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アンカラ75年競馬場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンカラ75年競馬場
Ankara 75. Yıl Hipodromu
アンカラ75年競馬場の位置
アンカラ75年競馬場
アンカラ75年競馬場
旧競馬場
旧競馬場
施設情報
所在地 トルコの旗İstanbul Yolu 18, KM Ankara, Turkey
座標 北緯39度58分9秒 東経32度40分55秒 / 北緯39.96917度 東経32.68194度 / 39.96917; 32.68194座標: 北緯39度58分9秒 東経32度40分55秒 / 北緯39.96917度 東経32.68194度 / 39.96917; 32.68194
開場 1998年
管理・運用者 トルコジョッキークラブ
収容能力 8,700人
コース
周回 右回り
馬場 芝・ダート
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アンカラ75年競馬場(アンカラななじゅうごねんけいばじょう、トルコ語: Ankara 75.Yıl Hipodromu アンカラ・イェットミシュ・ベシンジ・ユル・ヒポドロム)は、トルコアンカラにある競馬場イスタンブールヴェリエフェンディ競馬場に並ぶ規模を持ち[1]、トルコ共和国建国記念日の10月29日にトルコで最も格式の高いアラブ(純血アラブ)競走の共和国賞と、トルコのサラブレッド競走のG1(国内G1)戦線を締めくくる大統領賞が開催される[2]

競馬場名に含まれる「75. yıl (yetmiş beşinci yıl)」は「75番目の年(75周年)」を意味し[3]、開設された1998年がトルコ共和国建国(共和制宣言)の75周年記念であることにちなんで命名された[1]。運営者であるトルコジョッキークラブの英語版ホームページ[4]や『国際セリ名簿基準書[5]では競馬場名を意訳しないで「Ankara 75. Yıl Racecourse」と表記されており、しばしばこれをそのままローマ字読みしたアンカラ75イル競馬場という名称で紹介される[1]

歴史

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1932年のアンカラ都市計画図。北西の楕円がアンカラ競馬場。

1920年トルコ独立戦争トルコ革命)で連合国と戦っていたアンカラ政府が、国民の士気を高めるためにアンカラで競馬を開始した。当初のコースはアンカラ駅の近くのタンドアン広場に設けられた一周1600メートルで、1927年から競馬の開催を命じた初代大統領ケマル・アタテュルクの称号にちなんだトルコ競馬最大の競走ガジ賞(ガジダービー)が施行された[6][7][8]

1932年、同じくアンカラ駅の近くに競馬場を含む近代的なスポーツ複合施設の建設が決められ、1936年にアンカラ競馬場(Ankara Şehir Hipodromu)が竣工した。このスポーツ複合施設はアンカラ5月19日スタジアムを含むもので、アンカラ競馬場はスタジアムの隣接地にあった[6][7]

1968年、ガジ賞の開催地がイスタンブール・ヴェリエフェンディ競馬場に移転した[6][7]

1970年代にアタテュルクの生誕100年(1981年)を記念してアンカラ競馬場を再開発してアタテュルク文化センターを建設する計画が決まり、旧アンカラ競馬場での競馬開催は1979年に休止された[9]。国家行事開催のための周回路として残されていたアタテュルク文化センター周辺の旧コースは、2021年に再開発されて首都国民公園(Başkent Millet Bahçesi)となっている[10]

新しいアンカラ競馬場はアンカラ北西部のイェニマハッレに建設され、1998年に開場した[1]

コース

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右回り。未開発の郊外に開場したためゆったりしたコースとなっており、2本の直線がほぼ等距離の均等な形状をしている。外側が1周2200mの芝コース、内側が1周2056mのダートコースで、いずれの全周もトルコの競馬場で最大[1]

設備

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開場が新しく、充実した施設を有する。5階建ての大型スタンド(収容定員8700人)、パドック、102m2の大型LCDディスプレイを備える[1]。スタンドにはホールやレストランのほか、建国記念日の競走開催に当たって大統領ほかの来賓を迎えるため、大統領室や外交使節室が設けられている[4]

敷地面積は約140万平方メートルあり、場内には1442頭分の馬房、競走馬診療所などがあるほか、子ども向けのポニー乗馬クラブ、2か所のキッズプレイガーデン、アスレチック広場、陸上競技トラック、カフェテリアやビュッフェ、ピクニックエリアがあり、2500台収容可能な駐車場の一角にゴーカートコースが設けられている[11]

主な競走

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2024年の年間レーシングプログラム[2]による。賞金単位のTLはトルコリラ

サラブレッド競走

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開催月 競走名 馬場・距離 出走条件 1着賞金
8月中旬 カライェル賞
Karayel Koşusu
芝1300m 2歳 195万TL
8月中旬 黒海賞
Karadeniz Koşusu
芝1600m 3歳以上牝 195万TL
9月中旬 イュルドゥルム・バヤズィト賞
Yıldırım Bayezid Koşusu
ダ2200m 3歳以上 195万TL
9月下旬 アンカラ賞
Ankara Koşusu
(トルコセントレジャー)
芝2800m 3歳内国産牡牝 195万TL
9月下旬 スラト賞
Sürat Koşusu
芝1000m 2歳以上 195万TL
10月下旬 アンカラ城賞
Ankara Kalesi Koşusu
ダ1500m 3歳以上 195万TL
11月上旬 トルコ大統領賞
Cumhurbaşkanlığı Koşusu
(プレジデンシーカップ)
芝2400m 3歳以上内国産牡牝 360万TL

アラブ競走

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開催月 競走名 馬場・距離 出走条件 1着賞金
5月中旬 トルコ大国民議会賞
Türkiye Büyük Millet Meclisi Koşusu
芝1600m 4歳以上牡牝 187万TL
6月上旬 農業森林省賞
Tarım ve Orman Bakanlığı
芝2400m 4歳以上牡牝 260万TL
7月中旬 高等裁決委員会賞
Yüksek Komiserler Kurulu Koşusu
ダ2100m 4歳以上 195万TL
10月上旬 トルコ国軍賞
Türk Silahlı Kuvvetleri Koşusu
ダ1500m 4歳以上 195万TL
10月中旬 ハララル賞
Haralar Koşusu
ダ1400m 3歳 195万TL
11月上旬 トルコ共和国賞
Cumhuriyet Koşusu
芝1600m 3歳以上牡牝 330万TL

アクセス

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  • エセンボーア国際空港
  • タクシー
    • アンカラ市街から20分[1]
  • 地下鉄M1号線(Metro M1
    • バトゥケント駅(Batıkent)下車、市営バス(EGO)245、547、548、549、550、551、552、553、554各線に乗り換え[11]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h トルコの競馬場”. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル(JAIRS). 2023年7月15日閲覧。
  2. ^ a b Yıllık Yarış Programı” (トルコ語). TJK. 2023年7月15日閲覧。
  3. ^ Google翻訳”. Google.co.jp. 2023年7月15日閲覧。
  4. ^ a b Ankara 75. Yıl Racecourse” (英語). TJK. 2023年7月15日閲覧。
  5. ^ 2023 International Cataloguing Standards Book” (英語). IFHA. 2023年7月15日閲覧。
  6. ^ a b c TJK History” (英語). TJK. 2023年7月15日閲覧。
  7. ^ a b c TJK Tarihçesi” (トルコ語). TJK. 2023年7月15日閲覧。
  8. ^ Tarihçe” (トルコ語). TJK. 2023年7月15日閲覧。
  9. ^ Saner, Mehmet (2014). A philosophy of void: Ankara Hippodrome and after. Doctoral thesis granted to Middle East Technical University. pp. 121-128. https://tez.yok.gov.tr/UlusalTezMerkezi/tezDetay.jsp?id=mFmYOVuCC_rnFNn8Sr1KUQ&no=4uL92RECS9Ga8GeciIakQQ 
  10. ^ Ankara'da millet bahçesi nerede?” (トルコ語). Yeni Şafak (2023年4月30日). 2023年7月15日閲覧。
  11. ^ a b Ankara 75. Yıl Hipodromu” (トルコ語). TJK. 2023年7月15日閲覧。

外部リンク

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