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TOI-4600

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TOI-4600
星座 りゅう座[1]
軌道要素と性質
惑星の数 2
位置
赤経 (RA, α)  17h 13m 48.09s[2]
赤緯 (Dec, δ) +64° 33′ 58.22″[2]
固有運動 (μ) 赤経: 7.625 ミリ秒/[2]
赤緯: 0.266 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 4.620 ± 0.011ミリ秒[2]
(誤差0.2%)
距離 706 ± 2 光年[注 1]
(216.5 ± 0.5 パーセク[注 1]
物理的性質
半径 0.81 ± 0.03 R[2]
質量 0.89 ± 0.05 M[2]
平均密度 2.36 ± 0.29 g/cm-3[2]
スペクトル分類 K[2]
光度 0.42 ± 0.02 L[2]
表面温度 5170 ± 120 K[2]
金属量[Fe/H] 0.16 ± 0.08[2]
年齢 23+28
−16
億年[2]
他のカタログでの名称
TIC 232608943[2]
Template (ノート 解説) ■Project

TOI-4600とは、太陽系からりゅう座の方向に約815光年離れた位置に存在するスペクトル分類がK型の恒星である[1]。2023年、TESSによって周囲を公転する太陽系外惑星が発見された[2]

大きさの比較
太陽 TOI-4600
太陽 Exoplanet

惑星系

[編集]
TOI-4600の惑星[2]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 0.349±0.021 82.6869±0.0003 0.25+0.33
−0.17
89.76+0.14
−0.10
°
0.607+0.028
−0.026
 RJ
c 1.152±0.068 482.8191+0.0018
−0.0017
0.21+0.29
−0.14
89.90+0.03
−0.02
°
0.841±0.037 RJ

TOI-4600の周囲を公転する2つの太陽系外惑星はTESSによるトランジット法を用いて発見され、それぞれTOI-4600 bTOI-4600 cという名称がつけられた。TOI-4600 bの公転周期は約83日で、TOI-4600 cの公転周期は約483日である。TOI-4600 cは、これまでにTESSによる観測で発見された太陽系外惑星の中では最長の公転周期を持つ惑星となった。平衡温度はそれぞれ約347ケルビンと約191ケルビンであり、TOI-4600 cは特に平衡温度が低い惑星の一つである。これら2つの惑星は木星型惑星である可能性が高いが、内側のTOI-4600 bはガスや氷で構成されている可能性がある[2][1]

2つの惑星の軌道の間の距離は水星軌道と火星軌道の間の距離とほぼ同じであり、TOI-4600系にまだ発見されていない未知の惑星が存在している可能性もある[1]

脚注

[編集]

注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

[編集]
  1. ^ a b c d Two Long-Period Giant Exoplanets Found Orbiting TOI-4600” (英語). SCI NEWS (2023年8月31日). 2023年10月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q TOI-4600 b and c: Two long-period giant planets orbiting an early K dwarf” (英語). arXiv (2023年8月29日). 2023年10月25日閲覧。