踏み継ぎ
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踏み継ぎ(ふみつぎ)は、少し高いところに上るために用いる道具。踏み台(ふみだい)、足継ぎ(あしつぎ)ともいう[1]。
概要
[編集]少し高いところでの作業のため、足場として一時的に利用する低めの台。現在、販売されている踏み台は主に以下の3種類に分けられる[2]。
- 据え置きタイプ
- 折り畳みのできない台。安定感があるが、収納には不向きである。
- ステップタイプ
- 段差があり、少し高いところで作業に向いているもの。脚立より足の置けるスペースが広いものが多い。折り畳めるが、その大きさ故、他のタイプより嵩張る。
- コンパクトタイプ
- 折り畳むことができ、厚さが5cm以下になるものが多く、樹脂製で重量も抑えられているものが多い。嵩張らず、価格も比較的安価だが、商品によっては耐荷重が低めのものもあり、選択に注意を要する。
- また、つかまり立ちを始めた乳幼児が隙間に手指の先端を挟み、切断してしまった事故も発生しており、日本国内では国民生活センターより消費者へ注意喚起されている[3]。
椅子として兼用できるものもある。
四方転びの踏み台
[編集]日本の昭和期の古い道具として、四方転び(四角錐)になっている木製の踏み台が紹介されることがある[4][5][6]。多くは側面に円い穴や扇、木瓜の透かしが入っている[1][7]。
これは店では売らないのが基本であり、新築家屋への大工の置き土産として提供されていたもの[1][7]。山口昌伴によれば、新米の大工の腕試しとして作成されたもので、基本的な差し金使いができれば寸法を割り出せる四方転びや穴を開ける技術などが課題としてはうってつけだったという[7]。
脚注
[編集]- ^ a b c d 雅楽之助「踏み台って何だ」『和楽考』京都ものづくり塾。2025年3月9日閲覧。
- ^ 伊藤あずさ「踏み台のおすすめ人気ランキング【2025年】」マイベスト。2025年3月9日閲覧。
- ^ 「樹脂製の折りたたみ式踏み台での指挟みに注意-乳幼児が手指の先を切断する事故が発生しています-」国民生活センター、2022年10月5日。2025年3月9日閲覧。
- ^ a b 「所蔵資料紹介「ちょっと昔の暮らしと道具たち」」城陽市、2024年1月24日。2025年3月9日閲覧。
- ^ a b 「ふみだい【踏台】」『Web版 むかしの道具展』千葉県立中央博物館 大利根分館。2025年3月9日閲覧。
- ^ 「昔のくらしと家庭の道具2019」川崎市市民ミュージアム。2025年3月9日閲覧。
- ^ a b c 藤森照信「『和風探索―にっぽん道具考』(筑摩書房) - 著者:山口 昌伴,GK道具学研究所,本郷 秀樹」『ALL REVIEWS=マイベスト』2017年7月9日。2025年3月9日閲覧。