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p進解析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3進整数と、それらのポントリャーギン双対群上の対応する指標を選択した図

数学において、p進解析(pしんかいせき、: p-adic analysis)とは、p進数関数の解析学を扱う数論の一分野である。

p進数上の複素数値関数の理論は、局所コンパクト群の理論の一端を担う。「p進解析」と言った場合、通常は興味ある空間上の p進値関数の理論を指す。

p進解析の応用は、数論において多く見られ、特にディオファントス幾何学英語版ディオファントス近似において、p進解析は重要な役割を担う。いくつかの応用の場面では、p進関数解析学スペクトル理論の発展が求められている。多くの方法によって、p進解析は古典解析より緻密なものではなくなる。なぜならば、超距離不等式は例えば p進数の無限級数の収束をより単純なものとするからである。p進体上の位相ベクトル空間は、次のような区別される特徴を持つ:例えば、凸性ハーン-バナッハの定理に関連する様相は異なる。

関連項目

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参考文献

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  • Koblitz, Neal (1980). p-adic analysis: a short course on recent work. London Mathematical Society Lecture Note Series. 46. Cambridge University Press. ISBN 0-521-28060-5. Zbl 0439.12011 
  • Cassels, J.W.S. (1986). Local Fields. London Mathematical Society Student Texts. 3. Cambridge University Press. ISBN 0-521-31525-5. Zbl 0595.12006 
  • A course in p-adic analysis, Alain Robert, Springer, 2000, ISBN 978-0-387-98669-2
  • Ultrametric Calculus: An Introduction to P-Adic Analysis, W. H. Schikhof, Cambridge University Press, 2007, ISBN 978-0-521-03287-2
  • P-adic Differential Equations, Kiran S. Kedlaya, Cambridge University Press, 2010, ISBN 978-0-521-76879-5