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鉄刃サザン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鉄刃サザン』(てつじんサザン)は、HJ文庫より刊行されている大迫純一による日本ライトノベル作品。イラストはFBCが担当。全3巻。

ストーリー

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貴族の娘であったティマ・オプライムは、自身の幸運と引き換えに他人を不幸にする体質を生まれつき持っていることを理由に家を勘当され、従者のベゴニア・ザザと共に旅を続けていた。ところが、いつ終わるとも知れぬ旅の途中で立ち寄った砂漠の町・カナルで、ティマは住民に「生贄」として身柄を拘束され、岩に縛り付けられてしまう。

やがて日が暮れ、生贄となったティマを連れて行くべく何体もの機械化された兵士・機人がティマを取り囲むが、突如として全身に入れ墨を施した巨漢が出現し、機人を次々となぎ倒して行く。

その男・サザンは100年以上前に1000人を殺した罰として不老不死の体を与えられ、その呪いを解く方法を探すために旅をしていた。そして、サザンとティマ、ベゴニアの3人は機人を操りカナルの町に「生け贄」の娘を強要する科学者・タスクリムの研究所に足を踏み入れる。

登場人物

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サザン
全身に入れ墨を施された巨漢。かつて1000人を殺した罰として体内に「輝精虫」と呼ばれる生体を金属に造り替える寄生生物を注入され、全身の骨格が金属になっている。輝精虫はそのままでは骨だけでなく肉も金属に造り替えてしまうが、全身に施された入れ墨の「利力」が作用し、活動を抑制している。また、宿主が負傷した場合は常人を凌駕する再生能力を発揮し、宿主を生き長らえさせることを最優先で活動する。
自らの意に反して造り替えられた不老不死の体を元の体に戻し、かつて自らの手で奪った命の数と同じ1000人を災禍から救うために100年以上の長きにわたって旅を続けている。
ティマ・オプライム
13歳。貴族の娘であったが生まれつき自身の幸運と引き換えに他人を不幸にする体質を持っており、双子の妹が病に伏していることを理由に父親から勘当された。以後、従者のベゴニア1人を引き連れて自身の体質を無効化するほどの「幸運を呼び込む土地」を探し求めて旅を続けている。
かつて「魔法」とも呼ばれた自然の持つ力を特定の図象を描くことにより発言させる「利力」を操る才能に長けており、自身の知識を応用した新たな励起図象を作図したり他人が作成した高度な図象に手を加えて無効化することで何度も危機敵状況を乗り切っている。
ベゴニア・ザザ
19歳。極東の島国・ヤポナで剣術を生業とするサムライの娘として生まれ、自身もオプライム家に護衛として雇われるがティマが勘当された際に自ら申し出て、ティマと共に旅をしている。
サザンの粗野で品性に欠ける発言や行動に反発を覚えることも少なくないが、実力は認めている。
セシリア・コーデッツ
パドリアスの町を支配するコーデッツ家の娘。初代当主のトマシエンゾ・コーデッツはかつてパドリアスの町を築いた後、暴政を敷していたが町を訪れたサザンがコーデッツの一族郎党を壊滅させたため今でも町の住民はサザンを魔神として崇めているが、公にはサザンを崇めることはコーデッツ家に対する叛逆とみなされ固く禁じられている。
サザンによるコーデッツ家壊滅後は、ほどなくトマシエンゾの縁戚に連なる者が領主となり現在のクライエンデまで引き継がれるが歴代の領主はことごとく異形の化け物に姿を変え、怪死を遂げている。そして、セシリアの父で現当主であるクライエンデも怪物に姿を変えており、その原因が町の住民によるサザン崇拝にあるのではないかと考えたセシリアは、サザンの公開処刑を執り行うと宣言する。
両腕にペンを使わず空中に励起図象が描ける空間作図用のブレスレットを装着していたが、コーデッツ家に降りかかる呪いの真相が明らかになった際に逆上して町の住民を皆殺しにしようと暴走し、サザンがセシリアの暴走を阻止すべく左腕を斬り落としたことからブレスレットはティマに託された。その後、セシリアの左腕にはパーツの組み合わせで30パターン以上の励起図象を形成する義手が取り付けられている。

既刊一覧

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  1. 鉄刃サザン 2007年6月1日初版 ISBN 978-4-89425-562-3
  2. 鉄刃サザン2 帰ってきた男 2007年9月1日初版 ISBN 978-4-89425-594-4
  3. 鉄刃サザン3 めぐりあう絆 2007年12月1日初版 ISBN 978-4-89425-632-3

外部リンク

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