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足圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

足圧(あしあつ、そくあつ)とは、足を使用したマッサージ、足を使ってからだ全身をもみほぐすマッサージである。(特許庁審査官)

1987年より整体業を営む良知氏(良知善治朗)が、代々家系で継承されてきた技術を体系化し、「足圧」と称した。

1996年発刊、社交ダンス業界誌「ダンスワールド」No.6 No.7にて、足圧波動法として紹介したのが始まり。 道具を使わず足を用い、筋、骨、関節、神経、血管リンパ、経絡、経穴に導引、解放し身体を矯正し回復させていく整体術。 具体的には、足の面を体表に当て、関節に対して細やかな運動(波動圧)をくり返し、緊張した関節部分を動くように回復させ、痛みを軽減し骨格を正常な位置へ矯正し修復していく(足圧技関節モビリゼーション)

足圧は、血流の改善や疲労回復、自律神経系の調整、免疫能力の活性化、鎮痛作用、筋緊張の緩和といった様々な作用・効果があり、健康管理や疲労回復を目的として古くより親しまれてきた。

歴史

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足圧(アシアツ、ソクアツ)の始まりは、代表的な戦国武将今川氏の古武術、今川療術 に遡る。その昔、良知家は 四之宮の姓でもあり 良知の姓でもあり、すなわち武将今川氏の家臣であった 。この良知家の本流は、現在も第31代まで続いている。また、静岡県立中央図書館に収蔵されている歴史文献「駿国雑志」によると、良知家は徳川家康と非常に親しい間柄であったという記述も見られる。

戦国時代に医療という名はなく、内科的・外科的以外の病を癒して治療する手技と足技は、今でいう整体の類の療術に等しく、この民間医療が当時の治療行為の主体であった。すなわち、相手を殺めるための武術とは表裏一体の関係として、身体を治癒するための活法として今川療術は磨かれた。戦国時代といえば、片時も戦であり、刀剣を手放すことは死と同義となるが、そうした世界観にも馴染む足技の療法は一貫した規範意識を尊ぶ武家の間で重宝されてきた。戦の時代が終わると、いつしか刀や槍を置き、代わりに竹棒を技の象徴に構え、足圧の礎となる今川療術は今日まで代々継承されたと語り継がれている。

足圧(あしあつ、そくあつ)を創始した良知善治朗は、幼少5歳から父(良知弘治)に今川療術を伝授され、父とともに施療に励みながら成長した。弘治は、幼い頃の事故で左親指が手羽先のように潰れていたという。手に不自由な一面もあった弘治氏だが、特に足による施術を主体とし、居住地域一帯では有名な施療師であった。その確かな施術効果から、「良知の足先生」「足の弘治先生」などと親しまれ、当時の生活様式にあっても多方面からの支持を集めていた。

当時、良知家の足技療術には「足圧」という呼称はなく、主に蹴打(正中軸圧蹴打)、蹴圧、蹴波、蹴動という技法で呼ばれ、手療術については絞り、骨入れ、震圧、柔圧という名で施されていた。こうした療術を父から継承した良知善治朗は、独自で改良に改良を重ねて足の療術技を体系化。1987年には、足による波動圧を駆使した足療術、足圧波動法の完成に至る。ここに、古より伝わる今川療術を起源として「足圧(アシアツ、ソクアツ)」の名を冠する技が世に誕生した。

1998年頃、東京目黒にて足圧波動法を施す良知善治朗
2000年頃、東京目黒にて足圧波動法を施す良知善治朗

山梨竜王町に整体院を開業した約1年後の1988年、善治朗は静岡の鷹匠にて足圧の施術者養成のための足圧道場を開設し、同じ地に足圧の療術院を移転開業した。1998年には法人化(有限会社Cure’s)を機に本部を東京目黒に切り替え、今日に至るまで足圧宗家として足圧を主体とする施術提供やその技術指導を実践している。

良知家

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「良知家(良知氏)」は、遠江国榛原郡四之宮村(現在の静岡県牧之原市)に位置していた一族。この家はもともと「四之宮」という氏で知られ、戦国武将今川氏に仕える一族だった。しかし、今川氏が滅亡した後は「良知」と改姓して帰農したとされる。

四之宮氏から改姓

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四之宮氏から良知への改姓は、帰農した際に行われたもので、家名の存続を意味していた。「良知」には、良い心、良心、良い判断力という意味が込められ、その由来は、彼らが農業を営む一族として、良い判断を行い、地域社会に貢献することを願ったものとされている。また、良知という姓は、「己を良く知り、誰であるか忘れることなかれ」の信念を表すと語り継がれている。

改姓後の「良知家」は、農業を中心に暮らし、その良心とともに地域社会の発展に寄与した一族だった。彼らの改姓と帰農の歴史は、戦乱を経て長き平和を享受した江戸時代の日本社会の一端を示している。

世界各国の足を用いた施術法

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足圧以外にも、世界各地で足を使用した伝統的な施術法が見られ、以下のような4ジャンルが今日まで伝えられている。ただし、足圧とは異なり、いずれも治療に特化している施術法ではない。

  • 南インド ウリチル(オイルを用いた施術)
  • 仏教 楽健法(足で圧をかける)
楽健法のイメージ
楽健法のイメージ
  • 台湾・アジア圏(ぶら下がって体の上から踏み込む)
  • ハワイ Kua Lua(裸足による背中のウォーキングマッサージ)
Kua Luaのイメージ
Kua Luaのイメージ


参考文献

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  • ダンスワールド No.6 No.7 (1996年発刊)

外部リンク

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