高橋うらら
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高橋 うらら(たかはし うらら)は、日本の女性児童文学作家(日本児童文芸家協会理事)。
児童向けノンフィクションを中心に執筆。
略歴
[編集]東京都杉並区出身。鎌倉女子大学初等部、フェリス女学院中学校、慶應義塾女子高等学校を経て[1]、慶應義塾大学経済学部卒業。慶應義塾体育会合気道部出身。
1993年の毎日児童小説優秀賞受賞、1999年の宝塚ファミリーランド童話コンクール特賞日本アンデルセン協会賞受賞を経て、2001年『いい天気』でデビュー。2021年『災害にあったペットを救え 獣医師チームVMAT』で第3回児童文芸ノンフィクション文学賞受賞。
東京大空襲やカンボジアの地雷被害、動物福祉などをテーマとして取り上げるなど、「命の大切さ」を執筆活動の主題として位置づける。また、自らの実妹が聴覚にハンディキャップを負っていることから、障害者への関心が高く、作品にも多く登場させている。
所属する日本児童文芸家協会で理事を務め、読売・日本テレビ文化センターの童話・エッセイ教室の講師をするなど、文化振興の分野でも意欲的に活動する。大妻女子大学短期大学部国文科では、児童文学を教えている。
著作
[編集]ノンフィクション
[編集]- 『犬たちがくれた音 聴導犬誕生物語』(金の星社) 2007年
- 『ありがとうチョビ 命を救われた捨て犬たちの物語』(くもん出版) 2009年
- 『左手がなくてもぼくは負けない! カンボジア、地雷と子どもたち』(学研) 2009年
- 『野鳥も、ネコもすくいたい!』(学習研究社) 2011年
- 『ホッキョクグマの赤ちゃんを育てる! 円山動物園のねがい』(ポプラ社) 2012年
- 『おかえり!アンジー 東日本大震災を生きぬいた犬の物語』(集英社みらい文庫) 2014年
- 『夜やってくる動物のお医者さん』(フレーベル館) 2016年
- 『可能性は無限大 - 視覚障がい者マラソン道下美里』(新日本出版社) 2018年
- 『シャンシャンと上野動物園パンダ物語』(土居利光監修、フレーベル館) 2018年
- 『ナイチンゲール』(学研、やさしく読めるビジュアル伝記) 2018年
- 『聴導犬こんちゃんがくれた勇気 難病のパートナーを支えて』(岩崎書店) 2018年
- 『災害にあったペットを救え 獣医師チームVMAT』(小峰書店) 2019年
- 『「お手伝いしましょうか?」 うれしかった、そのひとこと』(講談社) 2019年
- 『風を切って走りたい! 夢をかなえるバリアフリー自転車』(金の星社) 2019年
- 『みんなちがってみんなステキ - LGBTの子どもたちに届けたい未来』(新日本出版社) 2021年
- 『夜の獣医さん 往診専門の動物病院』(講談社青い鳥文庫) 2021年
- 『夜間中学で学ぶ喜びを求めつづけた世界一幸せな先生』(新日本出版社) 2022年
- 『迷子になったペットを探せ! ペット探偵という仕事』(講談社青い鳥文庫) 2022年
- 『津田梅子 女子教育のとびらを開く』(講談社) 2022年
- 『ねこかつ! ずっとのおうちが救えるいのち』(岩崎書店) 2022年
- 『マリー・キュリー』(Gakken、やさしく読めるビジュアル伝記) 2023年
- 『おとうとのねじまきパン ずっとむかし、満州という国であったこと』(合同出版) 2024年
- 『自分らしく、あなたらしく きょうだい児からのメッセージ』(さ・え・ら書房) 2024年
- 『ガリレオ・ガリレイ』(Gakken、やさしく読めるビジュアル伝記) 2024年
- 『見えない壁だって、越えられる クライマー小林幸一郎の挑戦』(金の星社) 2024年
共著
[編集]- 『宇宙への夢、力いっぱい!』(若田光一共著、PHP) 2014年
- 『まもりたいこの小さな命』(原田京子写真、集英社みらい文庫) 2016年
- 『ぼくの毎日をかえた合氣道』(藤平信一監修、岩崎書店) 2018年
短編
[編集]- 「シラス漁にチャレンジ!」(偕成社『高木くんのカレー研究 (ごちそう大集合 2)』掲載) 2003年
- 「食べ物はありあわせの材料で」(らくだ出版『子どもにおくる戦争があったころの話』掲載) 2006年
- 「野鳥の命とねこの命と」(学研マーケティング『短編! ほんとうにあった感動物語(4)』掲載) 2009年
- 「五百人のお母さん」(学研マーケティング『短編! ほんとうにあった感動物語(5)』掲載) 2009年
- 「コロッケおじさんの愛情プレゼント」(学研マーケティング『短編! ほんとうにあった感動物語(7)』掲載) 2009年
- 「報道カメラマン 吉川綾美」(学研『お仕事熱血ストーリー 感動する仕事! 泣ける仕事!』掲載) 2010年
- 「山岳警備隊 町田和彦」(学研『お仕事熱血ストーリー 感動する仕事! 泣ける仕事!』掲載) 2010年
- 「おむかえに来ました」(学研『わたしたちの戦争体験 9 引揚』掲載) 2010年
- 「「東京大空襲」を語りつぐ 東京大空襲・戦災資料センター」(家の光協会『ちゃぐりん』2011年3月号掲載)
- 「小さな一歩が世界を変える」(学研教育出版『感動する仕事! 泣ける仕事! 第2期』掲載) 2012年
- 「大切にしたい! 自然のチカラ」(学研教育出版『感動する仕事! 泣ける仕事! 第2期』掲載) 2012年
- 「日本一の卒業式」(学研教育出版『語りつぎお話絵本 3月11日 - 4』掲載) 2013年
- 「アウトドア義援隊出動!」(学研教育出版『語りつぎお話絵本 3月11日 - 6』掲載) 2013年
- 「五百人のお母さん」(学研教育出版『せんそうってなんだったの? 2』掲載) 2014年
- 「ほりょになった中学生たち」(学研教育出版『せんそうってなんだったの? 2』掲載) 2014年
- 「お姉ちゃんが買った、ねじ巻きパン 原和子さんの満州体験」(「日本児童文学」2016年1・2月号掲載)
- 「オードリー・ヘップバーン」「ガンジー」「市川房枝」「アンネ・フランク」(PHP『みんなに贈りたい伝記』掲載) 2016年
- 『ノーベル賞感動物語』(集英社みらい文庫) 2016年
- 「南極で生きぬいたタロとジロ」「ごめんねトンキー」「ホッキョクグマの赤ちゃんを育てる!」「すてられた犬や猫を助けたい」(主婦の友社『どうぶつだいすき!』掲載) 2017年
- 「ワビスケのひっこし」(世界文化ワンダーグループ「ワンダーブック」2023年12月号掲載)
- 「みんなで つかんだ きんメダル」(チャイルド本社「みんなともだち」2024年3月号掲載)
フィクション
[編集]- 『いい天気』(けやき書房) 2001年
- 『カバンにつめたゆうれい』(けやき書房) 2002年
- 『いつも見ていて』(けやき書房) 2002年
- 『犬たちからのプレゼント ショコラがくれたはじめの一歩』(集英社みらい文庫) 2014年
- 『猫たちからのプレゼント ケガしたミィミィが教えてくれたこと』(集英社みらい文庫) 2014年
- 『犬たちからのプレゼント 動物ぎゃくたい大反対!』(集英社みらい文庫) 2015年
- 『犬たちからのプレゼント 天国のペットを思い出す日』(集英社みらい文庫) 2015年
- 『猫たちからのプレゼント 捨てネコたちを助けたい!』(集英社みらい文庫) 2015年
- 『動物たちからのプレゼント 命をありがとう! 動物園ものがたり』(集英社みらい文庫) 2016年
- 『動物たちからのプレゼント さよなら、ハムハム!』(集英社みらい文庫) 2016年
- 『幽霊少年シャン』(新日本出版社) 2016年
- 『じぶんをすきになるおまじない』(大泉書店) 2023年
短編
[編集]- 「心のペンキやさん」(日本童話会『童話』掲載) 1990年
- 「ロバにのった王子さま」(日本童話会『童話』掲載) 1990年
- 「ヒラヒラ星人のひみつ」(日本童話会『童話』掲載) 1991年
- 「ミスターSによろしく」(毎日新聞社『毎日小学生新聞』連載) 1993年
- 「あの鳥みたいにやさしく」(銀の鈴社『児童文芸』2000年5月号掲載)
- 「ゆきだるまくん」(福音館『母の友』2003年9月号掲載)
- 「公園の神かくし」(岩崎書店『マジックショーは死のかおり - 平成うわさの怪談 9』掲載) 2004年、のち文庫化(うわさの怪談BUNKO) 2009年
- 「消しゴムくんのなみだ」(銀の鈴社『児童文芸』2004年8・9月号掲載)
- 「忍者村卍のたたり」(岩崎書店『のろわれたコインゲーム - 平成うわさの怪談 13』掲載) 2005年
- 「ねこのゆうびんやさん」(銀の鈴社『児童文芸』2005年12・1月号掲載)、のちに受賞作品集『クリーニングやさんのせっけん』に掲載
- 宝塚ファミリーコンサート童話コンクール特賞日本アンデルセン協会賞受賞作品
- 「のろいのタロットカード」(岩崎書店『のろいのタロットカード - 平成うわさの怪談 19』掲載) 2006年
- 「マルコのサッカーボール」(新日本出版社『扉を開けて』掲載) 2006年
- 「ぼくの宝もの」(銀の鈴社『児童文芸』2007年8・9月号掲載)
- 「カレンダーでその日の天気がわかる人」(銀の鈴社『児童文芸』2009年12・1月号掲載)
- 「気をつかう自転車」(岩崎書店『たぬきの縁むすび』掲載) 2009年
- 「ホラー遊園地で待ってる」(国土社、怪談図書館『ホラー遊園地で待ってる』掲載) 2009年
- 『3.11が教えてくれた防災の本〈1〉地震』(絵本の文章担当、かもがわ出版) 2011年
- 「青空のランドセル」(今人舎『白いガーベラ』掲載) 2011年
- 「ノットリオニ」(PHP『だれがアケる? 恐怖の扉』掲載) 2014年
- 「メールで釣り上げられた少女」(集英社みらい文庫『ネットホラー スマホの中には悪魔がいる』掲載) 2015年
- 「運命逆転スイッチ」(PHP『世にも不思議なお話』掲載) 2017年
エッセイ
[編集]- 「大好きなあなたへ」(銀の鈴社『児童文芸』2002年2・3月号掲載)
- 「駅」(銀の鈴社『児童文芸』2004年10・11月号掲載)
- 「おばあちゃんのクリーム」(ポプラ社『ほんとうに心があったかくなる話 2年生』掲載) 2005年
- 「名作の風土「樋口一葉」」(銀の鈴社『児童文芸』2005年6・7月号掲載)
- 「大どろぼうホッツェンプロッツ」(らくだ出版『子どもにおくるいっさつの本』掲載) 2006年
- 「ごめんね」(らくだ出版『子どもにおくる私の友だちの話』掲載) 2006年
- 「お母さんの入院」(らくだ出版『子どもにおくる私のお手伝いの話』掲載) 2007年
- 「私の新刊」(日本児童図書出版協会『子どもの本』掲載) 2008年
- 「犬たちがくれた音の誕生物語」(銀の鈴社『児童文芸』2008年8・9月号掲載)
- 「やさしい先生に教えられたこと」(らくだ出版『子どもにおくる私の先生の話』掲載) 2008年
- 「リカちゃん人形あそび」(らくだ出版『子どもにおくる私の遊びの話』掲載) 2009年
- 「五百人のお母さん」(らくだ出版『子どもにおくる 私の心にのこる話』掲載) 2010年
- 「地球温暖化とわたしたちの暮らし」(らくだ出版、『地球のやさしさ・こわさ』掲載) 2011年
- 「アンネの日記に寄せて」(「三田評論」2017年6月号掲載)
詩
[編集]- 「お空のキャンディー」(銀の鈴社『子どもための少年詩集』掲載) 2004年
- 「はらぺこ仮面」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2005年
- 「お空をください」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2006年
- 「まなびピア埼玉2009」の閉会式で、子どもたちによって群読された。
- 「みかんの気持ち」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2007年
- 「小さな勇気」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2008年
- 「エコかあさん」(銀の鈴社『児童文芸』2009年4・5月号掲載)
- 「ほのお」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2009年
- 「ふみしめる」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2010年
- 「希望の街」(銀の鈴社『子どものための少年詩集』掲載) 2011年
脚注
[編集]- ^ “講師公募サービスkoens『高橋うらら』”. 講師公募サービスkoens『高橋うらら』. 2021年10月9日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 高橋うらら公式ブログ
- 児童文芸家協会
- 講演サポート.net - 高橋うららのプロフィール・写真・講演依頼