ふみふみこ
ふみ ふみこ | |
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生誕 |
1982年8月18日(42歳)[1][2] 日本・奈良県 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 2006年 - |
ジャンル |
青年漫画 少女漫画 4コマ漫画 |
受賞 | 第11回「Kiss」ショートマンガ大賞・佳作[3] |
ふみ ふみこ(1982年8月18日[1][2] - )は、日本の漫画家[4]。女性[4]。奈良県出身[5]。血液型はO型[1][2]。
来歴
[編集]デビュー
[編集]小学生から高橋留美子の『らんま1/2』の影響を受けて、漫画家を目指した[6]。「可愛い女の子だけがいるアニメ」や「『らんま1/2』みたいな性差のない漫画の世界観」に救われてきたという[7]。
『めめんと森』を描く10年前ごろの1年間、葬儀社で式典補佐として働く[8]。2006年、4コマ漫画『ふんだりけったり』で第11回「Kiss」ショートマンガ大賞・佳作を受賞してデビュー[3]。
「ひらめき☆マンガ学校」時代
[編集]2009年、西島大介のひらめき☆マンガ学校に生徒として参加[3][9]。ひらめき☆マンガ学校の授業の一環で持ち込んだ原稿が編集者の目に留まり[4]、『月刊COMICリュウ』(徳間書店)2010年3月号に短編『女の穴』を掲載し[10]、ストーリー漫画デビュー[11]。翌年、同作を表題作としたふみの初となる単行本を刊行[3]。同作は翌年の『ダ・ヴィンチ』5月号で「思考実験的SFマンガ」として紹介されるなど[12]、話題となった[13]。マンガ学校の出世頭として扱われ、同年10月5日に池尻大橋2.5Dにて開催されたマンガ学校の中間報告イベント「ひら☆マン2.5学期」の第1部では「ふみふみこデビュー!驚きのひらめき☆錬金術」というタイトルでふみの活動が取り上げられた[14]。
幼少期から家族の影響により世の中への恨みが蓄積されていき、30歳を過ぎるまで自立できず、生きづらさを感じていたふみは、死にたいと考えたこともあった[15]。『女の穴』を刊行後、仕事が増えたことにより親と会う機会が減り、人との出会いにより一般的な考え方に触れ、この時期がふみの一番のターニングポイントであった[15]。漫画業界にいられるようふみが努力した結果、少しずつ自信が芽生えたという[15]。
長編連載開始
[編集]2010年、海外で漫画を描くことができるのか試すためにネパールへ行くが、ほとんどホテルの部屋に篭り漫画を執筆し、「ネパールじゃなくていい」と考え帰国する[16][17]。
2011年12月1日、初の長編連載作品となる『さきくさの咲く頃』を『ぽこぽこ』(太田出版)にて開始[13]。2012年2月より『comicスピカ』にて、注目を集める新鋭の新連載として『そらいろのカニ』を開始[18][19]。同年3月に休刊していた『月刊COMICリュウ』が復刊し、復刊号である5月号より男の娘を題材とした『ぼくらのへんたい』の連載を開始[20]。2013年に葬儀場で働く女性を描いた『めめんと森』で『フィールヤング』(祥伝社)に初連載[21]。同年5月、リニューアルした『Kiss PLUS』で『人工精霊タルパちゃん』の連載を開始[22]、同年7月には『Champion タップ!』(秋田書店)で『さくらの園』など[23]、複数作品を連載。
2013年7月に開催された「ひらめき☆マンガ学校」の3学期1日目では、「実際にマンガ家として活躍している作家」のひとりとしてゲスト参加している[24]。
2017年、『yom yom』(新潮社)vol.45よりふみ本人の「半自伝的クロニクル」である『愛と呪い』の連載を開始[15][25]。もともと構想があり、漫画家になった時から世に出す決意があったが、タイミングを見計らっていた作品で、『ぼくらのへんたい』を描き終え「いまなら描けるかもしれない」と考えて執筆をしている[15]。
2021年3月より『コミックDAYS』(講談社)にて男女の入れ替わりを描くラブサスペンス『僕たちのリアリティショー』[5]、『月刊COMICリュウ』にてアラサーの元アイドルを描く『ふつうのおんなのこにもどりたい』の連載を開始[11][26]。
作風・人物
[編集]押見修造はふみの「性への光の当て方は独特で、すごく面白い」と話している[7]。
ネームが出来ない時は日記に「私はまんがをかくのが好き」と書き、自己暗示をかけるという[27]。
ふみによると、「男の人を描くのが苦手」である[7]。ふみは「性のない状態に憧れて描いている」ため、「性をなくしたい」といったテーマばかり描いてしまうという自覚がある[7]。
作品リスト
[編集]連載
[編集]- ふんだりけったり(『One more Kiss』2007年1月号、9月号 - 2008年1月号、『Kiss』2007年No.3 - 2010年No.2、『Kiss PLUS』2008年5月号 - 2011年1月号[28])
- 『女の』シリーズ[29](『月刊COMICリュウ』2010年3月号 - 2010年8月号) - 連作短編[30]。『女の穴』を表題作として単行本化[3]。2014年に実写映画化される[31]。
- さきくさの咲く頃(『web連載空間ぽこぽこ』2011年12月1日[13] - 2012年5月[35])
- そらいろのカニ(『comicスピカ』No.5[19] - No.13[36])
- ぼくらのへんたい(『月刊COMICリュウ』2012年5月号[20] - 2016年2月号)
- めめんと森(『フィール・ヤング』2013年4月号[21] - 10月号[37])
- 人工精霊タルパちゃん(『Kiss PLUS』2013年5月号[22] - 2014年3月号、『Kiss』2014年4月号、11月号[38])
- さくらの園(『Champion タップ!』2013年7月11日 - 2015年8月13日)
- qtμt キューティーミューティー(原作:さやわか、『月刊ビッグガンガン』2016年8月号 - 2017年11月号→『LINEマンガ』2017年12月9日[39] - )
- 愛と呪い(『yom yom』vol.45[25](2017年8月号) - vol.58[40](2019年10月号))
- ふつうのおんなのこにもどりたい(『COMICリュウ』2021年3月19日[11] - )
- 永守くんが一途すぎて困る。(原作:さやわか、『LINEマンガ』2021年3月22日[41] - )
- 僕たちのリアリティショー(『コミックDAYS』2021年3月31日[42] - 2022年12月[43])
短編
[編集]- 2×2×2(『COMICリュウ アンソロジー2011◆SUMMER「けもも」』、2011年8月[44])
- いばらのばら(『COMICリュウ アンソロジー2011◆「けもも02」』、2011年10月[16])
- わたしのこどもたち(『Quick Japan』vol.101[45]、2012年4月)
- 尻子玉ください(『BOX-AIR』05号、2011年)
- タイトル不明(『ビッグガンガン』2013年Vol.02の『シガレットアンソロジー』[46])
- ごじゃわやくそ(『haruca』Vol.2[47]、2013年3月)
- ピノコトリビュート アッチョンブリケ!(『月刊プリンセス』2013年7月号[48]) - 『ブラック・ジャック』40周年企画トリビュート漫画[48]
- 金色の飴 星の煙(『シガレットアンソロジー』、2014年3月)
- 君ならで誰にか見せむ(『モーニング』2014年10号[49])『Dモーニング』2014年10号にも掲載[49]、「1年間、実力派作家陣が毎号読み切りを描く企画」の一作[50]。
同人誌掲載短編
[編集]書籍
[編集]- 『女の穴』、徳間書店〈リュウコミックス〉、2011年10月1日初版発行(2011年9月13日発売[3])、ISBN 978-4-19-950265-1
- 『さきくさの咲く頃』、太田出版、2012年11月15日発売[52]、ISBN 978-4778321758
- 『そらいろのカニ』、幻冬舎〈バーズコミックス スピカコレクション〉、2012年12月24日発売[53]、ISBN 978-4344826861
- 『そらいろのカニ 新装版』、幻冬舎〈バーズコミックス スピカコレクション〉、2014年7月24日発売[54]、ISBN 978-4344831698
- 『めめんと森』、祥伝社〈フィールコミックス〉、2013年12月15日初版発行(2013年12月7日発売)、ISBN 978-4-396-76593-4
- 『恋につきもの』、徳間書店、2014年2月13日発売、ISBN 978-4-19-950383-2
- 『さくらの園』、秋田書店〈少年チャンピオンコミックス・タップ!〉、2014年[55] - 2015年[56]、全2巻
- 2014年9月8日発売[55]、ISBN 978-4-253-13061-5
- 2015年11月6日発売[56]、ISBN 978-4-253-13062-2
- 『ふんだりけったり』、講談社〈KCデラックス〉、2014年10月10日発売[28]、ISBN 978-4-06-337802-3
- 『人工精霊タルパちゃん』、講談社〈KCデラックス〉、2014年10月10日発売[38]、ISBN 978-4-06-337801-6
- 『ぼくらのへんたい』、徳間書店、2012年[57] - 2016年、全10巻
- 『qtμt キューティーミューティー』、原作:さやわか、全3巻 スクウェア・エニックス→LINEコミックス、全5巻
- 『神主さんと僕の彼女』、集英社、2015年1月23日発売、ISBN 978-4-08-845343-9
- 『女装男子とメンヘラおじさん』、リブレ〈ビーボーイコミックスデラックス〉、2017年2月10日発売、ISBN 978-4799732335
- 『愛と呪い』新潮社〈バンチコミックス〉、全3巻
- 『僕たちのリアリティショー』、講談社〈モーニングKC〉2021年[5] - 2022年[43]、全2巻
- 『ふつうのおんなのこにもどりたい』、徳間書店〈リュウコミックス〉、2021年[58] - 、既刊8巻(2024年10月11日現在)
- 『永守くんが一途すぎて困る。』、原作:さやわか[59] 、全3巻
挿画・イラスト
[編集]- 『承認をめぐる病』(2013年12月、日本評論社) - 表紙絵、単行本
- 『承認をめぐる病』(2016年12月、筑摩書房) - 表紙絵、文庫
- 『半熟卵のエンジン』(著:歩祐作、2014年5月4日発売[60]、講談社) - イラスト
- 『女子的生活』(2016年8月、新潮社) - 表紙絵(装幀石川絢士との合作)、挿絵(連載時)
その他
[編集]- 『ユリイカ2011年7月臨時増刊号 総特集=涼宮ハルヒのユリイカ!』(青土社) - イラスト[61]
- 平尾アウリ『まんがの作り方』第5巻限定版付属同人誌(2011年6月) - 企画「友人作家が語る平尾アウリさん」に寄稿[62]
- 『ボカロ Plus vol.2』(2011年12月、徳間書店) - 1ページ漫画
- 『COMICリュウ新春特版【紅組】』(2011年12月、徳間書店) - 「ネパール旅行記」と「ネパール帰国記」を寄稿[63]
- 『輪るピングドラム ファビュラス・アンソロジー』(2012年3月[64]、幻冬舎) - 4コマ漫画
- 『FEEL YOUNG』(2012年4月号) - ゲストの本棚紹介コーナー『私の本棚』[65]
- 『夏雪ランデブー アニメ&原作公式ガイドブック』(2012年7月、祥伝社) - イラストとメッセージ[66]
- 曽我部恵一『サーカス』(2012年7月) - CDジャケットイラスト[67]
- 『FEEL YOUNG』(2012年11月号) - エッセイコーナー『漫画家ごはん日誌』[68]
- 西島大介『Young, Alive, in Love』(2012年10月10日発売[69]) - 単行本オマケ漫画、帯コメント
- 『月刊コミックビーム』(2012年12月号) - 放浪息子十周年記念スペシャル・トリビュートイラスト[70]
- 『comicスピカ』(No.14、2012年11月) - 『そらいろのカニ』刊行記念特集、ふみによる手塚治虫の元担当編集者・伊藤嘉彦へのインタビュー掲載[71]
- 『Kiss』(2012年22号) - エッセイコーナー『溺愛語』
- 『QuickJapan』(vol104、2012年) - 対談
- 『comicスピカ』(No.16、2013年1月) - 愛猫を描いたエッセイ漫画寄稿[72]
- 『ファイブスター物語 トレーサー Ex.2』(2013年3月) - 寄稿[73]
- 『季刊エス』(2013年7月号) - 「漫画家使用画材アンケート」参加[74]
- 『ユリイカ』(2013年7月号) - 表紙イラスト[75]
- 『魔法少女まどか☆マギカ アンソロジーコミック』第4巻(2013年7月[76]) - 漫画
- 大島薫『男の娘どうし恋愛中。』(2017年12月、宝島社) - 作画担当
- 『むちゃマン』 第1回 - 第4回(2022年2月27日 - 3月21日、NHK総合) - 出演、リレー形式漫画制作[77]
関連人物
[編集]- 曽我部恵一
- ミュージシャン。「プロモーションビデオの撮影中、書店に置いてあった単行本『女の穴』を手に取ったこと」がきっかけとなり、ふみのファンとなる[78]。「サーカス」のジャケットイラストをふみが描いたことを記念し、『月刊COMICリュウ』2012年9月号に対談が掲載された[78]。
出典
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関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ふみふみこ (@fumifumiko23235) - X(旧Twitter)