はまな (補給艦)
はまな | |
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外洋をゆく「はまな」(旧塗装) | |
基本情報 | |
建造所 | 日立造船 舞鶴工場 |
運用者 | 海上自衛隊 |
艦種 | 補給艦 |
級名 | とわだ型 |
母港 | 佐世保 |
所属 | 護衛艦隊第1海上補給隊 |
艦歴 | |
計画 | 昭和62年度計画 |
発注 | 1987年 |
起工 | 1988年7月8日 |
進水 | 1989年5月18日 |
就役 | 1990年3月29日 |
要目 | |
基準排水量 | 8,150トン |
満載排水量 | 12,150 トン |
全長 | 167.0m |
最大幅 | 22.0m |
深さ | 15.9m |
吃水 | 8.2m |
機関 | 三井造船16V42M-A ディーゼル × 2基 |
出力 | 26,000PS |
推進器 | スクリュープロペラ × 2軸 |
速力 | 最大速 22ノット |
乗員 | 145名 |
兵装 |
12.7mm機関銃M2 × 2丁 (分類上は小火器扱い必要時のみ設置) |
レーダー |
OPS-28 対水上用 OPS-20 航海用 |
電子戦・ 対抗手段 | Mk.137 デコイ発射機 × 4基 |
はまな(ローマ字:JS Hamana、AOE-424)は、海上自衛隊の補給艦。とわだ型補給艦の3番艦。艦名は浜名湖に由来する。「AO-411 はまな」に続き日本の艦艇としては2代目。
本記事は、本艦の艦歴について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはとわだ型補給艦を参照されたい。
艦歴
[編集]「はまな」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和62年度計画8,100トン型補給艦4014号艦として、日立造船舞鶴工場で1988年7月8日に起工され、1989年5月18日に進水、1990年1月29日に公試開始、同年3月29日に就役し、自衛艦隊に直轄艦として編入され佐世保に配備された。
1996年5月19日、護衛艦「ひえい」、「たちかぜ」、「きりしま」、「やまぎり」、「ゆうぎり」、「せとぎり」、「さわぎり」、「うみぎり」、潜水艦「なつしお」とともに環太平洋合同演習RIMPAC96に参加する。
2000年5月15日、リムパック2000に参加するため、本艦を旗艦として護衛艦「くらま」、「しまかぜ」、「こんごう」、「むらさめ」、「はるさめ」、「ゆうだち」、「きりさめ」、「あさぎり」、潜水艦「なつしお」とともに横須賀基地を出港した。5月26日に真珠湾に寄港し5月30日から7月6日までハワイ周辺海域で演習に参加し、サンディエゴを回り、8月16日に横須賀へ帰投した。
2001年11月9日、第1次派遣海上補給支援部隊として、テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「くらま」・「きりさめ」と共にインド洋に派遣された。12月、インド洋上でアメリカ海軍への燃料補給を開始し、2002年2月まで任務に従事し、3月16日帰国した。
同法に基づくインド洋への派遣は以後2007年7月まで、合計6回に及んだ。
2002年6月8日、第2次派遣海上補給支援部隊として、護衛艦「せとぎり」と共にインド洋へ。同年9月まで任務に従事し、11月26日帰国した。
2003年4月10日、第5次派遣海上補給支援部隊として、護衛艦「こんごう」と共にインド洋へ。6月4日、ドイツ海軍への燃料補給を開始し、同年7月まで任務に従事し、8月22日帰国した。
2004年8月10日、第10次派遣海上補給支援部隊として、護衛艦「きりしま」、「たかなみ」と共にインド洋へ。同年12月まで任務に従事、帰路の最中にスマトラ島沖地震の発生を受け、国際緊急援助隊派遣法に基づいてタイに派遣され、遺体収容等を行い(自衛隊タイ派遣)、2005年1月10日帰国した。
2005年7月28日、第13次派遣海上補給支援部隊として、護衛艦「いかづち」と共にインド洋へ。以後、2隻派遣体制となる。同年11月まで任務に従事し、12月27日帰国した。
2006年4月3日、護衛艦隊隷下に第1海上補給隊が新編され編入された。
2007年3月15日、第18次派遣海上支援部隊として、護衛艦「すずなみ」と共にインド洋へ。同年7月まで任務に従事し、8月26日帰国した。インド洋に派遣中、4月26日のアブダビ寄港中に安倍晋三内閣総理大臣が訪問している。
2008年7月24日には新テロ特措法に基づき、護衛艦「ゆうだち」と共にインド洋に派遣され、同年11月まで任務に従事し、12月21日帰国した。
2018年6月21日朝、東シナ海の公海上(上海の南南東約400kmの沖合)で北朝鮮船籍のタンカー「YU PHYONG 5号」(IMO番号:8605026)と船籍不明の小型船舶が、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」とみられる作業を行っていたことを確認した[1]。 その後、翌22日朝にも東シナ海の公海上(上海の南南東約450kmの沖合)で両船が接舷(横付け)したことを確認。さらに両船分離後、当該小型船舶が中国国旗とみられる旗を掲揚したことも確認した。 なお「YU PHYONG 5号」は、2018年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶である。
2021年2月19日、九州西方海域において米海軍駆逐艦「カーティス・ウィルバー」、仏海軍フリゲート「プレリアル」と日米仏共同訓練を実施した[2]。 同年5月22日、四国南方空海域において米海軍強襲揚陸艦「アメリカ」と日米共同訓練(ILEX21-2)を実施した[3]。同年6月29日、東シナ海においてインド海軍コルベット「キルタン」と日印共同訓練を実施した[4]。
2022年5月18日、沖縄周辺において、米海軍駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」と日米共同訓練(ILEX22-1)を実施した[5]。同年10月29日と10月30日、沖縄東方においてインド海軍フリゲート「シヴァリク」、コルベット「カモルタ」と日印共同訓練(洋上補給)を実施した[6]。
2023年7月3日、イタリア海軍フリゲート「フランチェスコ・モロジーニ」とともに、東シナ海において日伊共同訓練を実施した[7]。
2024年3月17日、日本海において米海軍駆逐艦「ホッパー」と日米共同訓練(ILEX24)を実施した[8]。
同年5月10日、東シナ海において豪海軍駆逐艦「ホバート」と日豪共同訓練(日豪トライデント24)を実施した。訓練項目は洋上補給[9]。
同年7月22日から7月23日にかけて佐世保港及び九州西方海域において米海軍油槽船「バッドランズ・トレーダー」と日米共同訓練(ILEX24‐4)を実施した[10]。
現在、護衛艦隊第1海上補給隊に所属し、定係港は佐世保である。
歴代艦長
[編集]代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
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1 | 柴田亮一 | 1990.3.29 - 1991.12.15 | 防大6期 | はまな艤装員長 | 舞鶴地方総監部監察官 | |
2 | 堀内洋治 | 1991.12.16 - 1992.12.20 | 防大9期 | あさかぜ艦長 | 第1練習隊司令 | |
3 | 福田 武 | 1992.12.21 - 1994.5.9 | くらま艦長 | 佐世保地方総監部監察官 | 就任時2等海佐 1993.7.1、1等海佐 | |
4 | 佐野純弘 | 1994.5.10 - 1996.8.19 | 防大11期 | 護衛艦隊司令部 | 大湊地方総監部監察官 | 就任時2等海佐 1995.7.1、1等海佐 |
5 | 齊藤公則 | 1996.8.20 - 1998.3.31 | 防大9期 | 第1練習隊司令 | 東京業務隊付 | |
6 | 川俣洋二 | 1998.4.1 - 1999.10.28 | 防大14期 | 開発指導隊群司令部幕僚 | 佐世保地方総監部付 →1999.12.10 大湊基地業務隊司令 |
就任時2等海佐 1998.7.1、1等海佐 |
7 | 廣瀬美津男 | 1999.10.29 - 2001.4.1 | 防大17期 | 運用開発隊副長 | 横須賀地方総監部監察官 | |
8 | 川原和仁 | 2001.4.2 - 2002.11.26 | 防大14期 | 佐世保基地業務隊補充部付 | 呉基地業務隊補充部付 | 2等海佐 |
9 | 間々田俊治 | 2002.11.27 - 2003.11.30 | 防大17期 | 海上幕僚監部監理部総務課 | 大湊海上訓練指導隊司令 | |
10 | 深堀眞人 | 2003.12.1 - 2005.7.10 | ふたみ艦長 | 佐世保海上訓練指導隊 | 2等海佐 | |
11 | 瀬海豊年 | 2005.7.11 - 2007.1.14 | 防大20期 | てんりゅう艦長 | 2等海佐 | |
12 | 井元啓人 | 2007.1.15 - 2008.6.19 | 防大21期 | 海上自衛隊第1術科学校学校教官 | 2等海佐 | |
13 | 大塚嘉徳 | 2008.6.20 - 2010.8.1 | 佐世保海上訓練指導隊副長 兼 指導部長 兼 指導部船務航海科長 |
佐世保基地業務隊付 | 2等海佐 | |
14 | 大仲和弘 | 2010.8.2 - 2012.7.31 | 防大27期 | 誘導武器教育訓練隊研究室長 兼 訓練科長 |
横須賀海上訓練指導隊 | 2等海佐 |
15 | 田畑浩一 | 2012.8.1 - 2013.9.12 | 防大25期 | 大湊地方総監部監察官 | 鹿屋航空基地隊付 | 2等海佐 |
16 | 川上司朗 | 2013.9.13 - 2014.7.31 | 海上自衛隊第1術科学校 主任教官 兼 研究部員 |
阪神基地隊付 | 2等海佐 | |
17 | 宮田敏邦 | 2014.8.1 - 2015.12.9 | 防大29期 | 舞鶴海上訓練指導隊副長 | 阪神基地隊付 | 2等海佐 |
18 | 加藤一郎 | 2015.12.10 - 2017.12.3 | 横須賀海上訓練指導隊副長 兼 指導部長 |
舞鶴海上訓練指導隊司令 | 就任時2等海佐 2016.7.1、1等海佐 | |
19 | 秋元辰夫 | 2017.12.4 - 2018.5.20 | 防大31期 | 大湊地方総監部監察官 | 海上自衛隊幹部学校運用教育研究部 研究部員 兼 海上幕僚監部指揮通信情報部 |
2等海佐 |
20 | 麻生康晴 | 2018.5.21 - 2019.7.3 | 海上自衛隊幹部学校運用教育研究部 研究部員 兼 海上幕僚監部指揮通信情報部 |
海上自衛隊東京業務隊付 | 2等海佐 | |
21 | 池田正人 | 2019.7.4 - 2021.4.19 | 防大34期 | 海上自衛隊第1術科学校主任教官 兼 研究部員 |
水上戦術開発指導隊教育部長 兼 学生隊長 |
2等海佐 |
22 | 衣山丈夫 | 2021.4.20 - 2022.12.18 | 防大35期 | 護衛艦隊司令部幕僚 兼 自衛艦隊司令部 |
2等海佐 | |
23 | 堀部成由 | 2022.12.19 - 2024.6.13 | 防大38期 | 護衛艦隊司令部 | 2等海佐 | |
24 | 根本征幸 | 2024.6.14 - | 防大41期 | 自衛艦隊司令部幕僚 | 2等海佐 |
脚注
[編集]- ^ “北朝鮮船籍タンカー「YU PHYONG 5号」と船籍不明の小型船舶による洋上での物資の積替えの疑い(平成30年6月21日・22日)”. 外務省 (2018年6月27日). 2019年12月5日閲覧。
- ^ 日米仏共同訓練について (PDF)
- ^ 日米共同訓練(ILEX21-2)について (PDF)
- ^ 日印共同訓練について (PDF)
- ^ 日米共同訓練(ILEX22-1)について (PDF)
- ^ 日印共同訓練について (PDF)
- ^ 日伊共同訓練について (PDF)
- ^ 日米共同訓練(ILEX24)について 海上幕僚監部(2024年3月19日) (PDF)
- ^ 日豪共同訓練(日豪トライデント24)について 海上幕僚監部(2024年5月10日) (PDF)
- ^ 日米共同訓練(ILEX24-4)について 海上幕僚監部(2024年7月24日) (PDF)
参考文献
[編集]- 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
- 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 補給艦「はまな」公開中 - 函館150+