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Wikipedia:ダック・テスト

Wikipedia:DUCKから転送)
「まあ、うさぎが偽装しているかもしれないが…」(違います)

ダック・テスト、すなわち「ある鳥が鴨のように見え、鴨のように泳ぎ、鴨のように鳴くのであれば、それはおそらく鴨だろう英語版」という考え方は、事物の習性がその事物を定義することを示しています。

なお、ダック・テストは疑問の余地がないほど明白な場合以外には適用されません。合理的疑いを超える証拠がない限り、編集者は善意にとらなければなりません

ウィキペディアにおける意味

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本文書における「ダック・テスト」は、ウィキペディア内部で使用されることを想定しています。例えば、「利用者:Example」という利用者がほかの利用者と論戦を交わし、論争中の行為により投稿ブロックされたとします。すると、直近に作成された「利用者:Example2」なる利用者アカウントがすぐさまに論争に関わり、Exampleと同様の口調で同様の論点を述べます。ダック・テストに基づき、Example2は明らかな多重アカウントとして扱われ、投稿ブロックされます。

好きなYouTuberの記事の削除依頼が提出されても、友達を呼び寄せて「このYouTuberは面白いので、削除しないでください」とみんなで主張しないように。見た目はみんな違っても、あなたがミートパペットを募集したのは明らかです。

ウィキペディアにおける合意形成、特に削除依頼においてもダック・テストが適用されることがあります。すなわち、削除依頼が合意に近いとき、数アカウントが(根拠を挙げずに)「明らかに特筆性がないので削除」、「このYouTuberは面白いので存続」など削除依頼において避けるべきとされる主張を述べた場合では、たとえこれらのアカウントがソックパペットでなかったとしても、いわゆるミートパペットに近い状況となっているかもしれません。

ダック・テストは著作権侵害への対処にも適用できます。映画かテレビ番組のスクリーンショット、あるいは雑誌の表紙の画像であることが明らかなのに、ライセンスに「投稿者自身による作品」と書いてある場合、たとえ画像のソースが完全に判明していない場合でも、ダック・テストにより著作権侵害と判定することができます。作品の著作権を実際に所有している人物がウィキペディア向けに作品をGFDLCC BY-SAで再ライセンスしている可能性も理論上はありますが、その確率はかなり低い。したがって、当該ファイルのアップロード者が著作権者でないことを合理的な疑いを超えて証明する必要はなく、そのまま著作権侵害として即時削除できます。アップロード者が実際に著作権者である場合、オープンソース・チケット・リクエスト・システムを経由して再アップロードを試みることができるので、ダック・テストにより間違った判断が下された場合でも救済措置はあります。

ダック・テストは記事内容には適用されず独自研究は載せない検証可能性中立的な観点といった方針は常に優先されます。「鴨のように見え、鴨のように泳ぎ、鴨のように鳴く」動物がいたとしても、動物学者の間でその動物がカモ科でないことが定説となっていれば、その動物は鴨ではありません。(ただし、空が青いということに出典は要らないという考え方もあることはご留意ください。)

もう1つの使用法

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冒頭の考え方にふりかえり、鴨が自らを鴨であると信じていないときのことを想像してみてください。自分はカモ科の生き物なのだと鴨に確信させる最良の方法は、穏やかに、実は君は鴨なのだ、と鴨に知らせることでしょう。その後に、水かきのある足や平べったい口ばしといった証拠をある限り示してください。鴨に対して「お前は鴨なんだ!」といくら叫んでも、おそらく逆効果でしょう。

関連項目

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