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なよたけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
なよたけ
作者 加藤道夫
日本の旗 日本
言語 日本語
ジャンル 戯曲
幕数 5幕9場
初出情報
初出三田文學1946年 4・5月号、6月号、7・8月号、9月号、10・11月号
出版元 三田文学会
刊本情報
出版元 書肆ユリイカ
出版年月日 1951年4月
初演情報
公演名 尾上菊五郎劇団公演(省略版)
文学座公演(完全版)
場所 新橋演舞場(省略版)
大阪毎日会館(完全版)
初演公開日 1951年6月(省略版)
1955年9月(完全版)
演出 芥川比呂志(完全版)
主演 松下砂稚子仲谷昇(完全版)
受賞
第1回水上瀧太郎賞(三田文学賞)
ポータル 文学 ポータル 舞台芸術
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なよたけ』は、加藤道夫の戯曲。5幕9場。『竹取物語』を題材にとり[1]、執筆に当たってはジロドゥの『オンディーヌ』に想を得たとされる[2]

概要

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1943年の秋から執筆を始め、翌年の春に脱稿。原稿を友人に預けた道夫は[注釈 1]、陸軍省の通訳官として出征する。作品は1946年5月から雑誌『三田文学』に発表され、5回にわたり連載された[注釈 2]。道夫は連載途中で復員した。1948年12月、『なよたけ』により第1回水上瀧太郎賞を受賞。1951年4月、書肆ユリイカより単行本が限定出版される[3]。同年6月、尾上菊五郎劇団により、作品の一部を省略した『なよたけ抄』として、岡倉士朗の演出により新橋演舞場にて初上演される。完全上演が実現したのは1955年9月、芥川比呂志の演出で、文学座によって大阪毎日会館にて公演された[4]

あらすじ

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主な登場人物

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  • 石ノ上ノ文麻呂
  • なよたけ
  • 清原ノ秀臣
  • 小野ノ連
  • 大伴ノ御行
  • 讃岐ノ造麻呂(竹取ノ翁)
  • 瓜生ノ衛門
  • 石ノ上ノ綾麻呂

舞台公演

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書誌情報

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  • 『なよたけ』 書肆ユリイカ、1951年、全国書誌番号:52000225
  • 『なよたけ』 未來社、1952年、全国書誌番号:52004390
  • 『なよたけ』 新潮社、1956年、全国書誌番号:56005712
  • 『なよたけ』 青土社、2000年4月、ISBN 4-7917-5804-8

脚注

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注釈

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  1. ^ 加藤治子「あのころのこと」(『なよたけ』青土社、2000年、p.182)によれば、原稿は筆写されて二部作られ、一部は加藤治子(当時は結婚前なので瀧浪治子)が預かったという。
  2. ^ 4・5月合併号、6月号、7・8月合併号、9月号、10・11月合併号に掲載。

出典

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  1. ^ なよたけ」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』https://kotobank.jp/word/%E3%81%AA%E3%82%88%E3%81%9F%E3%81%91コトバンクより2023年7月15日閲覧 
  2. ^ 大島勉「なよたけ」『小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)』https://kotobank.jp/word/%E3%81%AA%E3%82%88%E3%81%9F%E3%81%91コトバンクより2023年7月15日閲覧 
  3. ^ 『現代日本文學大系92 現代名作集(二)』(筑摩書房、1973年、pp.411-412)
  4. ^ なよたけ」『平凡社世界大百科事典 第2版』https://kotobank.jp/word/%E3%81%AA%E3%82%88%E3%81%9F%E3%81%91コトバンクより2023年7月15日閲覧 
  5. ^ 新橋演舞場 (1951年06月)”. 歌舞伎公演データベース. 2020年10月27日閲覧。
  6. ^ 青猫座のこと”. 2020年10月17日閲覧。
  7. ^ 1950年代 文学座公演記録”. 文学座. 2020年10月17日閲覧。
  8. ^ 文学座 アトリエ短信 2009年”. 文学座. 2020年10月19日閲覧。
  9. ^ 歌舞伎座 (1956年03月)”. 歌舞伎公演データベース. 2020年10月27日閲覧。
  10. ^ 歌舞伎座 (1967年09月)”. 歌舞伎公演データベース. 2020年10月27日閲覧。
  11. ^ a b c 「年譜」(『加藤道夫全集 第二巻』青土社、1983年、p.627)
  12. ^ a b VHSビデオ『なよたけ』(ポニーキャニオン)付属の折り込みより
  13. ^ なよたけ”. 新国立劇場. 2020年10月17日閲覧。
  14. ^ なよたけ”. シアターΧ(カイ). 2020年10月19日閲覧。

外部リンク

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