二酸化鉛
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二酸化鉛 | |
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Lead(IV) oxide | |
別称 酸化鉛(IV) 、過酸化鉛 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1309-60-0 |
PubChem | 14793 |
国連/北米番号 | 1872 |
RTECS番号 | OGO700000 |
特性 | |
化学式 | PbO2 |
モル質量 | 239.1988 g/mol |
外観 | 暗褐色または黒色の粉末 |
密度 | 9.38 g/cm3 |
融点 |
290 °C(分解) |
水への溶解度 | 溶けない |
溶解度 | 酢酸に溶けるが、アルコールには溶けない |
屈折率 (nD) | 2.3 |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
EU分類 | Repr. Cat. 1/3 Harmful (Xn) Dangerous for the environment (N) |
EU Index | 082-001-00-6 |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R61, R20/22, R33, R62, R50/53 |
Sフレーズ | S53, S45, S60, S61 |
引火点 | Non-flammable |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
二酸化鉛(にさんかなまり)は鉛と酸素の化合物。化学式はPbO2。酸化鉛(IV) 、過酸化鉛とも呼ぶ。鉛蓄電池などの電極の材料として用いられる。
黒色から褐色の斜方晶系であるα相と、黒色で正方晶系のβ相の多形があり、比重はそれぞれ9.773と9.696g/cm3である。水には不溶で、塩酸には塩素を発生しながら溶ける。
日本では毒物及び劇物取締法により劇物に、また消防法により第1類危険物に指定されている[1]
合成方法
[編集]実験室では2価の一酸化鉛を酸化剤で酸化するか、溶液を電気分解し、陽極酸化によって合成する。もしくは硝酸鉛を水に溶かして水酸化ナトリウム水溶液を加え、水酸化鉛(II)の沈殿を生成する。これにペルオキソ二硫酸カリウムを加えてpH12〜13、30〜60℃で攪拌し、80℃に加熱した後にろ過・洗浄すると沈殿が得られる。これを硝酸溶液に入れて90℃で加熱処理するとα相の二酸化鉛が得られる。
なお、硝酸鉛を水に溶かし、硝酸銀水溶液を加えてから水酸化ナトリウム水溶液を加え、70〜80℃で塩素を吹き込み攪拌すると沈殿が生成する。これを洗浄し、90℃の酢酸に入れて攪拌するとβ相のPbO2が得られる。
参考文献
[編集]- 日本化学会・編『第4版 新実験化学講座 16巻 無機化合物』 丸善、1991年