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カタランの立体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルキメデス双対から転送)
カタランの立体

カタランの立体 (Catalan solid) は、半正多面体(アルキメデスの立体)の双対である。アルキメデス双対 (Archimedean dual) とも言う。カタランの立体は13種類存在しており、この数は半正多面体と一致する。[1]

任意の半正多面体に対しen:Dorman Luke constructionを用いることで、その双対となるカタランの立体を得ることができる。 [2]

カタランの立体のいくつかは、ヨハネス・ケプラー (Johannes Kepler) がゾーン多面体の研究の際に発見し、その後1865年ベルギー数学者ウジェーヌ・カタラン (Eugène Charles Catalan) が13種類の立体を洗い出した。

性質

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双対であることから、カタランの立体の面は半正多面体の頂点に、カタランの立体の頂点は半正多面体の面に対応しており[3]、多くの性質は半正多面体と対をなしている。

半正多面体は頂点形状が合同であるため、カタランの立体はが合同である。逆に半正多面体は2種類以上の面を持つため、カタランの立体の頂点形状は合同ではない。すなわち一様多面体ではない。

半正多面体のの長さが等しいことより、カタランの立体は全ての二面角が等しい。

半正多面体同様、2種類はカイラルで、鏡像の区別がある。

半正多面体が外接球面を持つ一方、カタランの立体は内接球面を持つ。

準正多面体 (quasi-regular polyhedron) の双対にあたる菱形十二面体と菱形三十面体の2つは、元の立体と同様に辺の近傍が合同である。[要出典]

13種類のカタランの立体のうち少なくとも11種類はルパート特性 (Rupert property) を持ち、それ自身のコピーが通り抜けられるような穴を空けることができる。[4]

一覧

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名前 投影図 動画 双対



面の形状 対称性
三方四面体 切頂四面体 12 18 8 二等辺三角形
V3.6.6
Td
菱形十二面体 Rhombic dodecahedron 立方八面体 12 24 14 菱形
V3.4.3.4
Oh
三方八面体 切頂六面体 24 36 14 二等辺三角形
V3.8.8
Oh
四方六面体 切頂八面体 24 36 14 二等辺三角形
V4.6.6
Oh
凧形二十四面体 斜方立方八面体 24 48 26 凧形
V3.4.4.4
Oh
六方八面体 斜方切頂立方八面体 48 72 26 三角形
V4.6.8
Oh
五角二十四面体 変形立方体 24 60 38 2辺と3辺が等しい五角形
V3.3.3.3.4
O
菱形三十面体 二十・十二面体 30 60 32 菱形
V3.5.3.5
Ih
三方二十面体 切頂十二面体 60 90 32 二等辺三角形
V3.10.10
Ih
五方十二面体 切頂二十面体 60 90 32 二等辺三角形
V5.6.6
Ih
凧形六十面体 斜方二十・十二面体 60 120 62 凧形
V3.4.5.4
Ih
六方二十面体 斜方切頂二十・十二面体 120 180 62 三角形
V4.6.10
Ih
五角六十面体 変形十二面体 60 150 92 2辺と3辺が等しい五角形
V3.3.3.3.5
I

脚注

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  1. ^ Diudea (2018), p. 39.
  2. ^
  3. ^ Wenninger (1983), p. 1, Basic notions about stellation and duality.
  4. ^ Fredriksson (2024).