飛翔 (航空機)
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JAXA 飛翔
- 用途:フライングテストベッド
- 分類:実験用航空機
- 製造者:セスナ
- 運用者:宇宙航空研究開発機構
- 生産数:1機
- 運用開始:2011年4月
飛翔(ひしょう)は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が導入した実験用航空機である。当初は単にジェット飛行実験機、ジェットFTBなどと呼称されていた。愛称は公募により決定された[1]。
経緯
[編集]MRJ(現:Mitsubishi SpaceJet)の計画具体化を背景として、2005年度に中部航空宇宙技術センター、中部経済連合会、名古屋商工会議所、愛知県、岐阜県、名古屋市から、また2007年度には日本航空宇宙工業会から、ジェット飛行実験機の導入要望があった[2]。これを受けJAXAは2008年度に第2期中期計画へジェット飛行実験機の整備を盛り込み、内外のニーズの調査結果から要求仕様を策定した[2]。翌2009年4月には競争入札を実施し、導入機種をサイテーション・ソヴリンに決定した[2]。
2011年4月から[3]、名古屋飛行場を定置場として運用されている[2]。
以上のような同機構の航空技術部門(元NAL)の実験用航空機として[4]の他、同じく同機構の宇宙科学研究所(ISAS)の実験の観測などにも使われている[5]。
機体
[編集]セスナ社のサイテーション・ソヴリンを母機として改造を施したものである。具体的にはノーズ・ブームや計測ポッド用パイロン、カメラ孔の装備。操縦室機器やアンテナの追加。機内通話装置や計測装備、操縦操作量センサの搭載。主翼・水平尾翼への舵角センサの搭載。電源系や機首電子室、キャビンの改造が行われている[3]。
性能諸元
[編集]- 出典:[3]
- 乗員:2名
- 定員:14名
- 最大離陸重量:13,744kg
- ペイロード重量:1,200kg
- 機体
- 全長:19.35m
- 全幅:19.24m
- 全高:6.20m
- キャビン
- 長さ:7.70m
- 幅:1.68m
- 高さ:1.73m
- 最大巡航速度:マッハ0.80
- 最大運用高度:14,300m
- 航続距離:5,341km
- エンジン:P&W PW306C ターボファンエンジン × 2
出典・脚注
[編集]- ^ “ジェット飛行実験機の愛称選定結果について”. 宇宙航空研究開発機構 (2011年1月12日). 2011年2月1日閲覧。
- ^ a b c d “ジェット飛行実験機の導入と今後の活用について” (PDF). 第29回航空科学技術委員会. 宇宙航空研究開発機構 (2009年6月8日). 2011年2月1日閲覧。
- ^ a b c “ジェット飛行実験機(ジェットFTB:Flying Test Bed)の概要・活用例” (PDF). 宇宙航空研究開発機構 (2010年9月8日). 2011年2月1日閲覧。
- ^ “飛翔の主翼はどのくらい変形するのか!? - 実験用航空機レポート”. 2013年8月4日閲覧。
- ^ “観測ロケットS-310-42号機/S-520-27号機 打上げ終了” (2013年7月22日). 2013年8月4日閲覧。