高松琴平電気鉄道12000形電車
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高松琴平電気鉄道12000形電車(たかまつことひらでんきてつどう12000がたでんしゃ)は、かつて高松琴平電気鉄道(琴電)に在籍した電車である。
半鋼製片運転台式の制御電動車(Mc)の1201と半鋼製片運転台式制御車(Tc)の1202の2両が存在し、両車で固定編成を組んだ。琴平線の急行用車両「りつりん号」として使用された。
前所有者は日本国有鉄道で、買収国電のモハ1202とクハニ7202である。
概要
[編集]富士身延鉄道 - 日本国有鉄道
[編集]元々は富士身延鉄道のモハ100形とクハユニ300形である。それぞれ1927年(昭和2年)、1928年(昭和3年)に日本車輌製造で製造された。
1941年(昭和16年)、富士身延鉄道が鉄道省に買収されて身延線となると、それぞれ、モハ93003、クハユニ95003に改称された。
太平洋戦争後すぐに飯田線に転籍し、1953年(昭和28年)に、それぞれモハ1200形(1202)、クハニ7200形(7202)に改称された。この頃改造が行われている。1957年(昭和32年)廃車となる。
高松琴平電気鉄道
[編集]1958年(昭和33年)、琴電が1202と7202を購入。クロスシート化の上7202は荷物室が撤去され、軽食コーナーを兼ねた売店や郵便ポストの設置など改装が行われた。1202と7202はそれぞれ12000形1201・1202と改称され、急行用車両「りつりん号」として使用される。
1965年(昭和40年)にはロングシート化され、一般車となる。晩年はラッシュ時のみの運用だった。1060形の導入により、1981年(昭和56年)に廃車となった。
参考資料
[編集]- 後藤洋志「琴電 古典電車の楽園」、JTBキャンブックス、ISBN 4-533-04857-9 C2026 2003年7月