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Prima (機関車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Prima(プリマ)はアルストムグループのアルストム・トランスポール社が展開する機関車のブランドである。

概要

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鉄道会社が細かい仕様まで決定して発注するオーダーメイドタイプの車両に対し、Primaは製造会社が基本的な仕様をあらかじめ決定しておいた上で、鉄道会社が外装や細かい仕様を決定するセミ・オーダーメイドタイプの車両である。電気機関車の他に電気式ディーゼル機関車にも対応している。[1]

歴史

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1998年にフランス国鉄(SNCF)が自国内、及び他国へ直通する貨物用機関車を発注したことに端を発する。この機関車はヨーロッパ標準規格で製造し柔軟に運用することが目標とされた。2001年に最初の試作車が登場、2002年にはSNCFに対しフランス国内用の2電源タイプが納入された。以後、徐々にバリエーションを増やしつつある。

  • 1998年 - SNCFが120両の貨物用機関車を発注。
  • 2001年 - 最初の試作車が完成。
  • 2002年 - Primaシリーズ初の量産車として2電源対応の電気機関車をSNCFに納入。
  • 2003年 - 4電源対応、出力を6000kWに増大した新型試作車「Prima 6000」完成。
  • 2004年 - 3電源対応の電気機関車をSNCFに納入。
    • 初代試作車が役目を終える。
  • 2005年 - Prima 6000がSNCFの車籍を得て、BB47000電気機関車の1号機になる。
  • 2008年 - BB47001(Prima 6000)が保安装置試験のため、オランダやドイツを走行。
  • 2009年 - BB47001(Prima 6000)を廃車。
    • Prima 6000の一部部品を流用して新型試作車「Prima Ⅱ」が完成。

仕様

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共通部分

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選択出来る部分

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出力
  • モーター(4200kW - 6000kW)
  • ディーゼルエンジン (2000kW - 2880kW)
電源

次のうちのいずれか。複数の選択も可能。

  • 直流電流
  • 交流電流
    • 15kV 16 2/3Hz(架空電車線方式)
    • 25kV 50Hz(架空電車線方式)
車軸配置

車軸配置は次の2種類から選択できる。表記はUIC式。

  • Bo'Bo'(足回りは2つの台車で構成され、各々の台車には駆動輪の車軸が2つある。)
  • Co'Co'(足回りは2つの台車で構成され、各々の台車には駆動輪の車軸が3つある。)
最高速度

貨物用は140km/h、旅客用は220km/h。

保安装置

保安装置は各社が各々のものを搭載できる。もっとも、ヨーロッパではETCSへの統合が進んでいる。

導入事例

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欧州諸国

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フランス国鉄(SNCF)
ヴェオリア・トランスポール

欧州以外の地域

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中国国鉄
モロッコ国鉄
  • モロッコ国鉄E-1400形電気機関車(Prima Ⅱベース)

保存車両

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初代試作車がフランス・ベルフォールにあるアルストムの工場に保存されている。

関連項目

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  • アルストムグループ
  • ボンバルディア・トランスポーテーション - ヨーロッパを基盤とする鉄道車両製造の大手。
    • TRAXX - ボンバルディアが展開するセミ・オーダーメイドタイプの機関車ブランド。
  • シーメンス - ヨーロッパを基盤とする鉄道車両製造の大手。
    • ユーロスプリンター 、ユーロランナー - シーメンスが展開するセミ・オーダーメイドタイプの機関車ブランド
    • ベクトロン - ユーロスプリンターおよびユーロランナーの後継機種

脚注

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  1. ^ Primaに限らずヨーロッパではセミ・オーダーメイドタイプの車両の製造が盛んである。これには大量生産によるコスト削減や部品の共通化により、ヨーロッパ地域で盛んな他国への直通運転が容易になるといった利点がある

外部リンク

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