Wikipedia:多様な閲覧環境に配慮する
この文書は私論です。一部のウィキペディアンが助言や意見を記したものです。広く共有されている考え方もあれば、少数意見の見解もあります。内容の是非については慎重に検討してください。 |
この文書の要旨: パソコンとスマホ、一般的なブラウザと視聴覚障害者向けのブラウザなど、様々な閲覧環境を想定しましょう。 |
多様化する閲覧環境
[編集]かつて、パソコンの画面サイズ(解像度)はXGA(1024×768)が一般的でした。その後、WXGA(1280×800)からHD+(1600×900)程度が標準的になり、かつては「超巨大」「高性能高価格」と謳われたFHD(1920×1080)でも、近年では低価格化・一般的な水準になってきています。
携帯電話やスマートフォン、タブレットなどの小型端末の普及により、2000年代初頭には想定されていなかったような、スマートフォンからの閲覧・編集も当たり前になっています。スマートフォンの場合には、画面サイズ(解像度)の問題のほかにも、OS・ブラウザの違いがあったり、キーボードとマウス・マウスポインタによる操作ではなく、タッチスクリーンでの操作が主流になっています。(Help:携帯端末でのアクセス参照)
また、コンピュータ利用が世界的に普及することで、読み上げソフトや色覚異常者向けのソフトなど、様々な障害のある人のために開発されたブラウザやソフトが登場しています。
さらに、紙に印刷して閲覧する場合、紙の寸法が様々に異なることも考慮に入れる必要があるでしょう。
こうした事情により、以前とは異なる観点から、ウィキペディアの記事編集の際に考慮に入れるべき注意点が生じています。
とはいえ
[編集]ウィキペディアを含めた様々なメディアウィキ・プロジェクトはMediaWikiというソフトウェアによって構築されてます。閲覧環境の多様化に起因する新しい課題は、個々の利用者や個々の記事で解決するよりも、おおもとのMediaWikiで取り組むべき場合もあるでしょう。技術的に、いまのMediaWikiの仕様下では解消しがたい課題もあります。
画像利用に関する課題
[編集]大きすぎたり、小さすぎたりする画像はスムーズな閲覧を妨げます。しかし、どのぐらいのサイズがちょうど良いかは、閲覧環境によっても左右されるでしょう。
Wikipedia:画像利用の方針#配置では、XGA「1024×768」の閲覧環境を一般的な前提とした上で、画像サイズは小さくても100ピクセル、大きくても300ピクセルとしています。
初期設定では、特別に指定がない場合、大きな画像は自動的に横幅220ピクセルに縮小表示されるようになっています。個人設定では、この寸法をカスタマイズすることができます。ブラウザやスマートフォンなどにも、画像サイズを自動で制御する機能が搭載されているものもあります。
画像を表示させる場合に、その表示サイズを指定する機能があります。(Help:画像の表示参照)
地図のように画像サイズがあまり小さいと判読がかえって難しいものなど、300ピクセルよりも大きなサイズで表示させたい場合もあります。横幅の広い画像をスクロールバー付きで表示させるためのテンプレートとして{{Wide image}}や{{Panorama}}などがあります。
利用しようとする画像が大きい場合には、トリミングをして必要な部分だけに修正する、などの方法もあります。
- 画像そのものを修正し、トリミング後のファイルを新ファイルとして投稿する方法があります。この場合には、元となる画像の権利関係に注意してください。
- 元画像を修正ぜずに、トリミングした状態で表示されるためのテンプレートもあります。詳しくは{{File clip}}を参照してください。
- 技術上の解説はHelp:画像の表示を参照
テンプレートや表に関する課題
[編集]一般的なスマートフォンで閲覧した場合、しばしば、テンプレートやInfobox類の表示が割愛される場合があります。また、Javascriptを利用するテンプレート類(スクロールバーを表示させるものなど)も、機能しない場合があります。
テンプレート類をあまり多様しても、意図通りには表示されないかもしれません。
情報を集約した表は便利ではありますが、画面のサイズに限りがあるスマートフォンなどでは、あまり横に長い表は閲覧に不自由さを感じるかもしれません。また、縦に長過ぎる場合にも、表の見出し部が切れてしまって列の意味がわからない、ということも起こります。
長大な表の使用には注意し、項目を絞り込んだり、適度に見出し行を挿入するなどの工夫も検討してください。
表示制御に関する注意点
[編集]ウィキペディア内の様々な機能やHTMLの記述を利用して、文字や画像、表などの表示にあたり、そのサイズを指定することができます。
しかし、閲覧環境が多様化するなか、過度な寸法指定などは他の利用者の円滑な閲覧を阻害する可能性があります。px指定などのように直接表示サイズの絶対値を指定するかわりに、thumb指定をして閲覧者側の個人設定に委ねたり、%指定をするなど、閲覧環境によって表示サイズが相対的に変わるように配慮することも検討してください。
表やテーブル、段組みなども同様です。出典を明記するために用いる{{Reflist}}では、かつて、一般的なパソコンのモニターでの閲覧を想定して文字の列数や列幅の指定が行われていました。しかし、列数を複数に指定した場合に、画面幅が狭い閲覧環境では、表示が過度に細長くなって甚だしく読みにくい、ということになります。そのため長い議論を経て、読みやすさを損なわない程度の列幅を指定する方式を推奨するようになっています。
操作方法に関する課題
[編集]クリッカブルマップや小さな画像など、ピンポイントで適切な場所をクリックして操作することを求められる場合、スマートフォンなどのタッチスクリーンでは操作が困難な場合があります。
ブラウザの挙動に関する課題
[編集]小型端末に搭載されるブラウザは、一般的なパソコンのブラウザよりも機能に制限があります。読み上げソフト(スクリーンリーダー)も同様です。
HTMLタグの正しい利用や、画像ファイルなどへの代替テキストの整備、機種依存文字の排除などにより、多様な環境下でも意図通り挙動するように配慮しましょう。
こうした配慮は、検索サイトのクローラの挙動にも良い影響をもたらすでしょう。
- HTML5も参照