Parallella
表示
Parallellaとは、Adaptevaが2013年に発売した、シングルボードコンピュータ。
システムの構成
[編集]名刺サイズのボードに制御用としてARM Coretex-A9ベースのXilinx製SoC FPGA「Zynq Z7000」(デュアルコアARM、FPGA内蔵)と、Adaptevaの演算用アクセラレータ「Epiphany III 16 core」を搭載しており、UbuntuなどのLinux OSを使用することで高速な並列処理プログラミングを行える[1]。
ボードには1GバイトのDDR3メモリ、ギガビットイーサネット、microSDカードスロットなどを搭載、電源は5V/2Aで、消費電力は5W未満。 複数接続しての並列処理も可能で、物理シミュレーションやビッグデータ解析などに利用できる[2]。アクセラレーター用のC、デバッガー、Eclipse、OpenCL、ランタイムライブラリ等の開発ツールや資料は無料で提供される[3]。64コア版のアクセラレーターチップの電力効率は50 GFLOPS/W (単精度)で演算能力はハイエンドPC並だが消費電力はモバイルと同水準にある[3]。
- CPU マルチコア・アクセラレーター「Epiphany」 (16または64コア)
- ホストCPU:Zynq-7010または7020(デュアルコアARM A9 CPU + FPGA)
- RAM 1GB
- MicroSDカード・スロット
- USB 2.0 x2(PC x1, Device x1)
- 拡張端子 x4(Epiphany x2, Zynq x1, Power x1)
- Ethernet 10/100/1000
- 映像出力:Micro HDMI
- OS:Ubuntu
- ボードのサイズ:8.636cm x 5.334cm
プロセッサ
[編集]Parallellaは、Adaptevaの16コアのEpiphany E16G301と64コアのE64G401をCPUとして使用している[3]。
- 64コア版(E64G401):
- RISCプロセッサ x 64 コア
- クロック:800 MHz
- ピーク演算性能:100 GFLOPS
- ローカルメモリ帯域:1638 GB/s
- ネットワークオンチップ帯域:102 GB/s
- オフチップ帯域:6.4 GB/s(1.6 GB/s シリアルリンク x 4)
- オンチップ共有メモリ:2 MB(ローカルメモリ32KB x 64)
- 最大消費電力:2 W
- IEEE浮動小数点演算
- 複数のEpiphanyチップをシリアルリンクでグリッド状に接続可能(1ボード64チップまで)
- チップのサイズ 15 mm x 15 mm 324-ball flip-chip BGA
- 16コア版(E16G301):
- RISCプロセッサ x 16 コア
- クロック:1 GHz
- ピーク演算性能:32 GFLOPS
- ローカルメモリ帯域:512 GB/s
- ネットワークオンチップ帯域:64 GB/s
- オフチップ帯域:8 GB/s(2 GB/s シリアルリンク x 4)
- オンチップ共有メモリ:512 KB(ローカルメモリ32KB x 16)
- 最大消費電力:2 W
- IEEE浮動小数点演算
- 複数のEpiphanyチップをシリアルリンクでグリッド状に接続可能(1ボード64チップまで)
- チップのサイズ 15 mm x 15 mm 324-ball flip-chip BGA