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隆平永宝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
隆平永宝(東京国立博物館所蔵)

隆平永宝隆平永寳、りゅうへいえいほう)は、796年延暦15年)から、日本で鋳造、発行された銭貨皇朝十二銭の4番目に発行された貨種である。

始鋳と流通

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独立行政法人造幣局の資料によると、隆平永宝の始鋳年は延暦15年(796年)、材質は、量目3.0g、直径24.3-26.1mm、銅分69.50%である[1]「隆平永寳」の銭文は、桓武天皇空海が書いたものとされる。[要出典]ただ、皇朝十二銭のうち平安遷都後の9貨種は質の低下により文字が不鮮明になるなど安定していない[2]

日本後紀』によると隆平永宝は桓武天皇の時代の延暦15年(796年)11月8日に発行され、下落していた銭貨の価値を元の水準に戻すため旧銭の10倍の価値とし、旧銭(和同開珎万年通宝神功開宝)の有効期間を新貨発行後4年間に制限した上で発行された[2]。しかし、隆平永宝は行き渡らず、結局、大同3年(808年)に旧銭との併用を認めた[2]。『拾芥抄』によると弘仁8年(817年)まで流通したという[3]

脚注

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  1. ^ 造幣博物館のご案内”. 独立行政法人造幣局. p. 30. 2024年9月3日閲覧。
  2. ^ a b c 和同開珎発行1300年 貨幣誕生―和同開珎の時代とくらし―”. 日本銀行金融研究所貨幣博物館. p. 15. 2024年9月3日閲覧。
  3. ^ 武藤和夫『日本貨幣法制史』三重大学法制史学会、2-3頁https://kuwana-library.jp/kcl_digital_pdf/241.pdf