鶏冠石
表示
鶏冠石 | |
---|---|
分類 | 硫化鉱物 |
化学式 | As4S4 |
結晶系 | 単斜晶系 |
へき開 | 一方向に明瞭 |
モース硬度 | 1.5-2 |
光沢 | 樹脂光沢 |
色 | 赤 |
条痕 | 橙赤 |
比重 | 3.5 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
鶏冠石(けいかんせき、realgar)は、ヒ素の硫化鉱物である。化学組成:As4S4、晶系:単斜晶系、比重:3.5、モース硬度:1.5-2。四硫化四ヒ素とも。
名称はアラビア語のrahjal lghar に由来する。 中医学では雄黄(orpiment、As2S3)と混同されることがある。かつては花火の白色発光や発音剤(赤爆)に利用するため雄黄と共に採掘されていた。鶏冠石は低い熱によって四硫化四ヒ素が分解せず溶融する性質があり、これを冷却して塊状に固めて出荷した[1][2]。中国語では雄黄はrealgar(鶏冠石)を指す[3]が、日本語ではorpimentを指す[4]。
光や湿気などに弱く、光に長い間さらされると同質異像のパラ鶏冠石(Pararealgar)に変化する。
産出地は、ドイツのフライベルタ、メキシコのザカテカス、イタリアのコルシカ、ルーマニアのカブニックとサカラム、米国のユタ州とネバダ州、ワシントン州などがよく知られており、日本では、群馬県西ノ牧鉱山、宮城県文字鉱山、三重県丹生鉱山(辰砂の脈石として)、青森県恐山、北海道手稲鉱山などから産出する。[5]
脚注
[編集]- ^ 雄黄と雌黄 - 結晶博物館。2021年9月18日閲覧。
- ^ 鶏冠石?昔、見たことある人いませんか。 - 野道 山道 2021年9月18日閲覧。
- ^ zh:雄黄を参照。
- ^ 文部省学術奨励審議会学術用語分科審議会編 『学術用語集 採鉱ヤ金学編』 日本鉱業会、1954年(J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター) ほか。
- ^ ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳 『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』 誠文堂新光社 2007年 134ページ
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
外部リンク
[編集]- Realgar(mindat.org)
- Realgar Mineral Data(webmineral.com)