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青い自動車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
青い自動車
小型クーペのスージー
Susie the Little Blue Coupe
監督 クライド・ジェロニミ
脚本 ビル・ピート
ドン・ダグラディ
原案 ビル・ピート
製作 ウォルト・ディズニー
ナレーター スターリング・ホロウェイ
出演者 スタン・フリーバーグ英語版
音楽 ポール・J・スミス
製作会社 ウォルト・ディズニー・プロダクション
配給 RKO
公開 アメリカ合衆国の旗 1952年6月6日
上映時間 7分36秒
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
前作 優しきライオン・ランバート英語版
次作 小さな家
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青い自動車』(あおいじどうしゃ、原題: Susie the Little Blue Coupe)は、1952年のアメリカ合衆国アニメーション短編映画[1][2]。一部のホームメディアでは、『小型クーペのスージー』(こがたクーペのスージー)という邦題で収録された[3]

ビル・ピートの短編小説を原作に、クライド・ジェロニミが監督を務めた。ウォルト・ディズニー・プロダクション(現: ウォルト・ディズニー・カンパニー)製作。擬人化された自動車が主人公の物語で、スペシャル・アニメの第8作。日本では何度かアニメ絵の絵本として発刊されている。

ストーリー

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主人公のスージー

主人公のスージーは、自動車ディーラーショールームに飾られている、ブルーの小型クーペ。ある日、店の前をたまたま通りかかった男性の目に留まり、スージーは購入されていく。彼女は激しい交通の流れや威圧的なリムジンなどに戸惑いつつも、元気に走り続けた。

しかし走行距離が延びてくると不具合が多くなり、修理工場に入れられたものの結局は売却されてしまう。他のくたびれた車と一緒に中古車店に並べられたスージーだが、しばらくして次のオーナーが彼女を購入していく。しかし新しいオーナーとなった男性の家には車庫がなく、スージーは路上駐車され、寒い夜でも震えながら外にいなければならなかった。

そんなある日、自動車窃盗犯がスージーを盗んでいってしまう。無線で通報を受けたパトカーカーチェイスを繰り返すが、ほどなく路面電車と衝突し逃走は終了。この事故で大破したスージーはレッカー車くず鉄置き場へと連れて行かれてしまった。

自動車の墓場のようなくず鉄置き場で無残な姿を晒すスージーだったが、自分で自動車を作ろうとする青年に購入される。青年はスージーを綺麗に修理し、彼女はまた元気に走れるようになったのだった[4]

キャスト

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吹き替えは旧声優のもの。新吹き替え版は八代駿のみ。

スタッフ

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メディア展開

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ホームメディア

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アメリカでは、『ラブ・バッグ』や『イカボードとトード氏』のDVDにボーナス・エピソードとして本作が収録された[7][8]。また、『イッツ・ア・スモールワールド・オブ・ファン Vol.2』のDVDにも収録された[9]

日本では、2005年2月18日にブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントよりリリースされた『ミッキーとミニーはなかよし』に『小型クーペのスージー』のタイトルで収録された[3]

絵本

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日本では1960年に創刊された講談社ディズニー絵本[10]の16巻として1961年に絵本が発行され、児童文学者の柴野民三が翻訳[11]を行った。このシリーズはディズニープロから直輸入した原色版フィルムのエクタクロームを原盤に使ったいわゆるテレビ絵本で、映画とは違った文学的生命を与えたと評された[10]。絵本はその後も装丁や文を変えて刊行が続いている。

サウンドドラマ

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日本コロムビアが1965年に他のディズニー作品とともにサウンドドラマ『コロムビアディズニー漫画・青い自動車』としてLPレコードをリリースした。この作品ではスージー役を天地総子が務め、日本独自の挿入歌として大西修の作・編曲による「かわいいクーペ」と「さびしい夜」の二曲が使用された。

作品の評価

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後の作品への影響

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フロントガラスを目やまぶたに見立て、車を擬人化する手法は、2006年のディズニー・ピクサー長編アニメ『カーズ』やその続編、スピンオフ作品のインスピレーションとなった[12]

著作権の状態

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無音の本編

作品全体の著作権は更新されなかったが、その中の音楽は更新された[13]。事実上、本作の映像はパブリックドメインだが、作品全体がパブリックドメインになるのは、現在のアメリカ著作権法では2048年ということになる。

その後の出演

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スージーは『ハウス・オブ・マウス』のエピソード「マックスの新しい車」と、2023年の短編アニメ映画『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』にカメオ出演している[14]

脚注

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  1. ^ Susie the Little Blue Coupe is Released” (英語). D23 (1952年6月6日). 2024年1月18日閲覧。
  2. ^ Lenburg, Jeff (1999). The encyclopedia of animated cartoons (2nd ed ed.). New York: Facts on File. ISBN 978-0-8160-3831-2 
  3. ^ a b (日本語) ミッキーとミニーはなかよし|ブルーレイ・DVD・デジタル配信|ディズニー公式, https://www.disney.co.jp/studio/animation/0557 2024年1月18日閲覧。 
  4. ^ Peet, Bill; Walt Disney Productions (1951), Susie, the Little Blue Coupe, Internet Archive, S.L. : Walt Disney Productions, http://archive.org/details/susiethelittlebluecoupe 2024年1月18日閲覧。 
  5. ^ & 長崎県美術館年報 2014.
  6. ^ WALT DISNEY ARCHIVES.
  7. ^ The Love Bug: Special Edition DVD Review”. dvdizzy.com. 2024年1月18日閲覧。
  8. ^ The Adventures of Ichabod and Mr. Toad DVD Review”. dvdizzy.com. 2024年1月18日閲覧。
  9. ^ Walt Disney's It's a Small World of Fun! Volume 2 DVD Review”. dvdizzy.com. 2024年1月18日閲覧。
  10. ^ a b 文入 1960.
  11. ^ & 日本総合図書目録 1961, p. 71.
  12. ^ Wallis, Michael (2015). The Art of Cars. Suzanne Fitzgerald. San Francisco, CA: Chronicle Books LLC. pp. 14. ISBN 978-1-4521-4722-2. OCLC 927106064 
  13. ^ U.S. Copyright Office Public Records System”. publicrecords.copyright.gov. 2024年1月18日閲覧。
  14. ^ Gable, Melanie (2023年10月15日). “The making of the emotional 'Once Upon a Studio' Disney short” (英語). Attractions Magazine. 2024年1月18日閲覧。

参考文献

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  • 文入 (08 1960). “出版ニュース 雑誌にゆうず”. 本の本 (大阪屋東京支店) 220: 24-26. NDLJP:83564512/14. 
  • 日本総合図書目録 児童書編 1962年版 (日本書籍出版協会): 71. (1961). NDLJP:2986811/40. 
  • Music monthly (月刊ミュジック社) 152: 72. (08 1965). NDLJP:1761337/49. 
  • DISNEY LEGENDS - MARY BLAIR”. WALT DISNEY ARCHIVES. 2024年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月25日閲覧。
  • 長崎県美術館年報 平成24年度 (長崎県美術館) 7: 12. (03 2014). NDLJP:10367496/1. 

関連項目

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外部リンク

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