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豊島子どもWAKUWAKUネットワーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

豊島子どもWAKUWAKUネットワーク(としまこどもわくわくネットワーク)は、日本の民間団体(特定非営利活動法人)。略称は「WAKUWAKU[1]」。

東京都豊島区の主婦である栗林知絵子が、プレーパークやボランティア活動への参加を通じ、地域ぐるみでの子供たちの支援を思い立ったことを機に、地元の住民たちに呼びかけ、2012年平成24年)に発足した。当初は地域住民のみの約80人での団体であったが、豊島区がプレーパークの事業拡大に向け、事業委託の意向を示したことで、同区池袋本町のプレーパーク運営団体である池袋本町プレーパークの会を傘下と位置づけ、翌2013年(平成25年)8月に特定非営利活動法人の認証を取得した[1]

活動内容は、孤食になりがちな子供に安価に食事を提供する「子ども食堂」を始めとし、プレーパーク、学習支援児童館[2]、シングルマザー同士の交流会などであり[3]、地域の子供や貧困で孤立する家庭に手を差し伸べることを目的としている[4]。中でも子ども食堂は、2014年(平成26年)4月にNHKの情報番組『あさイチ』で活動内容を紹介されたことを機に、テレビ、新聞、雑誌など多くのマスメディアから注目を集め[5]、子ども食堂が日本全国的に広がるきっかけにもなっている[6][7]

2015年(平成27年)には、子ども食堂を通じた地域ネットワーク作りのためのシンポジウム「こども食堂サミット」が毎年開催されており、WAKUWAKUはその中核的存在を為している[8]。同2015年には一連の活動の評価により、あしたのまち・くらしづくり活動賞(公益財団法人あしたの日本を創る協会主催)で内閣官房長官賞、東京都女性活躍推進大賞(東京都生活文化局主催)を受賞した[9]

脚注

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  1. ^ a b 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク編著『子ども食堂をつくろう! 人がつながる地域の居場所づくり』明石書店、2016年8月25日、20-29頁。ISBN 978-4-7503-4386-0 
  2. ^ 川越正平他「子ども食堂は地域の人をつなげる拠点になった」『医療と介護next』第2巻第6号、メディカ出版、2016年12月、62-63頁、NAID 40021039583 
  3. ^ 「孤食の世代間連鎖を解く子ども食堂」『コミュニテイ』第156号、第一生命財団、2016年5月15日、60頁、NAID 40020862603 
  4. ^ 坪根育美 (2015年8月7日). “地域が変われば、子どもが変わる / 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク”. ローカルニッポン (良品計画). http://localnippon.muji.com/news/1195/ 2017年10月8日閲覧。 
  5. ^ WAKUWAKU 2016, pp. 12–17.
  6. ^ 室田信一「子どもの孤独感を埋めるみんなの居場所」『児童心理』第70巻第19号、金子書房、2016年12月1日、92-93頁、NAID 40020987959 
  7. ^ 玉居子泰子「地域をつなげるこども食堂」『東京人』第31巻第5号、都市出版、2016年4月3日、118頁、NAID 40020751518 
  8. ^ 大江正章「つながりをつくる、こども食堂 貧困の歯止めと可視化に」『世界』第882号、岩波書店、2016年5月1日、212頁、NAID 40020780428 
  9. ^ WAKUWAKU 2016, p. 4.

外部リンク

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