高河原神社
高河原神社 | |
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所在地 | 三重県伊勢市宮後一丁目3-19 |
位置 | 北緯34度29分34.5秒 東経136度42分22.2秒 / 北緯34.492917度 東経136.706167度座標: 北緯34度29分34.5秒 東経136度42分22.2秒 / 北緯34.492917度 東経136.706167度 |
主祭神 | 月夜見尊御魂 |
社格等 |
式内社(小) 豊受大神宮摂社 |
創建 | 延暦23年(804年)以前 |
本殿の様式 | 神明造 |
主な神事 | 神嘗祭 |
地図 |
高河原神社(たかがわらじんじゃ[1][2] 、たかかわらじんじゃ[3][4])は、三重県伊勢市宮後にある神社。伊勢神宮豊受大神宮(外宮)の摂社。式内社。外宮の摂社16社のうち第10位である[5]。外宮の別宮である月夜見宮の境内にある[6]。
概要
[編集]三重県伊勢市宮後一丁目1006番地[7](住居表示では宮後一丁目3番19号)に鎮座する。月夜見宮社殿の右手後方(北東)に位置する[3]。境内地は三方を堀で囲まれているが、この堀は宮川の支流の名残とされる[3]。
祭神は月夜見尊御魂(つきよみのみことのみたま)[3][4]。鎮座地周辺は宮川の高河原であり、周辺地域の土地開拓の守護神である[3][4]。多くの古書で祭神を月夜見(月読)の御魂であるとするが、『神名帳考證再考』は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)であると主張し、『二宮管社沿革考』は式内社としての社名「川原坐国生神社」から祭神が国生神であることは明らかだと述べている[8]。
社殿は神明造の板葺で、玉垣に囲まれている。伊勢神宮の摂社・末社・所管社には通例、賽銭箱は置かれていない[9]が、高河原神社には賽銭箱が置かれている。
歴史
[編集]伊勢神宮の摂社の定義より『延喜式神名帳』成立、すなわち延長5年(927年)以前に創建された[10]。同書には「川原坐国生神社」として記載される[7]。また、『止由気宮儀式帳』にも「高河原社」として記載がある[7]ことから延暦23年(804年)以前から存在したことになる。『類聚神祇本源』の私記によれば、徳治元年(1306年)以降、造替使よって造り替えが行われるようになった[11]。『二宮管社沿革考』に「応永頭工日記云、応永廿六年正月四日ノ炎上ノ事、月夜見宮・同小殿・河原社・忌火屋殿御焼、ト云ヘリ。」とあり、応永廿六年正月四日(ユリウス暦:1419年1月29日)に焼失するまで、高河原神社が存在したことは分かっている[11]。
その後祭祀が行われなくなり、近世には社地不明となるが、大宮司・河邊精長(大中臣精長)の尽力により寛文3年7月7日(グレゴリオ暦:1663年8月9日)に現社地で再興された(『摂社再興記』による)[7]。鎮座地は『神名秘書』では「在沼木郷山田村。月読宮東。」とし、『類聚神祇本源』では「月読宮東、同玉垣内。」としている[7]。『二宮管社沿革考』では、旧社地を伊勢市一之木の須原大社であるとしている[12]。
1911年(明治44年)3月に建て替えが行われている[13]。その後、1938年(昭和13年)に建て替えた後に1957年(昭和32年)に大修繕を行ったので、20年目に遷御を行った[14]。
祭祀
[編集]祈年祭(2月)、月次祭(6月・12月)、神嘗祭(10月)、新嘗祭(11月)は、禰宜(ねぎ)が巡回祭典の形で境内にて祭祀を執行し、歳旦祭(1月)、元始祭(1月)、建国記念祭(2月11日)、風日祈祭(5月・8月)、天長祭(12月23日)は遥祀を行う[11]。
交通
[編集]- 公共交通
- JR参宮線・近鉄山田線伊勢市駅南口(JR側)から徒歩約10分(約550m)[15]。外宮北御門からは、神路通りで一直線に結ばれている[6]。沿道には伊勢市立厚生小学校がある。
- 三重交通バス新道バス停より徒歩約4分(約360m)。伊勢市コミュニティバス「おかげバス」月夜見宮前バス停よりすぐ。
- 自家用車
脚注
[編集]- ^ 式年遷宮記念せんぐう館"高河原神社 <<たかがわらじんじゃ>>"(2013年10月8日閲覧。)
- ^ iTV"高河原神社|伊勢神宮百科辞典|伊勢志摩の旅よいとこせ"(2013年10月8日閲覧。)
- ^ a b c d e 伊勢文化舎(2008):39ページ
- ^ a b c 学研パブリッシング(2013):57ページ
- ^ 宇治山田市役所 編(1929):11 - 13ページ
- ^ a b 伊勢文化舎(2008):38ページ
- ^ a b c d e 式内社研究会 編(1990):294ページ
- ^ 式内社研究会 編(1990):295 - 296ページ
- ^ 伊勢文化舎(2008):26ページ
- ^ 伊勢文化舎(2008):22ページ
- ^ a b c 式内社研究会 編(1990):296ページ
- ^ 式内社研究会 編(1990):295ページ
- ^ 宇治山田市役所 編(1929):12ページ
- ^ 櫻井(1991):298ページ
- ^ 伊勢文化舎(2008):33ページ
参考文献
[編集]- 宇治山田市役所 編『宇治山田市史 上巻』宇治山田市役所、昭和4年1月20日、862p.
- 学研パブリッシング『伊勢神宮に行こう』Gakken Mook神社紀行セレクションvol.1、薗田稔監修、学研マーケティング、2013年7月4日、82p. ISBN 978-4-05-610047-1
- 櫻井勝之進『伊勢神宮の祖型と展開』国書刊行会、平成3年11月30日、318p. ISBN 4-336-03296-3
- 式内社研究会 編『式内社調査報告 第六巻 東海道1』皇學館大学出版部、平成2年2月28日、690p. ISBN 4-87644-080-8
- 『お伊勢さん125社めぐり』別冊『伊勢人』、伊勢文化舎、平成20年12月23日、151p. ISBN 978-4-900759-37-4
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 高河原神社(たかがわらじんじゃ) - 財団法人伊勢神宮崇敬会