高木完
高木 完(たかぎ かん、1961年11月15日 - )は、日本のヒップホップミュージシャン、DJ、音楽プロデューサーである。K.A.N CO.LTD代表取締役で日本のヒップホップ黎明期より活動を続ける。神奈川県逗子市出身で文化学院高等部・大学部を卒業する。本名は高木一裕。
人物・来歴
[編集]文化学院高等部に進学する。のちに級友とともに「東京ブラボー」を結成するブラボー小松、のちの米米クラブのリーダー大久保謙作がいた。1978年ごろから東京ロッカーズ周辺にかかわり、坂本みつわと知り合う。
1979年にバンド「FLESH」のボーカリストとしてデビューする。1981年から1984年にブラボー小松、坂本みつわと「東京ブラボー」を結成して活動する。THE MODSの日比谷野外音楽堂で前座を務めるも、MODSファンからブーイングが起きて座布団が飛び交う。ニュー・ウェイヴ喫茶「ナイロン100%」の常連となり、桑原茂一プロデュースのクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」や大貫憲章がDJを務めるディスコ「新宿ツバキハウス」などでライブ活動した。雑誌『ホットドッグ・プレス』や『宝島』などでライターとしても活動する。
1985年に、近田春夫原案・総指揮、手塚眞監督のロックミュージカル映画『星くず兄弟の伝説』に、久保田慎吾とともに主演する。
1984年ごろからDJを、1985年にいとうせいこうのサポートとしてヒップホップを、それぞれ手掛け始め、1986年に藤原ヒロシとタイニー・パンクスを結成し、日本のヒップホップの先駆者として活動を開始する。1986年ごろ、藤原ヒロシとともに近田春夫にヒップホップ文化を紹介した[1]。
1987年から1990年代初頭頃までサブカルチャー雑誌時代の宝島に、タイニー・パンクスによる『LAST ORGY』、高木個人による『WORD!』を連載する。
1988年に、高木完、藤原ヒロシ、屋敷豪太、工藤昌之 (K.U.D.O.)、中西俊夫(ex プラスチックス)の5人により、日本初のヒップホップを中心としたクラブミュージックレーベル“メジャー・フォース (MAJOR FORCE) ”を設立し、ECDやスチャダラパーらを輩出する。
1991年に、エピックレコードジャパンからソロ・デビューし、1992年にキューンレコードへ、1997年東芝EMIへそれぞれ移籍する。
2015年に「星くず兄弟の伝説」の続編で2016年公開予定の「星くず兄弟の新たな伝説」に出演者、スタッフとして関わることを発表する。2015年12月22日の午後4時40分に妻の髙木浩子(むぎばやしひろこ[2])が永眠したことをTwitterで報告した[3]。
出演
[編集]映画
[編集]- 星くず兄弟の伝説 (1985年6月15日) - 高木一裕名義
- SF サムライ・フィクション (1998年8月1日)
- 星くず兄弟の新たな伝説(2018年1月20日)
インターネットラジオ
[編集]- SUNDAY LIVE BEATNIK (2017年4月2日 - 9月24日、WREP)
- MONDAY NIGH! (2017年10月2日 - 、WREP)
ラジオ
[編集]- TOKYO M.A.A.D SPIN(2020年4月 - 、J-WAVE) - 火曜日パーソナリティー[4]
ディスコグラフィ
[編集]シングル
[編集]- 恋のフォーミュラ(1991年7月25日)
- HIP.HIP.FOLK(1991年12月1日)
- 愛のテーマ(1997年2月26日)
- Wonder Walk(1999年5月12日)
アルバム
[編集]- Fruit Of The Rhythm(1991年4月25日)
- Grass Roots(1992年5月21日)
- Heavy Duty Vol.1(1993年6月21日)
- ARTMAN(1997年3月19日)
- HELLO(1999年5月26日)
- Projection(2006年9月6日)「J.O.Y.」名義
T.I.M.E.
参加作品
[編集]- 東京ニュー・ウェイヴ'79(1979年)
- 13.LINGLINGLEE″KAN & K.U.D.O RMX@APESOUNDS″remixed by KAN TAKAGI&K.U.D.O
- オムニバス「ATOM KIDS Tribute to the king "O.T."」(1998年11月26日)
- 5.スペースジャイアンツのテーマ/高木完
- OOIOO「SHOCKCITY SHOCKERS VOL.2」(2001年8月8日)
- ビースティ・ボーイズ「ソリッド・ゴールド・ヒッツ-シングルズ・コレクション-」(2005年11月2日)
- 16.アール・アール・エヌ・エヌ(ストレート・アウタ・シブヤ)feat.Kan Takagi
- ORANGE RANGE「Squeezed」(2006年4月12日)
- 4.パディ ボン マへ Kan Takagi REMIX
- TERIYAKI BOYZ「SERIOUS JAPANESE」(2009年1月28日)
- 10.(CAN'T) "BAKE" THAT "FAPE" Feat. Takagikan & Adrock(flom BEASTIE BOYS)
音楽担当
[編集]参考文献
[編集]- ばるばら「NYLON 100% 渋谷系ポップカルチャーの源流」アスペクト 2008
脚注
[編集]- ^ 「近田春夫自伝」P.195
- ^ *aitia.co.jp / about / むぎばやし ひろこ(2016年1月4日 23:21:23 UTCのアーカイブ)
- ^ (18) KAN TAKAGI 午前10:36 · 2015年12月28日 / Twitter
- ^ “J-WAVE 2020年4月改編のお知らせ”. PRTIMES (2020年3月25日). 2023年10月4日閲覧。
関連項目
[編集]関係人物・グループ
[編集]外部リンク
[編集]- プロフィール | 高木 完 | ソニーミュージックオフィシャルサイト
- 高木完 (@kantakagi) - X(旧Twitter)
- 高木完 (@kantakagi) - Instagram