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ひらど (掃海艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ひらど
基本情報
建造所 JMU横浜事業所鶴見工場
運用者  海上自衛隊
艦種 掃海艦 (大型掃海艇)
級名 あわじ型
建造費 177億円
母港 横須賀
所属 掃海隊群第1掃海隊
艦歴
計画 平成26年度計画
発注 2014年
起工 2015年4月10日
進水 2017年2月10日
就役 2018年3月16日
要目
排水量 基準 690トン
全長 66.8m
最大幅 11.0m
深さ 5.2m
吃水 2.7m
機関 ディーゼルエンジン × 2基
出力 2,200PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大速 14ノット(26㎞/h)
乗員 54名
兵装 JM61-RFS × 1門
レーダー OPS-39H 対水上捜索用
光学式監視装置(レーザー・レーダー)
ソナー OQQ-10-1 掃海艦ソーナーシステム
ZQS-4 可変深度式機雷探知機
OZZ-2 水中調査用UUV
その他 掃海装備
小型係維掃海具1型改
感応掃海具1型改
掃討装備
自走式機雷処分用弾薬(EMD)
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ひらどローマ字JS Hirado, MSO-305)は、海上自衛隊掃海艦あわじ型掃海艦の2番艦。艦名は平戸島に由来する。旧大日本帝国海軍筑摩型防護巡洋艦平戸」と択捉型海防艦平戸」、海自のかさど型掃海艇ひらど」に続いて、日本の艦艇としては4代目。

本記事は、本艦の艦暦について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはあわじ型掃海艦を参照されたい。

艦歴

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令和4年度実機雷処分訓練に参加中の「ひらど」

「ひらど」は、平成26年度(2014年度)計画掃海艦305号艦として、JMUが186億円で受注[1]。JMU横浜事業所鶴見工場で2015年4月10日に起工され、2017年2月10日に進水[2]。同年9月22日に公試開始。2018年3月16日に就役し[3]掃海隊群第1掃海隊に編入され、横須賀に配備された。

2018年7月18日から7月30日陸奥湾において機雷戦訓練及び日米印共同掃海特別訓練を実施する[4]

2021年12月12日から2022年3月31日にかけて、掃海母艦「うらが」とともに令和3年度インド太平洋中東方面派遣(IMED21:Indo-Pacific and Middle East Deployment 21)に参加する[5]。その派遣期間中の2022年1月31日から2月17日にかけて、バーレーン周辺において実施される米国主催国際海上訓練(IMX/CE22:International Maritime Exercise/ CUTLASS EXPRESS 2022)に参加し、機雷敷設戦及び対機雷戦訓練を実施した[6]

2022年4月23日に発生した北海道網走市沖における「知床遊覧船沈没事故」に係る災害派遣(捜索救難)のため、横須賀を出港、5月1日14時54分以降現場海域に到着、第45掃海隊の掃海艇いずしま」と共同し活動開始、5月4日まで水上・水中両面で捜索活動を実施した[7][8][9][10][11][12]

2023年12月4日から12月16日にかけて屋久島沖米軍オスプレイ墜落事故に伴い自主派遣。同じく自主派遣された艦艇や自衛隊部隊、海上保安庁などと共に捜索救難・水中捜索活動に従事。機体の一部や乗組員遺体などを発見揚収するなどした[13]

2024年3月1日から3月6日にかけて角力灘九州西方)において、掃海艇「たかしま」、米海軍掃海艦2隻とともに掃海特別訓練(日米共同訓練)を実施した[14][15]

歴代艦長

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歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 前職 後職 備考
1 相馬誉介 2018.3.16 - 2018.8.9 ひらど艤装員長 大湊地方総監部防衛部
2 川下雄司 2018.8.10 - 2020.7.5 うらが敷設長 海上訓練指導隊群司令部幕僚
3 伊藤 晃 2020.7.6 - 2022.8.21 掃海隊群司令部幕僚 下関基地隊 3等海佐[16]
4 須田 勝 2022.8.22 - うらが敷設長 3等海佐

脚注

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  1. ^ 新型掃海艦引き渡し/JMU「ひらど」にFRP使用『日経産業新聞』2018年3月19日(自動車・機械面)
  2. ^ 海自、掃海艦「ひらど」進水=18年3月就役予定
  3. ^ 掃海艦「ひらど」の引渡式・自衛艦旗授与式について (PDF)
  4. ^ 平成30年度機雷戦訓練(陸奥湾)及び掃海特別訓練(日米印共同訓練)の実施について (PDF)
  5. ^ 令和3年度インド太平洋・中東方面派遣について 海上幕僚監部(2021年12月10日) (PDF)
  6. ^ 米国主催国際海上訓練(IMX/CE22)への参加について 海上幕僚監部(2022年1月30日) (PDF)
  7. ^ 5/1[公表]北海道網走市沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月1日). 2022年5月6日閲覧。
  8. ^ 5/2[公表]北海道知床沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月2日). 2022年5月6日閲覧。
  9. ^ 5/3[公表]北海道知床沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月3日). 2022年5月6日閲覧。
  10. ^ 5/4[公表]北海道知床沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月4日). 2022年5月6日閲覧。
  11. ^ 5/5[公表]北海道知床沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月5日). 2022年5月6日閲覧。
  12. ^ 5/8[公表]北海道知床沖における観光船事故に係る災害派遣”. 統合幕僚監部 (2022年5月8日). 2022年5月8日閲覧。
  13. ^ 鹿児島県屋久沖における米軍オスプレイの捜索救難活動ついて”. 統合幕僚監部 (2023年12月18日). 2023年12月22日閲覧。
  14. ^ 掃海特別訓練(日米共同訓練)の実施について 海上幕僚監部(2024年2月20日)
  15. ^ 防衛省 海上自衛隊 [@JMSDF_PAO] (2024年3月7日). "これまでの訓練海面で最も西に位置する九州西方角力(すもう)灘で初めて実施した日米共同による掃海特別訓練は、機雷戦能力向上はもちろんのこと米海軍との共同作戦能力を向上させる絶好の機会となりました。". X(旧Twitter)より2024年3月8日閲覧
  16. ^ 艦長・先任伍長挨拶

関連項目

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外部リンク

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