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Nothofagus menziesii

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ギンブナ
Nothofagus menziesii
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
: ブナ目 Fagales
: ナンキョクブナ科 Nothofagaceae
: ナンキョクブナ属 Nothofagus
: ギンブナ N. menziesii
学名
Nothofagus menziesii (Hook.f.) Oerst.
和名
ギンブナ、シルバーブナ
英名
(New Zealand) silver beech、Southland beech

ノトファグス・メンジエシイ[2]Nothofagus menziesii)は、ニュージーランドに自生するナンキョクブナ科の樹木で、英名を silver beechシルバービーチ)あるいは Southland beechサウスランドビーチ[3]といい、前者を全体的あるいは部分的に意訳して和名をギンブナ[4]シルバーブナ[5]とした例が存在する。マオリ語では tawhai(タファイ)、tawai(タワイ)、tirowhārangi(ティロファーランギ)という[6]

木材が得られる(参照: #利用)。

形態

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高さ30 mまで、直径2 mまでになる常緑高木で、ときに大きい板根が出る。樹皮は若令木では銀白色であるが、年を経ると灰色を呈し、縦の割れ目が入って裂片化しささくれ立ってくる。若枝には褐色毛を布く。葉は三角状広卵形、または菱形からほとんど円形で、長さ0.6 - 1.5 cm、幅0.5 - 1.5 cm、鈍頭ないし円頭、基部は広い楔形から円形、切形を示した左右不同である。厚い革質で、縁は厚目になって不規則な重鋸歯をもつ。下面の中肋を除き両面無毛の脉腋に縁毛がある。葉柄は長さ2 mmで褐色毛を生ずる。新葉はしばしば黄色で縁が橙黄色を呈する。

利用

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材は散孔材で、辺材は灰白色で狭く、心材は淡紅褐色、紅褐色を呈し、両者の間に推移帯がある。生長輪は不明瞭である。木理は一般に通直、肌目は精で均質である。製材は普通、乾燥は材質によって変化があり、普通またはやや困難で木口割れが出やすいものがある。切削加工は一般に容易で、仕上げ面はほぼ平滑である。塗装、研磨、釘・木ねじの保持などはおおよそ良好で、蒸し曲げ加工には好適とされている。心材は耐久性があり、辺材もヒラタキクイムシの食害は少い。心材への防腐薬剤の注入処理は困難である。一般に南島産のものは良質で加工容易とされている。建築構造材、フローリングを含む建築内装・造作材、家具・キャビネット、工具の柄などの器具材、車両、船舶・ボート、箱と包装材、枕木、施削物、玩具その他に用いられる。

脚注

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  1. ^ Barstow, M., Baldwin, H. & Rivers, M.C. (2017). Nothofagus menziesii. The IUCN Red List of Threatened Species 2017: e.T61918019A61918061. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2017-3.RLTS.T61918019A61918061.en. Downloaded on 05 November 2018.
  2. ^ クリストファー・ブリッケル 編集責任、横井政人 監訳『A-Z 園芸植物百科事典』誠文堂新光社、2003年、708-9頁。ISBN 4-416-40300-3
  3. ^ エイダン・ウォーカー 編、乙須敏紀 訳『世界木材図鑑』2006年、産調出版。ISBN 4-88282-470-1
  4. ^ ギンブナ Nothofagus menziesii  (ナンキョクブナ科 ナンキョクブナ属) (岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 植物生態研究室(波田研)). 2018年11月5日閲覧。
  5. ^ Folch, Ramon 編、大澤雅彦 総監訳『亜熱帯・暖温帯多雨林』(世界自然環境大百科 6)朝倉書店、2009年。
  6. ^ Nothofagus menziesii - Māori Dictionary. 2018年11月5日閲覧。