カタランの立体
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(アルキメデス双対から転送)

カタランの立体 (Catalan solid) は、半正多面体(アルキメデスの立体)の双対である。アルキメデス双対 (Archimedean dual) とも言う。カタランの立体は13種類存在しており、この数は半正多面体と一致する。[1]
任意の半正多面体に対しen:Dorman Luke constructionを用いることで、その双対となるカタランの立体を得ることができる。 [2]
カタランの立体のいくつかは、ヨハネス・ケプラー (Johannes Kepler) がゾーン多面体の研究の際に発見し、その後1865年にベルギーの数学者ウジェーヌ・カタラン (Eugène Charles Catalan) が13種類の立体を洗い出した。
性質
[編集]双対であることから、カタランの立体の面は半正多面体の頂点に、カタランの立体の頂点は半正多面体の面に対応しており[3]、多くの性質は半正多面体と対をなしている。
半正多面体は頂点形状が合同であるため、カタランの立体は面が合同である。逆に半正多面体は2種類以上の面を持つため、カタランの立体の頂点形状は合同ではない。すなわち一様多面体ではない。
半正多面体の辺の長さが等しいことより、カタランの立体は全ての二面角が等しい。
半正多面体が外接球面を持つ一方、カタランの立体は内接球面を持つ。
準正多面体 (quasi-regular polyhedron) の双対にあたる菱形十二面体と菱形三十面体の2つは、元の立体と同様に辺の近傍が合同である。[要出典]
13種類のカタランの立体のうち少なくとも11種類はルパート特性 (Rupert property) を持ち、それ自身のコピーが通り抜けられるような穴を空けることができる。[4]
一覧
[編集]名前 | 投影図 | 動画 | 双対 | 面 数 |
辺 数 |
頂 点 数 |
面の形状 | 対称性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
三方四面体 | ![]() |
![]() |
切頂四面体 | 12 | 18 | 8 | 二等辺三角形 V3.6.6 |
Td |
菱形十二面体 | ![]() |
![]() |
立方八面体 | 12 | 24 | 14 | 菱形 V3.4.3.4 |
Oh |
三方八面体 | ![]() |
![]() |
切頂六面体 | 24 | 36 | 14 | 二等辺三角形 V3.8.8 |
Oh |
四方六面体 | ![]() |
![]() |
切頂八面体 | 24 | 36 | 14 | 二等辺三角形 V4.6.6 |
Oh |
凧形二十四面体 | ![]() |
![]() |
斜方立方八面体 | 24 | 48 | 26 | 凧形 V3.4.4.4 |
Oh |
六方八面体 | ![]() |
![]() |
斜方切頂立方八面体 | 48 | 72 | 26 | 三角形 V4.6.8 |
Oh |
五角二十四面体 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
変形立方体 | 24 | 60 | 38 | 2辺と3辺が等しい五角形 V3.3.3.3.4 |
O |
菱形三十面体 | ![]() |
![]() |
二十・十二面体 | 30 | 60 | 32 | 菱形 V3.5.3.5 |
Ih |
三方二十面体 | ![]() |
![]() |
切頂十二面体 | 60 | 90 | 32 | 二等辺三角形 V3.10.10 |
Ih |
五方十二面体 | ![]() |
![]() |
切頂二十面体 | 60 | 90 | 32 | 二等辺三角形 V5.6.6 |
Ih |
凧形六十面体 | ![]() |
![]() |
斜方二十・十二面体 | 60 | 120 | 62 | 凧形 V3.4.5.4 |
Ih |
六方二十面体 | ![]() |
![]() |
斜方切頂二十・十二面体 | 120 | 180 | 62 | 三角形 V4.6.10 |
Ih |
五角六十面体 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
変形十二面体 | 60 | 150 | 92 | 2辺と3辺が等しい五角形 V3.3.3.3.5 |
I |
脚注
[編集]- ^ Diudea (2018), p. 39.
- ^
- Cundy & Rollett (1961), p. 117
- Wenninger (1983), p. 30
- ^ Wenninger (1983), p. 1, Basic notions about stellation and duality.
- ^ Fredriksson (2024).