コンテンツにスキップ

アジアン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
隅田美保から転送)
アジアン
メンバー 馬場園梓
隅田美保
結成年 2002年
解散年 2021年
事務所 吉本興業
活動時期 1998年 - 2021年
出身 NSC大阪校20期
出会い NSC
旧コンビ名 天然アリス(隅田)
現在の活動状況 解散(隅田は女優、馬場園はピンで活動)
芸種 漫才
ネタ作成者 馬場園梓
過去の代表番組 なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ
なまみつ
ウキキDEナイト
美女裁判〜恋愛裁判員制度〜
PON!
同期 麒麟
ソラシド
ツーナッカン
町田星児(ヘッドライト)など
受賞歴
2005年 ABCお笑い新人グランプリ 最優秀新人賞
2006年 NHK上方漫才コンテスト 優秀賞
2006年 上方漫才大賞 新人賞
2007年 NHK上方漫才コンテスト 優秀賞
2007年 MBS新世代漫才アワード グランプリ
2007年 笑いの超新星 新人賞
2008年 NHK上方漫才コンテスト 優秀賞
テンプレートを表示

アジアンは、かつて吉本興業で活動していた日本のお笑いコンビ。2002年に結成し[1]、2021年6月に解散[2][3]。『M-1グランプリ2005』ファイナリスト、『女芸人No.1決定戦 THE W 2017』第3位。

メンバー

[編集]
馬場園 梓(ばばぞの あづさ[注 1]1981年3月1日[4] - )(43歳)
ボケ・ネタ作り担当、立ち位置は向かって左。大阪府堺市南区出身。
身長155cm、体重73kg、スリーサイズは104-90-100cm、血液型B型
通称「馬場ちゃん」または「馬場園ちゃん」。小さい頃は名字と太っている風貌から「うんこまんじゅう」と呼ばれていた(本人談。馬場(ババ)が関西弁で大便の意味である為)。「サモ・ハン・キンポー」「ジャイアント馬場園」とも言われていた。
お笑い界に入ったのは「大勢の男芸人の中で頑張っている女芸人が恰好良く見えた」ことが理由の1つだったという[5]
ザ・グレート・カブキをきっかけにプロレス格闘技ファンになる。
チャンカワイ(Wエンジン)と交際していたが、破局。
よしもとべっぴんランキングで3年連続1位となり、殿堂入りとなった[6]
隅田 美保(すみだ みほ、1975年11月29日 - )(49歳)
ツッコミ担当、立ち位置は向かって右。兵庫県伊丹市出身。
身長167cm[7]、体重48kg、血液型AB型。通称「隅ちゃん」。
舞台衣装はスーツにコサージュを付けたものが定番。
相当ズボラな性格らしく、部屋を全然片づけない。元相方・馬場園曰く冷蔵庫に飲みかけのが10本以上あるらしい。
大の宝塚ファン。大好きなタカラジェンヌに会いたいがために宝塚大劇場周辺のタカラジェンヌ行きつけの店で7年アルバイトをした。その店の店長の提案によりアジアンというコンビ名が付けられた。

経歴

[編集]

NSC大阪校20期出身。コンビ名の由来は、2人ともアジアの雑貨が好きという理由から。キャッチフレーズは「骨肉の口争い」。

『M-1グランプリ』には2002年大会から2010年大会まで出場し、2005年12月開催の『M-1グランプリ 2005』で決勝戦進出。『M-1』史上初となる女性同士のファイナリストとなった。同年12月から馬場園がヘルニアで休養するも、『M-1グランプリ』には入院を延期して参加した。審査員の中田カウスは入院延期の件を本番前に聞いていたようで、得点発表後に「(ハンデとして)2点余分にあげておきました」とコメントしている。馬場園は2006年1月の『ABCお笑いグランプリ』で復帰するが、医者からはこれ以上体重を増やさないようにと注意されたという。

baseよしもとで活動していたが、2008年4月を以てbaseよしもとを卒業し、活動の拠点をうめだ花月に移した。2010年1月より東京進出[8]

2015年から2年ほど隅田が活動休止[9]。馬場園は同年の『R-1ぐらんぷり』に「アジアン馬場園」名義で出場し、決勝に進出[10]

2017年に『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ)で決勝進出。コンビとしては2年8か月ぶりとなるテレビ出演となった[11]

2021年6月3日、コンビ解散を発表[2]。解散後、隅田は女優として活動し、馬場園はピン芸人として活動[12]

芸風

[編集]

主に漫才。登場時に馬場園がスタンドマイクを下げ、2人で「どうもアジアンです、よろしくお願いしまーす」と挨拶をした後、隅田が「かわい子ちゃんが来ったよ〜!!」と叫ぶのがお約束となっている(その後、馬場園が「まんまるちゃんが来ったよ〜」と隅田の前に出て言うバージョンや、馬場園がに手を当てたポーズで隅田の前に無言で、笑顔で割り込むバージョンがある)。

隅田のブスいじりと活動休止について

[編集]

隅田は「スタイルはとても良いが顔が残念」などとブサイクキャラとしていじられるネタが多い。2012年の「よしもとべっぴん・ぶちゃいくランキング」では、馬場園が2年連続でべっぴんランキング1位になった一方で、隅田は3年連続でぶちゃいくランキング1位となり、殿堂入りとなった[13]

アジアンは2021年の解散以前にも1度解散しており、隅田がブサイクであることをネタとして漫才に取り入れようと馬場園が主張したが、隅田が自分のことをブサイクだと認めず激昂したことが原因だという。その後、隅田が「舞台以外でブサイクと言わなければコンビを組んでいい」としたため、馬場園はカメラに映っていない所で隅田の前ではブサイクとは言わないようにしている。隅田は「私は仕事でブスをしている、いわゆる“ビジネスブス”」と主張している。

2015年7月に公開された『FLASH』(光文社)の記事によれば、隅田は同年3月21日に自身のレギュラー番組『花咲かタイムズ』(CBCテレビ)で、婚活のためにテレビに出ないことを宣言し、3ヶ月ほどテレビや舞台に出演していなかったという[14]。同誌の隅田へのインタビューによると、活動を休止していた理由について、「真面目に婚活したかった」、「ふだんから『ブス、ブス』と言われるのがホンマに嫌」、「みんなにいじられるせいで、婚期を逃している」、「断れない一部の仕事以外は、お休みしてました」、「もうテレビは出ない」、「テレビも、ネタ番組なら出るかもしれません」などと答えていた[6][14]

また、同年の『R-1ぐらんぷり』に馬場園が出場した理由として「隅田さんが今年は婚活に集中したいって言っていて、彼氏も出来たことないから焦ってはって。私も1人で頑張らないと食いっぱぐれるし、私が頑張ったら隅田さんも婚活に集中できる」と述べていた[10]

2017年5月には、ブスいじりが嫌でテレビを休んでいる、ブスと言われるのがつらくて芸人を辞めたと思われていることについて、ブログに「ええ加減にしてほしいわ!」、「誰が、そんな理由で休んでねん! 辞めてもないわ!」、「ブスいじりが嫌なんじゃなくて、ブスいじりのせいで結婚ができひんのが嫌なだけ!」、「ブスいじりが婚活に邪魔なだけ!」と投稿した[15]

2018年1月に『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ)に隅田が出演し、約3年ぶりにバラエティー番組に復帰[16]。ブスイジりや婚活について明石家さんまに聞かれると、「ブスキャラが嫌で恋愛したかったから休んでた」、「ブスが嫌で落ち込んでいて辞めたとか、それだけは違うよっていうのが今日は言いに来ました」などと答えた[16]

2018年8月にコンビで出演した『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)では、2015年から2年ほど隅田が活動休止していた理由について、や遅刻が原因で劇場の出番を飛ばし続けたため、劇場から出入り禁止になったからであると馬場園が告白した[9]。これを問題としたマネージャーが「婚活を理由に休みましょう」と提案したことが活動休止の真相だったという。なお、婚活そのものは実際に活動休止中に行っていた[9]

コンビ解散後の2023年3月に女優として隅田が出演した『踊る!さんま御殿!!』では、明石家さんまが「昔は『ブスいじり、お願いします』って言われたのに、今日は『顔のことは…』って言って去っていった」と話し、隅田はそれを否定した上で「ブスいじりが嫌で女優に転身したと思われてると思うけど、アレはぶっちゃけ、パフォーマンス。もっと言えば、お芝居」と話した[17]。番組放送後に隅田はInstagramで「さんまさんにブス弄りNGは言ってないよ」、「イジってください!って言ったらまさかのオープニングあの発言で」、「さんま師匠の愛を感じました」と投稿した[17][18]

2024年8月に公開された『CHANTO』(主婦と生活社)の隅田へのインタビューによると、「ブス、ブサイク」とイジられるのが嫌でお笑い芸人およびアジアンをやめたわけではないと話している[19]。容姿で笑いをとることについては、「否定しませんし、それはそれでおもしろい文化だと思いますが、時代が変わってきましたよね」と話している[19]

出囃子

[編集]

賞レース成績・受賞歴など

[編集]

M-1グランプリ

[編集]

2017年大会まで出場可能だったが、2010年大会を最後に出場していない。

結果 エントリーNo. 決勝戦キャッチコピー
2002年 準決勝敗退 570[注 2]
2003年 3回戦敗退 468[20][注 3]
2004年 準決勝敗退 112[21]
2005年 決勝8位[22] 3319 肉と骨のハーモニー
2006年 準決勝敗退
2007年 準決勝敗退
2008年 準決勝敗退
2009年 準決勝敗退
2010年 3回戦敗退

その他

[編集]

出演経歴

[編集]

現在のレギュラー番組

[編集]

過去の出演テレビ番組

[編集]

過去の出演ラジオ番組

[編集]

テレビドラマ

[編集]
馬場園のみ出演
隅田のみ出演

映画

[編集]
馬場園のみ出演
隅田のみ出演
  • 日本統一外伝 山崎一門7~小さな恋のヤマザキ~ 喫茶店、泥人形のママ(2023)

配信ドラマ

[編集]
馬場園のみ出演

舞台

[編集]
隅田のみ出演
馬場園のみ出演

CM

[編集]

DVD

[編集]

単独ライブ

[編集]
  • 2004年
  • 2005年
    • 02月28日 - 「骨肉ラプソディ」(baseよしもと/大阪)
  • 2006年
    • 03月18日 - 「コサージュと丸顔」(baseよしもと/大阪)
    • 11月04日 - 「アジ漫II」(baseよしもと/大阪)
    • 11月14日 - 「すみだの話し咲く頃」(baseよしもと/大阪)トークライブ、隅田のみ
  • 2007年
    • 02月21日 - 「豆姉の着こなし華やか!」(baseよしもと/大阪)
    • 07月04日 - 「話の腰は折りません」(baseよしもと/大阪)馬場園と友近の共演
  • 2008年
    • 04月03日 - 「女がしゃべりで、どこが悪いねん!」(baseよしもと/大阪)トークライブ、青空との共演
    • 04月04日 - 「豚二匹を瘦せが喰う物語」(baseよしもと/大阪)トークライブ、とろサーモンとの共演
    • 06月11日 - 「やったろう漫才!」(うめだ花月/大阪)
  • 2009年
    • 03月28日 - 「京橋花月で単独ライブ 二女美漫才」京橋花月/大阪)
    • 07月23日 - 「笑うってこんなにステキ!」ワッハホール/大阪)

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 読みの表記は「あずさ」ではなく「あづさ」が正しい[4]
  2. ^ 番組内のオープニングVTRより。
  3. ^ 2010年大会までのシード組のエントリーNo.は、ノーシード組よりも後ろに配置されるはずだが、2003年大会のアジアンはこの法則から外れている。

出典

[編集]
  1. ^ お笑いコンビ「アジアン」が解散 M―1グランプリにも出場”. 産経ニュース (2021年6月4日). 2021年6月4日閲覧。
  2. ^ a b アジアンが解散を発表「アジアンとして漫才ができて最高でした」”. ラフ&ピース ニュースマガジン. 吉本興業 (2021年6月3日). 2021年6月3日閲覧。
  3. ^ 女性お笑いコンビ「アジアン」が解散 隅田は女優業進出へ”. 東スポ (2021年6月3日). 2021年6月3日閲覧。
  4. ^ a b 馬場園梓 プロフィール|吉本興業株式会社”. profile.yoshimoto.co.jp. 2024年9月5日閲覧。
  5. ^ Audition白夜書房)2018年3月号 p.23
  6. ^ a b “「ブスいじりのせいで婚期逃した」テレビから消えたアジアン・隅田美保(39)に「戻ってきて!」惜しむ声”. 日刊サイゾー (株式会社サイゾー). (2015年7月14日). https://www.cyzo.com/2015/07/post_22899_entry.html 2021年6月3日閲覧。 
  7. ^ YOSHIMOTO 隅田美保”. 吉本興業. 2024年3月25日閲覧。
  8. ^ 2010年1月28日放送の『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ)にて発言。
  9. ^ a b c ““婚活休業”のアジアン隅田、本当の理由は「劇場出禁」だった”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2018年7月7日). https://hochi.news/articles/20180707-OHT1T50149.html 2021年6月3日閲覧。 
  10. ^ a b “アジアン馬場園、相方の“婚活”で『R-1』挑戦を決意”. ORICON NEWS (oricon ME). (2015年2月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2048038/full/ 2021年6月3日閲覧。 
  11. ^ 女芸人No.1決定戦「THE W」決勝に2年8か月ぶりテレビ出演のアジアンら10組進出”. スポーツ報知 (2017年11月23日). 2018年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月14日閲覧。
  12. ^ アジアンが解散、隅田「昔からの夢に挑戦」、馬場園「全力で送り出す」”. お笑いナタリー (2021年6月3日). 2021年6月5日閲覧。
  13. ^ 馬場園梓2連覇 隅田美保は3連覇で殿堂 - お笑いニュース”. nikkansports.com. 2024年8月27日閲覧。
  14. ^ a b 貞行保呂田 (2015年7月16日). “馬場園と不仲で引退? アジアン隈田がおくる“バイト生活””. Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]. 2024年8月25日閲覧。
  15. ^ 隅田美保「ブスいじり」で本音 婚活に「邪魔なだけ」”. ORICON NEWS (2024年6月25日). 2024年8月27日閲覧。
  16. ^ a b アジアン隅田 婚活3年間の成果は…「自然に出会い、自然に恋に落ちたかった」 - スポニチ Sponichi Annex 芸能”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月27日閲覧。
  17. ^ a b 元アジアン隅田美保「さんま御殿」明石家さんまの“ブスいじり”トークに「愛を感じました」 - お笑い : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年8月27日閲覧。
  18. ^ @miho_sumida1129 (2023年3月7日). "さんま御殿ご覧下さり有難うございました!". Instagramより2024年8月27日閲覧
  19. ^ a b 元・アジアン隅田美保 役者へ転身した本当の理由「ブサイクと言われるのがイヤで漫才をやめたんじゃない」|CHANTO WEB”. CHANTO WEB (2024年8月22日). 2024年8月25日閲覧。
  20. ^ 2回戦大阪大会1日目 10/18 大阪・NGKスタジオ”. M-1GPアーカイブ - M-1GP2003. 2024年1月29日閲覧。
  21. ^ 1回戦・大阪2日目 NGKスタジオ(大阪)”. M-1GPアーカイブ - M-1GP2004. 2024年1月29日閲覧。
  22. ^ 大会の歴史”. M-1グランプリ 公式サイト. 2024年1月29日閲覧。
  23. ^ 本田翼、“月9”初ヒロイン 福士蒼汰と“恋仲”に”. ORICON (2015年6月2日). 2015年6月2日閲覧。
  24. ^ 竹野内豊が弁護士に!法務&ホームドラマに挑む”. Smartザテレビジョン (2016年2月29日). 2016年3月7日閲覧。
  25. ^ 児嶋一哉、『99.9』新作SPドラマに事件の被告人役で出演 「大島役の児嶋だよ!」”. Real Sound|リアルサウンド 映画部. 2021年12月4日閲覧。
  26. ^ ダイアン津田が「夕暮れに、手をつなぐ」ゲスト出演 広瀬すずとの〝ゴイゴイスー!〟ショットも公開”. サンスポ. 産経デジタル (2023年2月14日). 2023年3月17日閲覧。
  27. ^ 馬場園梓・こがけん・ヒャダイン、『たとえあなたを忘れても』参戦決定”. マイナビニュース. マイナビ (2023年10月17日). 2023年10月17日閲覧。
  28. ^ 「テラスハウス」スタジオメンバーの毒舌飛び交う副音声を映画でも”. 映画ナタリー (2015年4月22日). 2015年4月24日閲覧。
  29. ^ 松本潤主演の映画「99.9」公開日が12月30日に決定、予告編とポスター解禁”. 映画ナタリー. ナターシャ (2021年9月13日). 2021年9月13日閲覧。
  30. ^ JO1川西拓実×桜田ひより、映画『バジーノイズ』5・3公開決定 櫻井海音、佐津川愛美らの出演も発表”. ORICON NEWS. oricon ME (2024年2月13日). 2024年2月13日閲覧。
  31. ^ 北野武の新作映画に中村獅童・白竜・鈴木もぐら・劇団ひとりら、あらすじも明らかに”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年8月26日). 2024年8月26日閲覧。
  32. ^ "波瑠の目の前に"恋の神様"が降臨、ドラマ予告編&佐藤大樹らの出演発表". ORICON NEWS. oricon ME. 1 March 2022. 2022年3月1日閲覧
  33. ^ 「八王子ゾンビーズ」”. ネルケプランニング. 2018年6月13日閲覧。

外部リンク

[編集]