コンテンツにスキップ

西一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

西 一(にし はじめ、1949年 - )は、京都府京都市出身[1]日本の市民ランナー。100歳になる前の2048年末までに、世界250ヵ国で1,000回のマラソン完走を目指すという目標を掲げて活動している。西は2009年12月までに566回マラソンに参加し、毎年数十回のマラソン完走を続けている[2]1999年には、ギネス・ワールド・レコーズに7大陸マラソン最速走破者として認定された[3]。この記録は、1997年に168日で成し遂げたものである。3年後の2000年には、外国人としては初めて、アメリカ合衆国の全州でマラソンを完走した人物となった[2]

マラソンの自己最高記録は、1994年カリフォルニア州モーガンヒルのマラソンで出した3時間45分である。西は、完走制限時間いっぱいを使って、沿道の観衆と話をしたり、周辺の写真に撮って大会の様子を記録しながら、制限時間内ぎりぎりの最下位で完走するのを常としている。西は2003年に最初の著作を発表し、その時点までに走った54ヵ国、255のマラソンを紹介、評価した。西は自身を「エコマラソナー」と称し[4]、平和、諸民族の相互理解、自然と調和した生活を目指して活動している。

西は、桑沢デザイン研究所出身で、西武百貨店勤務の後、京都建築専門学校で建築を学び、ブラジルへの移民を経験した[2]1981年に帰国して輸入ビデオソフト通信販売業を起業し、14年間経営にあたる[2]1987年に妻を癌で亡くした後[2]、ひとりで3人の子どもたちを育て上げた。

西がランニングを始めたのは1990年で、4年後には最初のマラソンとしてホノルルマラソンを走った。世界各地のマラソンに参加するため、西は頻繁に旅を続けているが、活動へのスポンサーは求めず、費用は自己負担している。

2009年、西はNPO法人エコマラソン・インターナショナルを設立し、理事長に就任した。同法人は2011年4月3日に、印旛沼周辺で第1回エコインバ(エコマラソン印旛)を主催した[5]。西は2008年から千葉県印旛村[2]2010年以降の印西市)に住んでいる[1]

著書

[編集]
  • 西一『エコマラソン―地球を感じ風になる』評言社、2004年、245頁。ISBN 978-4828202952 

出典・脚注

[編集]
  1. ^ a b “エコマラソン印旛開催 4/3 主催の西一さんが語る、結果よりもプロセスを大切にした環境優先・非競技の大会”. エリート情報成田版. (2011年2月11日). https://ecoinba.blogspot.com/search/label/Japanese 2011年5月29日閲覧。 
  2. ^ a b c d e f 西 一のプロフィール”. 西一 (2010年2月9日). 2011年5月29日閲覧。
  3. ^ “不屈のひみつ 「ゆっくりでいいじゃないか」 エコマラソナー・西一さん”. 読売新聞(東京朝刊2部): p. 2. (2007年4月22日)  - ヨミダス歴史館で閲覧
  4. ^ Hajime Nishi, Ecomarathoner”. Hajime Nishi. 2011年5月29日閲覧。
  5. ^ Inaugural Zero Emission ECO INBA”. エコマラソン・インターナショナル. 2011年5月29日閲覧。

外部リンク

[編集]