグランドオープンに先駆けて、バスターミナル周辺エリアが先行開業した[12]

第2期エリア(未開業)

[編集]

北緯35度40分51秒 東経139度46分14秒 / 北緯35.680861度 東経139.770664度 / 35.680861; 139.770664 (第2期エリア)

東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発事業区域(八重洲一丁目東地区プロジェクト)。東京建物等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下1階の権利を取得した[13]

他の2エリアとは独立した施設となり、乗降バース7面・待機スペース2台分が整備される。2025年度(令和7年度)開業予定。

第3期エリア(未開業)

[編集]

北緯35度40分40秒 東経139度46分06秒 / 北緯35.677881度 東経139.768442度 / 35.677881; 139.768442 (第3期エリア)

八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業区域(八重洲二丁目中地区プロジェクト)。住友不動産阪急阪神不動産ヒューリック・三井不動産等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下2階及び地下1階の一部の権利を取得した[14]

京橋エドグラン京橋駅にも接続する。

第1期エリアの南側に乗降バース7面・待機スペース3台分が整備され、第1期エリアとの接続後は両エリアは一体的な運用が成される予定。出庫ルートも第3期エリアから鍛冶橋通り東行きに出庫する形となる[8]。2028年度(令和10年度)開業予定。

バス路線一覧

[編集]

当バスターミナルの公式ウェブサイトや乗り入れバス事業者各々の公式ウェブサイト・予約サイトなどに掲載されている出発路線は以下のとおりである。なお、前述の通り以下に記載がある路線においても一部の便は当ターミナルに乗り入れない。また、鍛冶橋駐車場から発着場変更となる路線は変更時期にばらつきがある。

第1期エリア開業時は八重洲中央口交差点周辺に発着していた事業者の大半と、鍛冶橋駐車場に発着していた事業者の約半数が当バスターミナル発着に移転し、新規参入事業者を合わせて1日当たり約600便のバスが乗り入れを開始した[1]。そのうち、6割超の約380便が千葉県方面へのバスである[1]

東北方面
関東方面
北陸・甲信越方面
東海方面
  • オリオンバス:名古屋南ささしまライブ岐阜駅北口行(オー・ティー・ビー)
  • WILLER EXPRESS:名古屋駅(則武1丁目)行(WILLER EXPRESS・ニュープリンス高速バス・ベイラインエクスプレス
  • WILLER EXPRESS:豊橋駅東口・東岡崎駅南口行(WILLER EXPRESS・西三交通)
  • JAMJAMライナー:名古屋南ささしまライブ行(ジャムジャムエクスプレス)
  • VIPライナー:名古屋VIPラウンジ行(平成エンタープライズ)
  • NETWORK[27]:名古屋南ささしまライブ行(泉観光バス)
  • あおぞらライナー:・名古屋駅前(ミッドランドスクエア前)・太田川駅前行・朝倉駅前行(さくら観光バス・青木バス)
  • アミー号[30]:名古屋南ささしまライブ行(武井観光
  • オリオンバス:名古屋南ささしまライブ・岐阜駅北口行(オー・ティー・ビー)
  • さくら高速バス:東岡崎駅南口・三河豊田駅高速バス金山・名古屋南ささしまライブ行(桜交通・AT LINER)
  • 東名特急ニュースター号[31]:名古屋駅・愛知県庁前行(東京バス・名古屋バス)
  • ブルーライナー[32]:名古屋南ささしまライブ・栄行(広栄交通
  • ミルキーウェイエクスプレス:栄・名古屋南ささしまライブ行(さくら観光バス)
  • オリオンバス:名古屋・伊勢行(オー・ティー・ビー)
  • 温泉ライナー修善寺:修善寺温泉(修善寺御幸橋)・伊豆マリオット修善寺行(アイビーエス(IBS COACH))
関西方面
  • WILLER EXPRESS:彦根駅草津駅・京都駅八条口行(WILLER EXPRESS・大阪さやま交通)
  • WILLER EXPRESS:京都・福知山・宮津行(WILLER EXPRESS・ニュープリンス高速バス)
  • WILLER EXPRESS:京都駅八条口・WILLERバスターミナル大阪梅田行・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン行・なんばOCAT行(WILLER EXPRESS・ニュープリンス高速バス)
  • JAMJAMライナー:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)難波(パークス通)・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン行(ジャムジャムエクスプレス)
  • VIPライナー::京都VIPラウンジ・大阪駅・VIPヴィラなんば行(平成エンタープライズ)
  • さくら高速バス:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)・難波(パークス通)行・三宮高架商店街前行(桜交通・AT LINER)
  • 東京特急ニュースター号:大阪駅・天王寺駅行(東京バス・大阪バス
  • ブルーライナー[33]:梅田(プラザモータープール)・難波OCAT・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン行(広栄交通)
  • ミルキーウェイエクスプレス:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)・難波OCAT行(さくら観光バス)
  • LimonBus[34]:京都駅八条口・新大阪駅北口・大阪駅桜橋口神姫観光
  • PREMIUM GRACE LINER[35]:京都駅八条口・難波(なんばパークス前)行(グレース観光
  • アミー号:南草津駅東口・京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)行(山一サービス・武井観光)
  • ナイトライナー:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)・天王寺公園駐車場行、京都駅八条口・JR奈良駅東口・梅田(プラザモータープール)行(東京富士交通)
  • ユタカライナー:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)・三宮高架商店街前行(ユタカ交通
  • OWL-LINER[36]:京都駅八条口・梅田(プラザモータープール)・新今宮大国町行(ワールドツアーシステム)
  • アミー号:梅田(プラザモータープール)・三宮高架商店街前・篠山口行(山一サービス)
  • 東京~大阪・神戸線:梅田(阪急三番街)・神戸三宮(三ノ宮駅バスターミナル)行(京成バス)
  • WILLER EXPRESS:三宮高架商店街前・明石駅北口姫路駅南口行(WILLER EXPRESS)
  • JAMJAMライナー:三宮高架商店街前・明石駅北口・加古川駅北口・姫路駅南口行(ジャムジャムエクスプレス)
  • WILLER EXPRESS:WILLERバスターミナル大阪梅田・和歌山駅西口行(WILLER EXPRESS)※到着便のみ
  • JAMJAMライナー:梅田(プラザモータープール)・和泉中央駅南口・和歌山駅西口行(ジャムジャムエクスプレス)※到着便のみ
中国・四国・九州方面

新型コロナウイルス感染症の影響により、運休、減便、経路変更がある。最新の情報はバス運行会社に確認すること。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c バスターミナル東京八重洲の開業について』(プレスリリース)独立行政法人都市再生機構・京王電鉄バス株式会社、2022年9月15日https://www.keio-bus.com/news/b7c7a6c552ed3e7f6a15.pdf2022年9月16日閲覧 
  2. ^ “UR、東京駅前のバスターミナル公開 9月に第1期開業”. 日本経済新聞. (2022年3月15日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC159E70V10C22A3000000/ 2022年7月30日閲覧。 
  3. ^ 東京駅前地域における八重洲バスターミナルの整備推進”. 東京都中央区. 2022年7月30日閲覧。
  4. ^ 八重洲バスターミナル整備推進に関する基本的方針”. 東京都中央区. 2022年7月30日閲覧。
  5. ^ 【URのまちづくり最前線 第21回】(仮称)八重洲バスターミナル整備事業(東京都中央区)”. UR PRESS. UR都市機構. 2022年7月30日閲覧。
  6. ^ (仮称)八重洲バスターミナル 施設運営事業者募集について”. (プレスリリース)独立行政法人都市再生機構. 2022年8月31日閲覧。
  7. ^ (仮称)八重洲バスターミナルに係る基本協定の締結について』(プレスリリース)独立行政法人都市再生機構・京王電鉄バス株式会社、2020年12月18日https://www.ur-net.go.jp/toshisaisei/press/lrmhph000001mo12-att/lrmhph000001mo1y.pdf2022年7月30日閲覧 
  8. ^ a b c 9月17日(土)開業予定の(仮称)八重洲バスターミナルの名称を「バスターミナル東京八重洲」に決定』(プレスリリース)都市再生機構東日本再生本部・京王電鉄バス株式会社、2022年3月15日https://www.ur-net.go.jp/toshisaisei/press/hndcds0000003j4v-att/hndcds0000003j5s.pdf2022年7月30日閲覧 
  9. ^ 成定竜一 (2022年9月17日). “バスターミナル建設ラッシュはナゼ? 官/民/地元の思惑が交錯 使いづら〜い施設の量産はNO!”. 乗りものニュース. 2022年10月12日閲覧。
  10. ^ 御旅 富士山
  11. ^ 「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」着工 〜東京駅前における大規模ミクストユースプロジェクトが始動!交通結節機能の更なる強化へ〜』(プレスリリース)三井不動産、2018年12月3日https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2018/1203_02/2022年7月30日閲覧 
  12. ^ 2023年3月「東京ミッドタウン八重洲」グランドオープン! 約60店舗のうち、地下1階の13店舗が9月17日に先行オープン バスターミナル利用者・周辺ワーカーに親和性の高い店舗が集結』(プレスリリース)三井不動産、2022年3月15日https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2022/0315_03/2022年7月30日閲覧 
  13. ^ 東京駅前に大規模バスターミナル・交流施設等を整備 「東京駅前八重洲一丁目東地区市街地再開発事業」計画概要について』(プレスリリース)東京建物、2015年4月10日https://pdf.irpocket.com/C8804/aRgx/u74A/q23F.pdf2022年7月30日閲覧 
  14. ^ 「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発組合設立のお知らせ』(プレスリリース)八重洲二丁目中地区市街地再開発組合・鹿島建設株式会社・住友不動産株式会社・独立行政法人都市再生機構・阪急阪神不動産株式会社・ヒューリック株式会社・三井不動産株式会社、2021年10月26日https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1026/2022年7月30日閲覧 
  15. ^ パンダ号 ー 弘南バス
  16. ^ 舞浜・東京 ⇔ 盛岡・久慈 /高速夜行バス(岩手きずな号) - 岩手県北自動車
  17. ^ MEX宮古・盛岡 ー 岩手県北自動車
  18. ^ 裏磐梯・東京線 - 会津乗合自動車
  19. ^ 東京線 - 東北アクセス
  20. ^ 前橋・高崎〜池袋・新宿・秋葉原・東京駅線 - 日本中央バス
  21. ^ Dts line - Dts creation
  22. ^ シーサイドライナー - ちばフラワーバス
  23. ^ 白子〜東京線 - 小湊鉄道
  24. ^ JIU東京線 - 西岬観光
  25. ^ 東京ガウライナー - 小湊鐡道
  26. ^ アミー号 - アミイファクト
  27. ^ a b 高速路線バス - 泉観光バス
  28. ^ 中日本ハイウェイバス - 中日本ツアーバス
  29. ^ 長野・松本・茅野 - 千葉 - アルピコ交通
  30. ^ 関東⇔名古屋 - アミイファクト
  31. ^ 東名特急ニュースター号 - 東京バス
  32. ^ 東京⇔名古屋 - ブルーストーク
  33. ^ 東京⇔大阪 - ブルーストーク
  34. ^ LimonBus - 神姫観光
  35. ^ GRACE LINER - グレース観光
  36. ^ OWL LINER - ワールドツアーシステム
  37. ^ マイ・エクスプレス - 高速バス.JP
  38. ^ KOTOBUS EXPRESS - 琴平バス
  39. ^ TENRYO Liner - 千栄交通

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]