4-アミノビフェニル

4-アミノビフェニル
	優先IUPAC名 [1,1′-Biphenyl]-4-amine
	別称 4-Aminobiphenyl, xenylamine, 4-ABP; 4-Aminodiphenyl; p-Aminobiphenyl; p-Aminodiphenyl; 4-Phenylaniline
識別情報
CAS登録番号	92-67-1
PubChem	7102
ChemSpider	6835
UNII	16054949HJ
EC番号	202-177-1
国連/北米番号	3077
KEGG	C10998
ChEBI	CHEBI:1784 ;
ChEMBL	CHEMBL44201
RTECS番号	DU8925000
	SMILES c1ccccc1c2ccc(N)cc2;
	InChI InChI=1S/C12H11N/c13-12-8-6-11(7-9-12)10-4-2-1-3-5-10/h1-9H,13H2 Key: DMVOXQPQNTYEKQ-UHFFFAOYSA-N ; InChI=1/C12H11N/c13-12-8-6-11(7-9-12)10-4-2-1-3-5-10/h1-9H,13H2 Key: DMVOXQPQNTYEKQ-UHFFFAOYAX;
特性
化学式	C12H11N
モル質量	169.22 g mol−1
外観	白色の固体
匂い	フローラルな
密度	1.16 g/cm3
融点	52 ～ 54℃
沸点	302℃
水への溶解度	冷水にわずかに溶け、熱水に溶ける
蒸気圧	20 mbar (191 °C)
酸解離定数 pKa	4.35 (共役酸; 18 °C, H2O)
危険性
主な危険性	potential occupational carcinogen
NFPA 704	1 2 0
引火点	147 °C (297 °F; 420 K)
発火点	450 °C (842 °F; 723 K)
	特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

4-アミノビフェニル (4-aminobiphenyl) は、芳香族アミンの1種。4-アミノジフェニル、p-フェニルアニリンとも呼ばれる。

性質

特徴的な臭気を持つ白色の固体であるが、空気中で酸化され紫色を呈する。水にほとんど溶けないが、熱水には溶ける。

国際がん研究機関によってヒトに対する発癌性が認められている。タバコの煙、とくに副流煙の中に検出されるほか、料理油の油煙から検出されたこともある。^[5]

発がん性のため、産業的利用は行われなくなった。かつては染料の合成中間体として、あるいは硫酸塩の検出試薬として使われていた。^[5]

1950年代以降、ヒトに対する発癌性、特に膀胱癌を引き起こすことが明らかとなったため、各国の政府によって取扱いが厳しく規制されている。日本では1972年労働安全衛生法によって試験研究用途以外での製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されている。