コンテンツにスキップ

裸子植物

この記事は良質な記事に選ばれています
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
裸子植物
地質時代
中期デボン紀現代
分類Ruggiero et al. 2015
: 植物界 Plantae
上門 : 陸上植物上門 Embryophyta
: 維管束植物門 Tracheophyta
階級なし : 木質植物 Lygnophyta
亜門 : 種子植物亜門 Spermatophytina
上綱 : "裸子植物上綱" "Gymnospermae"
学名
"Gymnospermae" Lindl. (1830)
シノニム
  • Gymnospermophyta[1]
  • Pinophyta[2]
英名
Gymnosperm
下位分類

裸子植物(らししょくぶつ、英語: gymnosperms学名Gymnospermae)は、胚珠心皮によって包まれず、露出状態になっている種子植物である[3][4][5]。3.8億年前の中期デボン紀に出現し、種子植物の中で、祖先的な特徴を持つ[6]

本項で示す「裸子植物」は、西田 (2017) で示される、裸子段階の種子植物を含む群として扱う[7]

現生裸子植物は旧来ソテツ類イチョウ類針葉樹類マツ類 + ヒノキ類; 球果類[8][4]・球果植物[9][10]とも)、グネツム類の4群に分けられ[5]、合わせて単系統群を形成する[3][7][11][12][13][14][15][16][17]。しかし、分子系統解析による決着がつくまでは、現生裸子植物は側系統だと信じられており、特にグネツム類は被子植物と姉妹群をなすという考えも強く[12][18]、それぞれの群の類縁関係についても議論が多かった[19]。また、分子系統解析から、グネツム類はマツ類と姉妹群をなすと考えられ、針葉樹類の内群となる[12]。現在では、グネツム類と被子植物の多くの類縁性は収斂であるとみなされている[20]

化石裸子植物を含めると裸子植物は側系統となる[11][12]

学名と分類階級

[編集]

学名 Gymnospermaeは、「包まれた種子」を表す Angiospermae被子植物」に対し、「裸の種子」を示しているギリシャ語"γυμνόσπερμος"に由来する[21][22][23]。「裸子植物 gymnosperms」という語を始めに用いたのは1703年頃、ジョン・レイであった[23]

Gymnospermae Lindl. (1830) という学名ははじめ、ジョン・リンドリーが著書 An Introduction to the Natural History of Botany (1830) の中で名付けたものである[2]プラントルの階級に置いた(divisio Gymnospermae Plantl (1874)[2][24]アウグスト・アイヒラーによる伝統的分類 (1883) でも門の階級に置かれ、葉状植物藻類 + 菌類)、コケ植物シダ植物被子植物とともに「裸子植物門 divisio Gymnospermae」として扱われてきた[25]。その後、アドルフ・エングラーの体系に改善を加えた新エングラー体系Hans Melchior & Erich Werdermann, 1954, Syllabus der Pflanzenfamilien, 12th edition)では種子植物の中の亜門、「裸子植物亜門 subdivisio Gymnospermae」に置かれた[26]

クロンキストタハタジャンツィンマーマン (1966) らは、タイプ属 Pinus L. (1753)マツ属)に基づき、裸子植物をdivisio Pinophyta Cronquist, Takht. & W.Zimm. (1966)と名付けた[2]

Cantino et al. (2007) ではPhyloCodeに基づき、クレードに命名しているが、裸子植物は多系統群であるため、共有派生形質クレードとしての種子植物 Apo-Spermatophyta P.D. Cantino & M.J. Donoghue (2007) の部分的シノニムと解釈される[27]。また、単系統群である現生裸子植物はそれ以前に命名されたことがないため、ここで Acrogymnospermae P.D. Cantino & M.J. Donoghue (2007) と命名された[28]。これは米倉 (2019) においては末端裸子植物と訳されている。

系統関係

[編集]

Wickett et al. (2014) および Puttick et al. (2018) に基づく維管束植物の分子系統樹は次の通りである。現生裸子植物のうち、マツ目 Pinalesヒノキ類 Cupressophyta[29]ヒノキ目 Cupressales + ナンヨウスギ目 Araucariales)は旧来、合わせて針葉樹目 Coniferales と呼ばれてきたが[30]、分子系統解析からグネツム目がヒノキ類の姉妹群となり、針葉樹類 Coniferopsida に内包されることが分かった[12][注釈 1]

維管束植物

小葉植物 Lycophytina

大葉植物

大葉シダ植物 Polypodiopsida

種子植物
裸子植物

イチョウ目 Ginkgoales

ソテツ目 Cycadales

針葉樹類

マツ目 Pinales

グネツム目 Gnetales

ヒノキ類

ヒノキ目 Cupressales

ナンヨウスギ目 Araucariales

Cupressophyta
Coniferophyta
Gymnospermae

被子植物 Angiospermae

Spermatophyta
Euphyllophytina
Tracheophyta

また、この分子系統樹に Kenrick & Crane (1997) による種子植物までの化石分類群を含む維管束植物の系統樹および Shi et al. (2021) による化石植物の形態に基づく分岐図と分子系統樹を合わせた裸子植物の分岐図を合わせると、次のようになる[注釈 2][注釈 3]。ただし、化石植物の分岐位置や系統関係は異説も多い。例えば、Shi et al. (2021) では現生種子植物の姉妹群の位置になる可能性が高いとされるコルダイテス目 Cordaitales およびヴォルツィア目 Voltziales は、従来は針葉樹類に含まれ、針葉樹類のステムグループと考えられてきた[31]。また、Shi et al. (2021) で「BEG group」としてグネツム類や Erdtmanithecales に近縁とされるベネチテス類は、従来グロッソプテリス類カイトニア類とともに被子植物に近縁であると考えられていた。また、ペントキシロン目 Pentoxylales のように、解析によってソテツ目の姉妹群となったり、広義の針葉樹類(ヒノキ類 + マツ類 + グネツム類)の姉妹群となったり、BEG group の姉妹群となったりと分岐位置が安定しないものもある[32]

維管束植物

小葉植物 Lycophytina

大葉植物

大葉シダ植物 Polypodiopsida

木質植物

アネウロフィトン類 Aneurophytales

"前裸子植物"
"Progymnospermae"

アルカエオプテリス目 Archaeopteridales

種子植物[注釈 5]

エルキンシア Elkinsia

リギノプテリス目 Lyginopteridales

メズロサ目 Medulossales

カリストフィトン目 Callistophytales

コルダイテス目 Cordaitales

ヴォルツィア目 Voltziales

現生種子植物

現生裸子植物 Acrogymnospermae

グロッソプテリス目 Glossopteridales

カイトニア目 Caytoniales

被子植物 Angiospermae

Angiophytes[32]
[注釈 4]
Spermatophyta
"裸子植物"
"Gymnospermae"
Lygnophyta
Euphyllophytina
Tracheophyta
現生裸子植物

イチョウ目 Ginkgoales

ソテツ目 Cycadales

ペルタスペルマ目 Peltaspermales

針葉樹類
BEG group

グネツム目 Gnetales

Erdtmanithecales

ベネチテス目 Bennettitales

マツ目 Pinales

ヒノキ類

ヒノキ目 Cupressales

ナンヨウスギ目 Araucariales

従来の "針葉樹類"
"Coniferophyta"
Cupressophyta
Coniferophyta
Acrogymnospermae

栄養器官の形態

[編集]

裸子植物は根・茎・葉が明瞭に分化している[33]

分枝と腋芽の獲得

[編集]
ラゲノストマ Lagenostoma lomaxii (リギノプテリス類)の復元画。

初期の維管束植物や小葉植物は二又分枝を行い、裸子植物を含む木質植物の祖先であるトリメロフィトン類で主軸と側軸の区別を持つ分枝様式が進化した[34]。前裸子植物では複葉のように分枝した枝に小さな葉が形成され側枝と葉は同じような位置関係で形成されていた[35]シダ種子類であるカリストフィトン類メズロサ類リギノプテリス類では腋芽のように側枝へ伸びる維管束が葉に向かう維管束のやや茎の頂端側で生じていることが知られている[36][35]。そのため、現生種子植物のほとんどが共通して持つ腋生分枝はシダ種子段階で獲得されたものであると考えられている[35]。現生裸子植物の中で、ソテツ類は腋芽を形成しない[35]

中心柱

[編集]

木質植物の共通祖先では心原型の原生中心柱を持っていたが、前裸子植物アネウロフィトン類では中原型の原生中心柱に、アルカエオプテリス類では中原型の真正中心柱を持つようになった[37]。初期のシダ種子類は単条の原生中心柱をもち、僅かな二次木部を形成したに過ぎなかった[38]現生裸子植物を含む種子植物は内原型の真正中心柱を持つ[37]

現生裸子植物は全てが木本性で、二次木部(材)が発達する[33]。後期デボン紀から石炭紀にかけてのシダ種子類には草本のような生活型もみられるが、その場合でも二次木部は形成され、真の草本植物は存在しない[33]

裸子植物の二次木部は放射組織の発達により、多髄質と多木質が区別される[39]ソテツ類ペントキシロン類ベネチテス類などは放射組織の多い軟らかい多髄質(たずいしつ、manoxylic)材を持つが、イチョウ類グロッソプテリス類コリストスペルマ類コルダイテス類ヴォルツィア類針葉樹類では硬く放射組織が少ない多木質(たもくしつ、pycnoxylic)材を形成する[4][40]グネツム類は多髄質材を持つが、仮道管を持つ他の裸子植物とは異なり木部要素として被子植物と同じ道管を形成する[40][20]。ただし、道管要素末端の穴の形成過程は被子植物と異なる[20]木部を構成する仮道管の壁孔は、裸子植物では有縁壁孔が一般的だが、ソテツ類、グネツム類、ベネチテス類、コルダイテス類では階段状壁孔を持つ[39]

[編集]
ウェルウィッチア属の葉。

裸子植物の大葉であるが、大葉シダ植物羽葉とは独立した起源をもつと考えられている[41]

前裸子植物では全縁もしくは線状に切れ込む単葉を持っていたが、シダ種子類では複葉を形成するように進化した[42]。シダ種子類では、それまでテロームと呼ばれる軸状の構造だった器官が、葉と茎に分化しつつある[38]。しかし葉とは異なり先端では扁平な葉面に近づくものの、基部では茎にそのまま移行したり、解剖学的に茎と区別できない葉態枝(ようたいし、phyllomophore)の段階にあった[38][33]

シダ種子類は複葉(羽葉)を、現生裸子植物は単葉を持つため、単葉は現生裸子植物の共有派生形質と考えられる[12]。シダ種子類であるカリストフィトン目 Callistophytales が現生裸子植物の共通祖先と考える立場では、現生ソテツ類は複葉を持ち、化石ソテツ類が単葉であることからソテツ類の持つ複葉は派生的な形質であると考えられている[12]。ただし、カリストフィトン類が針葉樹類の共通祖先と考えた場合、イチョウ類やソテツ類の共通祖先がシダ種子類であった可能性もあり、その場合単葉から複葉への進化がそれぞれの系統で独立に起こり収斂していることになる[12]

現生裸子植物の葉跡(葉柄に入る維管束)の本数は球果植物、グネツム類、イチョウ類では1–2本と少ないが、ソテツ類では多数に分かれて侵入する[38][33]。また現生裸子植物は1本しか葉脈を持たないものが多いが、グネツム属網状脈を持つ[43][40]。そのほかのグネツム類であるマオウ属は数本の平行脈を持つ鱗片状の葉を持ち、ウェルウィッチア属対生する帯状で、基部で無限成長する葉を持つ[40]。イチョウ類の葉は二又分枝する開放脈系を持ち、テローム軸の癒合により形成されたと推測されている[38]

針葉樹類の葉は針葉で、葉脈は単脈のものが多いが、平行脈を持つ扁平な葉も存在する[40]マキ科では茎が扁平化して葉状になった葉状茎を持つものも見られる[40]

ソテツ類の葉とベネチテス類の葉は外形上類似しており区別が難しいが、ソテツ類では孔辺細胞を多数の副細胞が取り巻くハプロケイリック型気孔を持つのに対し、ベネチテス類では孔辺細胞に並んで副細胞が1対できるシンデトケイリック型気孔を持つことで区別される[44][45]

[編集]
ソテツのサンゴ状根

根の基本構造や機能は、被子植物と変わりがない[33]。裸子植物の一部には、特殊化した根が知られている[33]ヌマスギなど湿地を好む針葉樹類には呼吸根が発達しており[33]、横走する根の背面がところどころで肥大して柱状になり、直立膝根(ちょくりつしつこん、erect knee root)と呼ばれる[46]菌根共生においては、裸子植物は基本的にアーバスキュラー菌根を形成するが、マツ科グネツム科の多くおよびナンヨウスギ科ヒノキ科の一部は外生菌根を持つ[47]。また、ソテツ類は、窒素固定能を持つ藍藻(シアノバクテリア)と共生するサンゴ状根coralloid root、背地性根)を地上部に形成する[33][48]マキ科とナンヨウスギ科の根には根粒に似た構造がみられるが、窒素固定能を持つ生物の共生は見つかっていない[49]

生殖器官の形態

[編集]

異型胞子性

[編集]

裸子植物は大胞子小胞子の2種類の胞子を形成する[50]。ただし、異型胞子性シダ類のものとは相同ではなく、大胞子と小胞子のサイズの関係が逆になっていることが多い[50]。一般に、裸子植物では小胞子が大きいか、ほぼ等大である[50]。大胞子と小胞子はそれぞれ、Thomson (1927) では花粉胞子 (pollen spore) と種子胞子 (seed spore) と呼ばれ、Doyle (1953) では雄性胞子 (androspore) と雌性胞子 (gynospore) と呼ばれた[50]。胞子のサイズに関係なく、大胞子は雌性配偶体、小胞子は雄性配偶体を生じる[50]

裸子植物の生殖器官はほとんどの場合、雌雄で異なる[51]。そして多くの場合雌雄異株である[51]。両性生殖器官はグネツム類とキカデオイデア類にのみみられる[51]。ただし、グネツム類の両性花は機能的には単性花である[51]

胚珠

[編集]
ルンカリア Runcaria の前胚珠。
ディクティオプテリディウム Dictyopteridium の胚珠に見られる花粉室。

裸子植物の種子胚珠発生を進め、成熟することでできる[50][52]。胚珠は進化的に、珠皮に包まれた大胞子嚢(雌性胞子嚢)と解釈される[50][52]。これまで知られている最古の胚珠は中期デボン紀ジベティアン期ルンカリア Runcaria で、2004年に発見された[53]。約2000万年後の後期デボン期ファメニアン期にはモレスネチア Moresnetiaエルキンシア Elkinsia など6属が記載されている[53]。そして石炭紀の初期までには15以上の属が報告されている[53]

シダ種子類の研究から、種子の種皮の進化についての古植物学的な解釈がなされている[50]。珠孔が完成しておらず、胚珠の先端部に癒合していないテロームの先端が残っている状態の大胞子嚢(胚珠)は前胚珠と呼ばれる[54][55][56]。珠心が筒状の突起を作ることで受粉機能を完成させており、機能的には胚珠と同じであった[56]。受精後の前胚珠は種子と同様に脱落し、散布することもできたが、休眠能力は未だ獲得していなかった[56]。前胚珠は16本以下のテローム軸に囲まれており、軸の癒合の程度は様々である[57]。癒合が進んだ状態の方が派生的であるとみなされる[57]。前胚珠の外側にはテローム軸の癒合したものと考えられる、掌状または裂片状のキューピュールcupule、椀状体[56])という構造が取り囲む[57]

胚珠の起源はハイドラスペルマ型生殖を行うデボン紀の前胚珠で、その受粉機構の巧妙さから種子の獲得は単一起源で種子植物が単系統であるという証拠となる重要な鍵となっている[55][58][58]。ハイドラスペルマ型生殖は珠孔を持たない前胚珠が花粉を受け取る仕組みを獲得した[55]。ハイドラスペルマ型生殖を行う前胚珠では、珠心壁(大胞子嚢壁)が内外2層に分かれており、外層がドーム型に隆起したのち、その中央から外側に突出した煙突状の開口部であるサルピンクスsalpinx、またはラゲノストム[54])を伸ばした[59]。サルピンクスが花粉を取り入れるとドームの肩に当たる部分は花粉室となって花粉の発芽を待つ[59]。ドームの床部分を構成する珠心壁内層は、サルピンクスの真下で盛り上がるようにして厚くなり、先の丸い棒状の突起を外側に向けて形成する[59]。受粉後に珠心内で大配偶体が成長すると、珠心壁内層が突き上げられて破れ、棒状の突起がサルピンクスの底を下から防ぐことで新たな花粉や異種花粉の侵入を防ぐ構造となっている[59]同時に花粉室内の花粉が破れた珠心壁内層から珠心に入り、小配偶体(花粉)から有性生殖細胞(精子)が放出され、成熟した造卵器内の卵と受精を行う[59]

それ以外の形態を持つ前胚珠は、石炭紀トルネーシアン期クミアスペルマ Coumiasperma が知られる[59]。クミアスペルマは8裂した珠皮に覆われるが、珠心壁は台形に盛り上がるだけで、サルピンクスや花粉室などの構造を作らない[59]。台形の珠心突起を持つことと癒合していない珠皮壁に通気組織があることから、水媒の可能性も示唆されている[57]

中期デボン紀ジベティアン期のルンカリアはそのどちらとも異なる特徴を持っていた[57]。ルンカリアのキューピュールは4枚あり、その中心に1個の胚珠を持つ[57]。珠皮は16本に割けたまま筆の先をひねったような形に捻れている[57]。珠孔がないため、珠皮は籠状に珠心を保護する機能を持つと考えられている[57]。珠心の先端は長い筒となって捻れた胚珠を押しのけるように頭を上に出すが、花粉室や床はない[56]

種子植物の胚珠はラゲノストマ型胚珠(L型、リギノプテリス型)とパキテスタ型胚珠(P型、メズロサ型)の2型に大別される[60]。裸子植物のもつ1枚の珠皮は全てテロームが癒合した相同な構造であると考えられてきたが、パキテスタには珠心壁にも維管束がある[60]。珠心(大胞子嚢)は栄養成長を終えた軸端に生じるため、パキテスタの珠心のように珠心壁に維管束がみられると、本来の珠心が外側の珠皮と別のテローム群に包まれたものであると考えられる[60]。そのため、P型珠皮はL型胚珠におけるキューピュール(珠皮の外側にある構造)に相同な構造かもしれないと考えられる[60]

種子植物胚珠の2型
胚珠の型 リギノプテリス型 メズロサ型
珠皮 L型珠皮 (L-type integument) P型珠皮 (P-type integument)
珠皮の維管束 1層 2層
キューピュール 椀形~裂片状 もたない
珠皮と珠心との癒合 基部のみ ほぼ全体が癒合し、複合珠心 (combined nucleus)を作る
珠心の維管束 なし、または基底部まで 全体に複数本あり、一部基底部にも
花粉室 ハイドラスペルマ型または珠心突起で、後に珠皮が形成 複合珠心の先端が形成し、珠皮の内側は擬花粉室となる
テントポール 石炭紀以降の群では存在 なし
分類群
  • リギノプテリス類
  • カリストフィトン類
  • コルダイテス類
  • イチョウ類
  • グロッソプテリス類
  • 針葉樹類
  • グネツム類
  • コリストスペルマ類
  • ペルタスペルマ類
  • カイトニア類
  • 被子植物
  • メズロサ類
  • ソテツ類
  • ベネチテス類
カイトニア目とグロッソプテリスの生殖器官。

裸子植物の胚珠は、被子植物のものと異なり、珠皮を1枚しか持たない[60][61]。裸子植物の珠皮は被子植物の内珠皮と相同であると考えられている。被子植物が持つ外珠皮の起源は化石裸子植物から推定されており、テローム仮説と新融合胞子嚢仮説(しんゆうごうほうしのうかせつ、neosynangial hypothesis)がある[62]。現在では後者が有力と考えられている[62]。被子植物の雌性生殖器官は、裸子植物型の1珠皮性直生胚珠外珠皮という葉的器官が左右対称の形態を保ったまま包み込み、さらにこの構造が心皮という葉的器官の向軸側にできたポケットに閉じこまれた構造と解釈される[63]。化石裸子植物のカイトニア属 Caytoniaペトリエラエア Petriellaea は被子植物の祖先の候補であり、それらは左右対称な葉的器官(外珠皮に相当)が1珠皮性の直生胚珠を包んでいる[63]。別の祖先候補である Ottokaria 属やディクティオプテリディウム Dictyopteridium でも同様の器官を持ち、心皮に対比できる葉的器官も備えているため被子植物の雌性生殖器官に比較される[63]

裸子植物では1枚の珠皮(種皮)が3層に分化する[61]。イチョウの種皮は外層が液質、中層が木質、内層が膜質である[61]

胞子嚢穂

[編集]
マオウ属 Ephedra の雄性胞子嚢穂。
グロッソプテリス類の胞子囊穂。

裸子植物は花を作らない[64]。裸子植物の生殖器官は、歴史的に「 flower」と呼ばれたことがあり、現代でも俗にそう呼ばれることがあるが、近代以降の定義では、これは正しくない[65][64][66]。かつては種子植物を「顕花植物 flowering plant」といい、顕花植物が花を持つと考えてきたが、現在では flowering plant の語は被子植物を指すものとなっており、「花」という用語は被子植物に限定して用いることになっている[65][66][67]。「果実 fruit」という語も同様で、裸子植物の種子を囲む発達した器官を果実と呼ぶこともあったが[68]心皮の獲得が被子植物への進化に重要であり、裸子植物の生殖器官を果実と呼ぶのは適切でない[64]。そのため、大胞子をつくる裸子植物の雌の生殖器官は雌性胞子嚢穂(しせいほうしのうすい、female strobilus[64]または大胞子嚢穂(だいほうしのうすい、megasporangiate strobilus[69]と呼ばれ、小胞子をつくる雄の生殖器官は雄性胞子嚢穂(ゆうせいほうしのうすい、male strobilus[64]または小胞子嚢穂(しょうほうしのうすい、microsporangiate strobilus[69]と呼ばれる。

ヨーロッパアカマツ Pinus sylvestris球果の断面図。

マツ目およびヒノキ目の種子が成熟した雌性胞子嚢穂は、慣習的に球果(きゅうか、毬果[70]cone[71])と呼ばれる[68][64][71]。球果は1本の木質化した軸に数個から多数の木質化した果鱗(かりん、cone scale, fructiferous scale)と呼ばれる鱗片螺生または対生してついたものである[68]。果鱗は種鱗(しゅりん、seed scale, ovuliferous scale, seminiferous scale)および苞鱗(ほうりん、bract scale)の2つの鱗片と胚珠が癒合してできたものであるため[68]種鱗複合体(しゅりんふくごうたい、ovuliferous scale complex, seed-scale complex[68][72][73][38][74]または苞鱗種鱗複合体とも呼ばれる[75][76][注釈 6]。そして、種子は種鱗の向軸面につく[68]。また、雄性胞子嚢穂を雄性球果(ゆうせいきゅうか、pollen cone)と呼ぶことがあり[77]、その場合、雌性胞子嚢穂は雌性球果(しせいきゅうか、seed cone)と呼ばれる[78]ヒノキ科ビャクシン属などに見られる液質(肉質)となった球果を漿質球果(しょうしつきゅうか、fleshy cone)または肉質球果(にくしつきゅうか、galbulus)という[68][71]

成熟前の球果(雌性胞子嚢穂)や雄性胞子嚢穂は球花(きゅうか、strobilus[71])と呼ばれる[68][64]。球花は被子植物における花ではなく、花序に相当すると考えられている[68]。これは、種鱗と苞鱗の維管束が互いに相対しており、種鱗は苞鱗の脇芽として生じたと考えられるため、種鱗と胚珠が花に相当する器官とみなされる[68]。雌性胞子嚢穂は雌性球花(雌球花)、雄性胞子嚢穂は雄性球花(雄球花)と呼ばれる[79]。ソテツ類の胞子囊穂も球花と呼ばれる[80]

マキ科の一部とイチイ科では胚珠の柄部である胎座が肥厚し、仮種皮(かしゅひ、aril、種衣)という構造を作る[81][82]。イチイ科の仮種皮は胚珠を覆うように発達し、液果状の仮種皮果(かしゅひか、arillocarpium)となる[68][82]。また、マキ科マキ属などでは種鱗が変形して套衣(とうい、epimatium)と呼ばれる覆いを胚珠の外側に作る[83][82]

イチョウ科ソテツ科イヌガヤ科の種子は種皮の外層が肥厚して肉質となり、核果状の種子果(しゅしか、seminicarpium)を作る[83]。グネツム類の胚珠には1–2枚の珠皮上の覆いがある[82]。2枚の覆いを持つグネツム科では、内側の1枚が硬い種皮状となり、外側の1枚が肉質となって赤く熟す[82][83]。仮種皮を持つ胚珠やグネツム科の胚珠は動物に食べられ、種子散布される[82]

ベネチテス類の生殖器官は被子植物の花と形態的にも機能的にもほぼ変わりがない程度に発達している[84]。外側から苞葉小胞子葉、中央の雌性生殖器床からなり、被子植物の花被片雄蕊雌蕊に相当する[51]。雌性生殖器床は肉質で大胞子葉が癒合してできており、その表面に胚珠と退化した胚珠である棒状の種間鱗片が無数に並ぶ[51]

花粉

[編集]
Cycadopites の花粉。

ソテツ類やグネツム類の花粉は長楕円形の単溝粒である[58]。初期の被子植物の花粉も同様の形態を持つが、裸子植物には花粉外壁の柱状構造がないことで区別される[58][85]。また、外壁内層に層状構造がみられることも裸子植物花粉を被子植物花粉と区別する特徴である[85]

裸子植物の送粉様式はほとんどが風媒である[58][84]。花粉は珠孔に分泌される受粉滴という水滴によって胚珠内に取り込まれる[84][86]。特に針葉樹類では気嚢が発達した花粉を作る[58]。しかし、ザミア科グネツムでは昆虫媒を行っている[58][84]。ザミアでは種ごとにコガネムシの特定の種が送粉共生している[58][84]。ベネチテス類も、小胞子囊が閉鎖構造になっており、その中に甲虫類の食痕がみられるため、両性花の受粉に昆虫類が関与していたと考えられている[58][84]

受精

[編集]

シダ種子類の前花粉はシダ植物の胞子のように求心面で発芽し、精子受精zooidogamy、運動性受精)を行っていた[85][86]。イチョウ類とソテツ類の花粉は遠心面に発芽孔を持ち、精子受精を行うが、花粉管を作り精子が花粉管内で成熟するまで珠心からの栄養を供給する[85]。グネツム類を含む針葉樹類とカリストフィトン類では、精子が花粉管によって卵に輸送される花粉管受精siphonogamy)を行う[85][86]。メズロサ類やグロッソプテリス類、現生裸子植物のソテツ類とイチョウ類は運動性精子を持つことが確認されているため、運動性精子によらない花粉管受精は現生針葉樹類と被子植物のそれぞれの系統で独立に得た形質だと考えられる[87]

雌性配偶体(胚嚢)の成熟は被子植物より長く、8核7細胞からなり重複受精を行う被子植物の胚嚢とは異なり著しく巨大である[85]。大胞子は遊離核分裂を繰り返して多核状態となり、胚嚢周辺から細胞壁が形成されるとともに複数の造卵器が形成される[85]。グネツム属とウェルウィッチア属は造卵器が退化する[85]

マオウ属の胚嚢は、縦に30細胞以上が並んだ頸部とその下にある大型の中央細胞からなる造卵器を作る[88]。中央細胞の核は分裂し、1個の腹溝核と1個の卵核になる[88]。花粉からは花粉管を伸ばすが、その中に2個の精核を作り、そのうちの1つが腹溝核と合体することで重複受精様の受精を行う[88]。しかし、マオウ属の腹溝核は胚乳とは異なり発達せず、被子植物の重複受精と相同かどうかは疑問が持たれている[88]

下位分類

[編集]
レピドプテリス Lepidopteris(ペルタスペルマ類)の復元画。
ウムコマシア Umkomasia(コリストスペルマ類)の復元画。
ウィリアムソニア Williamsonia(ベネチテス類)の復元画。
カイトニア Caytonia(カイトニア類)の復元画。

近年の分子系統解析の結果から、現生裸子植物は単系統であることは確実視されている[13][14][15][16][17][89][11][12]。そして現在では現生裸子植物の系統関係は、ソテツ類イチョウ類は姉妹群となり[90]、残るマツ目グネツム目ヒノキ目がクレードをなし[14]、それら2つの系統が姉妹群をなすとする系統関係が有力である[16][17][89][12][91]

初期の裸子植物はシダ種子類(シダ種子植物、シダ状種子植物[92]Pteridospermatophyta: seed ferns)と呼ばれるが、これは人為的にまとめられた群で、現生種子植物、現生裸子植物、被子植物のそれぞれの祖先群を含む多系統群である[6][93][35]。石炭紀からペルム紀にかけてのシダ種子類はカラモピティス目ブテオキシロン目リギノプテリス目メズロサ目カリストフィトン目の5群が認識されているが、これも人為分類である[93]。シダ種子類はほかに Dicranophyllales, Nilssoniales, Fredlindiales, Matatiellales, Hamshawviales, Alexiales, Hlatimbiales、そして Axelrodiales といった目を含むこともある[94]。このうち、HamshawvialesAxelrodialesFredlindiales の3目は生殖器官や葉の構造がイチョウ目グネツム目ベネチテス目などと類似していることから類縁性が指摘されているが、他の群については類縁性を示す特徴は不明である[94]。また、歴史的にはグロッソプテリス類、ペルタスペルマ類、コリストスペルマ類、カイトニア類もシダ種子類として扱われていたが[95]、現在は生殖器官や栄養器官の特徴が明らかになっているものに関しては独立した分類群として扱われることが多い[96]

以下に McLoughlin (2020) および 西田 (2017)によって挙げられる裸子植物の化石目を示す[注釈 7]

裸子植物の化石目[注釈 8]
含まれる属 時代 特徴
ハイドラスペルマ目
Hydraspermales[97]
後期デボン紀から前期石炭紀[97]
  • 前胚珠と前花粉を作る[97]
カラモピティス目[93]
Calamopityales[98]
前期石炭紀[98][1]
  • 単純な構造の栄養器官[93]
  • 三角形の中原型原生中心柱~真正中心柱[93]
  • 櫛の歯状皮層(スパルガヌム皮層)を持つ[99]
ブテオキシロン目[1]
Buteoxylonales[1]
後期デボン紀から前期石炭紀[1]
  • 中原型原生中心柱を持つ[100]
  • T字型の葉柄維管束[100]
リギノプテリス目[93][10]
Lyginopteridales[101]
後期デボン紀から後期石炭紀[101][1]
  • 外原型の有髄原生中心柱~中原型から内原型の真正中心柱[100]
  • 二次木部は多髄質[100]
  • 皮層の厚膜組織は網目状に交錯し、dictyoxylic stem となる[100]
  • 種子はキューピュール上に生じ、ハイドラスペルマ型生殖を行う[104]
メズロサ目[93]
(メデュロサ目[105]、メドゥロサ目[106][10]
Medullosales[101]
前期石炭紀からペルム紀[101]
  • 中心柱は多様だが、多くは多条に見える中原型の真正中心柱[107]
  • 中心柱外周にある分柱の維管束が内外両方向に二次組織を形成し、内側の組織が厚くなる[108]
  • 皮層外層には櫛の歯状皮層がある[108]
  • 茎に対し巨大な葉柄基部を持つ[108]
  • 種子は大型で、キューピュールを欠き、葉の先端や葉軸上に単生する[108]
カリストフィトン目[93][10]
Callistophytales[109]
後期石炭紀から前期ペルム紀[109][1]
コルダイテス目[10]
(コルダボク目[110]
Cordaitanthales[109]
(Cordaitales[109])
前期石炭紀から後期ペルム紀末[109]
  • 真正中心柱で、多木質材[4][111]
  • 穂状の生殖器官をつける[4][112]
  • 帯状の葉を持つ[4][111]
ヴォルツィア目[10][31][注釈 9]
(ヴォルチア目[114]、ボルチア目[75][4]
Voltziales[109]
後期石炭紀からジュラ紀[116]
パリシア科[114](目)[注釈 10]
Palissyaceae[114][117]
(Palissyales[117])
後期三畳紀から前期白亜紀[117]
  • 長さ10 cm 程度の箆状の種鱗複合体をつける球果を持つ[118]
  • 胚珠を套衣が包んでいる[118]
ケイロレピス科[10][118][注釈 11][注釈 12]
Cheirolepidiaceae[注釈 13](Hirmeriellaceae[120])
三畳紀から白亜紀[121]
  • 気嚢を1つのみ持つ花粉を作る[118]
  • 覆瓦状に螺旋配列する鱗片葉を持つ[119]
  • 球果には楔形の種鱗を持つ種鱗複合体が螺旋状に配列する[119]
グロッソプテリス目[10][122]
Glossopteridales[116]
ペルム紀から前期三畳紀[1]
チェカノウスキア目[126]
(チェカノフスキア目[10]
Czekanowskiales[127]
(Leptostrobales[127])
後期三畳紀から白亜紀[127]
  • 基部から数回分枝する線状の葉身をもつをつける[4]
  • カプセルと呼ばれる2弁状の胚珠保護器官(大胞子葉)を持つ[4][128]
ペルタスペルマ目[126]
Peltaspermales[129]
後期石炭紀からジュラ紀[129]
  • 楯形をした大胞子葉の裏側に数個の胚珠が直接着生する[128]
  • 大胞子葉は軸に螺生する[128]
コリストスペルマ目[126][注釈 14]
Corystospermales[129]
(Umkomasiales[129])
後期ペルム紀末から古第三紀始新世[129]
  • 1個ずつキューピュールに包まれる胚珠をもつ[128]
  • 少なくとも2回羽状に分岐した軸状の大胞子葉末端に珠孔を基部に向けて反転させるようにしてキューピュールが頂生する[128]
ドイレア目[132][注釈 15]
Doyleales[132]
前期白亜紀[132]
  • 真の種皮の外側にさらに3つの壁が覆う構造をした種子を作る[132]
ギガントプテリス目[126]
Gigantopteridales[133]
ペルム紀[133]
ペントキシロン目[126][135]
(ペントズィロン目[10]
Pentoxylales[133]
三畳紀から白亜紀[133]
ベネチテス目[10][注釈 16]
(キカデオイデア目[10]
Bennettitales[133]
(Cycadeoidales[133])
後期ペルム紀末から古第三紀漸新世[133]
ペトリエラエア目[141]
(ペトリエラ目[126]
Petriellales[140][32]
三畳紀から白亜紀?[140]
  • 葉が二又分枝を数回繰り返す[128]
  • 葉跡は2本ある[128]
  • カイトニア類に似たキューピュールに胚珠が保護される[128]
カイトニア目[126][10][注釈 17]
Caytoniales[140]
中期三畳紀から白亜紀[140]
Erdtmanithecales[94][注釈 16] 三畳紀から白亜紀[94]
  • 雄性生殖器官は小さな球形の球果状で、先端に花粉嚢がある多数の小胞子葉を中心から放射状につける[94]
  • 種子は断面が三角形の卵形で、顕著に伸びた珠孔を持つ[94]

現生裸子植物

[編集]

現生裸子植物を構成する目および科は以下の通りである[23]McLoughlin (2020) では、ヒノキ類はマツ目に内包され、この場合針葉樹目 Coniferales と同義とされる[142][注釈 18]。また、ナンヨウスギ目 Araucariales はヒノキ目に内包されることもあるが、Christenhusz et al. (2011)海老原, 嶋村 & 田村 (2012:319)、Earle (2023) では分離して扱われている。ヒノキ科は旧スギ科を内包するが、これはヒノキ科に対して旧スギ科が側系統となるためである[143]

裸子植物の現生目[注釈 19][注釈 2]
含まれる属 現生種数 時代
ソテツ目
Cycadales
化石ソテツ類 N/A 後期石炭紀から現在まで[101]
ソテツ科[144]
Cycadaceae
120種[23]
ザミア科[144]
Zamiaceae[注釈 22]
246種[23]
イチョウ目
Ginkgoales
incertae sedis[注釈 23] N/A 後期石炭紀から現在まで[116]
カルケニア科
Karkeniaceae[114]
N/A
ウマルトレピス科
Umaltolepidaceae[114]
N/A
イマイア科[114]
(ユィマイア科)[10]
Yimaiaceae[114]
N/A
シュマイスネリア科
Schmeissneriaceae[114]
N/A
イチョウ科
Ginkgoaceae
1種[23]
グネツム目[148]
Gnetales
ウェルウィッチア科[149]
(ヴェルヴィチア科[148]
Welwitschiaceae
1種[23] 後期ペルム紀から現在まで[150]
グネツム科[148]
Gnetaceae
40種[23]
マオウ科[148]
Ephedraceae
71種[23]
マツ目[113][152]
Pinales
マツ科[113][152]
Pinaceae
232種 三畳紀から現在[121]
ヒノキ目
Cupressales
コウヤマキ科
Sciadopityaceae
1種[23] 白亜紀から現在[121]
ヒノキ科[165][166][167]
Cupressaceae[注釈 24]
152種[23] 三畳紀から現在[121]
イチイ科[192]
Taxaceae[注釈 25]
28種[23] ジュラ紀から現在[121]
ナンヨウスギ目[198]
Araucariales
ナンヨウスギ科[166][152]
Araucariaceae
41種[23] 三畳紀から現在[121]
マキ科[198]
Podocarpaceae[注釈 26]
174種[23] 三畳紀から現在[121]

分類史

[編集]

ジョン・リンドリーが著書 An Introduction to the Natural History of Botany (1830) で、第I綱 維管束植物 Vasculares(=顕花植物)のうちの第I亜綱 Exogenae(=双子葉植物)の第II族として裸子植物 Gymnospermae を名付けた。その中に針葉樹類 Coniferae とソテツ類 Cycadeae が含められた。アドリアン・アンリ・ロラン・ドゥ・ジュシューもそれを引き継ぎ、『自然史学の基礎』(Cours élémentaire d'histoire naturelle; 1852)の中で双子葉植物を同様に「裸子植物 Gymnospermes」と「被子植物 Angiospermes」の2群に分け、裸子植物を「ソテツ類 Cycadées」と「針葉樹類 Coniféres」に区分した[215]。この裸子植物の範囲は今日の裸子植物とほぼ一致するが、当時は双子葉植物のうちの一群として扱われていた[215]

Chamberlain (1935) は裸子植物を大きく2つの進化群、ソテツ植物 cycadophytes と針葉樹植物 coniferophytes に分類した[22]。ソテツ植物は現生ソテツ類に加え、化石植物であるベネチテス類とシダ種子類が含まれた[22]。針葉樹植物には現生にも残るイチョウ類と針葉樹類に加え、化石群であるコルダイテス目およびボルチア目が含まれた[22]。これは材や葉の特徴に基づいている[40]。グネツム類は系統的位置が不明瞭であり、どちらにも含まれない謎の多い分類群として扱われた[22]

裸子植物のそれぞれの大系統は、葉の形、葉序、樹形など性質が大きく異なるため、それぞれ別門に分けるべきと考えられたこともあった[216]。例えば、ギフォード & フォスター (2002) では裸子植物はシダ種子植物門 Pteridospermophyta、ソテツ門 Cycadophyta、キカデオイデア門 Cycadeoidophyta、イチョウ門 Ginkgophyta、針葉樹門 Coniferophyta、グネツム門 Gnetophyta に分けられている[217]

分布と繁栄

[編集]

裸子植物は最初の種子植物として出現した[58]。最初のシダ種子類は後期デボン紀に出現し、石炭紀に急速に多様化した[58]。ペルム紀には気温が低下したことと乾燥によって、石炭紀の沼沢地に繁栄していた小葉植物大葉シダ植物の森林が激減し、裸子植物の森林が発達するようになった[58]コルダイテス類が石炭紀後半からペルム紀にかけて世界的に分布を拡大し、ソテツ類やイチョウ類もペルム紀初頭には現生に繋がる基本的な形態を獲得していた[58]。また、ペルム紀のゴンドワナ大陸にはグロッソプテリス類が席巻した[58]。針葉樹類はコルダイテス類から分化したと考えられている[58]。ペルム紀に出現したヴォルツィア類が球果の基本構造を獲得し、現生の針葉樹類の科は中期ジュラ紀に出揃った[58]。グネツム類は花粉の記録が後期三畳紀に知られるが、確実な大型化石は白亜紀以降に見つかっている[143]

中生代では裸子植物がもっとも繁栄していたが、白亜紀の終焉に伴う地球規模の環境変動により多くの裸子植物の群が絶滅した[143]。現生裸子植物は寒帯から熱帯まで広く分布するが、マツ科を除くグループは漸新世以降の気候変動により何れも少数の種が遺存的に分布するのみである[38][143]。ソテツ類は新大陸・旧大陸両方の熱帯から亜熱帯にかけて分布する[38]。しかし地域固有の属が多く、遺存的分布を示す[38]。イチョウ類は中国東南部の温帯広葉樹林のみに遺存する[38]。グネツム類は各群で特色ある分布を示し、グネツム科は湿潤熱帯雨林に多く、マオウ科は乾燥地域に広く分布し、ウェルウィッチア科はナミブ砂漠のみに遺存する[38]。最も広い分布を示すのは針葉樹類で、寒冷な北半球の高緯度地域に広大な針葉樹林を形成する[38]。中でもナンヨウスギ科は後期三畳紀に出現し、現生のものは南半球にのみ分布する[143]。対してマツ科、コウヤマキ科、イチイ科は北半球にのみ分布している[143]。マキ科は南半球で起源したものの、アジアアメリカで分布を拡大した[143]

裸子植物は中生代に胚珠の保護を試み、白亜紀初頭までに裸子植物の一群から被子植物が分化した[143]。被子植物の祖先にあたる裸子植物は長年議論されてきたが[143]カイトニア Caytonia が最も有力視されている[32][63]

生態

[編集]
寄生性裸子植物、パラシタクスス・ウスタ Parasitaxus usta

裸子植物は全てが木本性で、沼沢地に生えるものはあっても水生のものは知られていない[208]。コルダイテス類はマングローブ化したものが知られているほか[218]、現生ではヌマスギが沼沢地に生える[208]。ただ1種のみ寄生性のものが知られており、ニューカレドニアから見つかるマキ科のパラシタクスス・ウスタ Parasitaxus usta はマキ科のファルカチフォリウム・タクソイデス Falcatifolium taxoides の根に寄生する[208]。葉緑体を失い紫色をしている[208]

また、針葉樹類には長命な先駆種という生き方を行うものが多く、寒冷・乾燥・貧栄養という環境下での競争では被子植物を上回る[70]。針葉樹類は仮道管しか持たないが、乾燥・寒冷条件では、直径が小さいためエンボリズムによる通水障害が起こりにくく、道管よりも有利だと考えられている[70]

最長寿とされるネバダイガゴヨウマツ Pinus longaeva の切り株。プロメテウスという愛称で知られる。

気温や土壌水分・養分条件が中庸な南半球の温帯や北アメリカ西部などの地域では、長命な巨木を作るものが多い[70]。これまで年輪が計測された中で最も長寿な種は5060年生きた北アメリカ西部の乾燥した亜高山帯に生息するネバダイガゴヨウマツ Pinus longaeva[注釈 29]、次いで3622年の南アメリカの温帯多雨林に生息するパタゴニアヒバ Fitzroya cupressoides、3位は3266年の北アメリカ西部温帯林に生息するセコイアデンドロン Sequoiadendron giganteumであり、何れも針葉樹類である[70][219]。高さについても、北アメリカ西部の温帯林に生育する115.9 m のセコイア Sequoia sempervirensが最高、100.3 m のベイマツ Pseudotsuga menziesii が2番目に高く、やはり針葉樹類である[70]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 長谷部 (2020) ではヒノキ類はヒノキ目 Cupressales として扱われるが、Christenhusz et al. (2011)海老原, 嶋村 & 田村 (2012:319)、Earle (2023) など裸子植物を扱う多くの文献でナンヨウスギ目を分けるのが普通であるため、本項ではそちらに従う。
  2. ^ a b 化石植物のみからなる群には†を付した。
  3. ^ 二重線で示されている部分は側系統。
  4. ^ Cantino et al. (2007) における Spermatophyta に当たる。
  5. ^ Cantino et al. (2007) における Apo-Spermatophyta に当たる。
  6. ^ この球果の基本構造は Florin (1951) が初めて提唱した[74]
  7. ^ ただし西田 (2017)ではシダ種子類を除き綱の階級とされている。
  8. ^ 含まれる化石属は各脚注の出典に基づく。和名直後の脚注は和名の出典を示し、その階級の和名として書かれているものを優先しているが、高次分類群の和名の一部や~類として書かれているものも含む。
  9. ^ かつては針葉樹類とともにマツ目に内包されたこともある[113]
  10. ^ 西田 (2017)はパリシア科を球果綱の一群として扱い、目は置かずに扱っている。Pattemore & Rozefelds (2019)でも球果綱 Pinopsida として扱っているが、独立した目 Palissyales Doweld (2001) として扱っている。
  11. ^ 針葉樹目 Coniferales に置かれることも[119]ヴォルチア綱 Voltziopsida Doweld, 2001 内の独自の目 Cheirolepidiales J.M.Anderson & H.M.Anderson, 2007 または Hirmeriellales Doweld, 2001 に置かれることもある[120]
  12. ^ ケイロレピス科 Cheirolepidaceae のタイプ属 Cheirolepis Schimp. (1870)キク科の現生属 Cheirolepis Boiss. (1849) の後参ホモニム(命名法上。分類学上は Centaurea L. 内の節名として用いられる。)であるため、タハタジャンBrachyphyllum muensteri Schenk. をタイプとして新属 Cheirolepidium Takht. (1957) を設立した。しかし、Doweld (2020) によると、Cheirolepidium müensteri (Schenk.) Takht. (1957)ICN (2018:Art. 41.5) に基づき、バシオニム Brachyphyllum muensteri Schenk.への直接かつ完全な言及を欠いているため、置換名としては有効に発表されたとみなすことができない。そのうえで、Doweld (2020) は先取権のある Hirmeriella Hörhammer (1933) を使うべきだと主張し、Hirmeriellales 目の Hirmeriellaceae 科に分類している。なお、それとは別に動物にも同名のケイロレピス Cheirolepis(ケイロレピス科 Cheirolepidae)が存在するが、こちらは別々の命名規約に準拠するため問題ない。
  13. ^ Cheirolepis をタイプとする CheirolepidaceaeCheirolepis Schenk.Cheirolepis Boiss. (1849) の後参ホモニムであるため非合法名で、Cheirolepidiaceae Turutanova-Ketova, 1963 が有効である[120]
  14. ^ かつては現生裸子植物のクレード内に位置すると考えられたこともあったが[131]、現在では被子植物のステムグループで、ペトリエラ目の側系統群であると考えられている[32]
  15. ^ 広義にはコリストスペルマ類に含まれる[32]
  16. ^ a b ベネチテス類・Erdtmanithecales・グネツム類はそれぞれ近縁であることが示唆され、合わせてBEG groupと呼ばれている[137][32]。ただし、Rothwell et al. (2009) のようにこれに否定的な主張もあり、Vajda et al. (2017) による赤外分光法を用いた分子的特徴のデータではベネチテス類はニルソニアと類似し、((イチョウ類+チェカノウスキア類)+ソテツ類)のクレードとクラスターを形成し、ナンヨウスギ目(針葉樹類)とは別のクラスターとなることが示されている。
  17. ^ かつてはシダ種子類とされた[95]。現在では被子植物と最も近縁であることが示唆されている[32]
  18. ^ ただしこの体系ではマツ目がグネツム類を除く側系統となる。
  19. ^ 現生分類群はEarle (2023)に基づき、化石分類群は各脚注の出典に基づく。和名直後の脚注は和名の出典を示す。
  20. ^ 独自の Nilssoniales 目とされることもある[94]
  21. ^ Epicycas を含む[145]
  22. ^ スタンゲリア科[114] Stangeriaceae を内包する[23]。その他 Boweniaボウェニア科 Boweniaceae とされたこともある[114]
  23. ^ 形態属であり、所属不明。
  24. ^ スギ科 Taxodiaceae を内包する[23]
  25. ^ イヌガヤ科[70] Cephalotaxaceae を内包する[23]
  26. ^ エダハマキ科[70] Phyllocladaceae を内包する[23]
  27. ^ 亜属の階級に置かれたとき、アフリカマキ亜属と呼ばれた[205]
  28. ^ 亜属の階級に置かれたとき、ネッタイマキ亜属と呼ばれた[214]
  29. ^ プロメテウスを参照。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn 西田 2017, p. 296.
  2. ^ a b c d Cronquist, Takhtajan & Zimmermann 1966, pp. 129–134.
  3. ^ a b 巌佐ほか 2013, p. 1435a.
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap 西田 1998, p. 231.
  5. ^ a b 西田 1997a, p. 105.
  6. ^ a b 西田 2017, p. 129.
  7. ^ a b 西田 2017, p. 34.
  8. ^ 西田 2017, p. 176.
  9. ^ 田村 & 堀田 1974, p. 207.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am 巌佐ほか 2013, p. 1644.
  11. ^ a b c ギフォード & フォスター 2002, p. 615(訳者注)
  12. ^ a b c d e f g h i j 長谷部 2020, p. 199.
  13. ^ a b Hasebe et al. 1992, pp. 673–679.
  14. ^ a b c Bowe et al. 2000, pp. 4092–4097.
  15. ^ a b Chaw et al. 2000, pp. 4086–4091.
  16. ^ a b c Wickett et al. 2014, pp. E4859–E4868.
  17. ^ a b c Puttick et al. 2018, pp. 1–13.
  18. ^ 西田 1997a, p. 114.
  19. ^ McLoughlin 2020, p. 5.
  20. ^ a b c 長谷部 2020, p. 210.
  21. ^ Core 1955, p. 229.
  22. ^ a b c d e ギフォード & フォスター 2002, p. 332.
  23. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r Earle 2023. Gymnosperms.
  24. ^ Name - Gymnospermae Prantl”. legacy.tropicos.org. Tropicos. Missouri Botanical Garden. 2013年11月4日閲覧。
  25. ^ Core 1955, p. 52.
  26. ^ Core 1955, p. 54.
  27. ^ Cantino et al. 2007, pp. E18–E19.
  28. ^ Cantino et al. 2007, p. E19.
  29. ^ Cantino et al. 2007, p. E21.
  30. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 405.
  31. ^ a b 長谷部 2020, p. 口絵1.
  32. ^ a b c d e f g h i j k Shi et al. 2021, pp. 223–226.
  33. ^ a b c d e f g h i 西田 1997a, p. 106.
  34. ^ 長谷部 2020, pp. 143–144.
  35. ^ a b c d e 長谷部 2020, p. 181.
  36. ^ 西田 2017, p. 196.
  37. ^ a b 長谷部 2020, p. 178.
  38. ^ a b c d e f g h i j k l 西田 1998, p. 232.
  39. ^ a b 西田 1997a, p. 107.
  40. ^ a b c d e f g 西田 1998, p. 233.
  41. ^ 長谷部 2020, p. 152.
  42. ^ 長谷部 2020, p. 184.
  43. ^ 熊沢 1979, p. 218.
  44. ^ a b c 西田 1997b, p. 218.
  45. ^ a b c d e f g h i 西田 1997b, p. 226.
  46. ^ 清水 2001, p. 240.
  47. ^ Wang & Qiu 2006, pp. 299–363.
  48. ^ 長谷部 2020, p. 212.
  49. ^ 潮 2017, pp. 339–345.
  50. ^ a b c d e f g h ギフォード & フォスター 2002, p. 336.
  51. ^ a b c d e f g 西田 1997a, p. 126.
  52. ^ a b 長谷部 2020, p. 185.
  53. ^ a b c 西田 2017, pp. 122–123.
  54. ^ a b 西田 1997a, p. 119.
  55. ^ a b c 西田 2017, p. 125.
  56. ^ a b c d e 西田 2017, p. 128.
  57. ^ a b c d e f g h 西田 2017, p. 127.
  58. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 西田 1998, p. 234.
  59. ^ a b c d e f g 西田 2017, p. 126.
  60. ^ a b c d e 西田 2017, p. 178.
  61. ^ a b c 清水 2001, p. 111.
  62. ^ a b 長谷部 2020, p. 189.
  63. ^ a b c d 山田 2004.
  64. ^ a b c d e f g 長谷部 2020, p. 205.
  65. ^ a b 熊沢 1979, p. 8.
  66. ^ a b ギフォード & フォスター 2002, p. 521.
  67. ^ 清水 2001, p. 26.
  68. ^ a b c d e f g h i j k 清水 2001, p. 108.
  69. ^ a b ギフォード & フォスター 2002, p. 424.
  70. ^ a b c d e f g h 相場 & 宮本 2017, pp. 307–311.
  71. ^ a b c d 巌佐ほか 2013, p. 308b.
  72. ^ 熊沢 1979, p. 32.
  73. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 432.
  74. ^ a b 西田 1997a, p. 124.
  75. ^ a b 長谷部 2020, p. 200.
  76. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 428.
  77. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 426.
  78. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 429.
  79. ^ 熊沢 1979, p. 33.
  80. ^ 西田 2000, p. 94.
  81. ^ 清水 2001, p. 116.
  82. ^ a b c d e f 西田 1997a, p. 128.
  83. ^ a b c 清水 2001, p. 109.
  84. ^ a b c d e f g h 西田 1997a, p. 127.
  85. ^ a b c d e f g h 西田 1997a, p. 109.
  86. ^ a b c ギフォード & フォスター 2002, p. 339.
  87. ^ a b 長谷部 2020, p. 206.
  88. ^ a b c d 西田 1997b, p. 212.
  89. ^ a b Liu et al. 2022, pp. 1–13.
  90. ^ Wu et al. 2013, pp. 243–254.
  91. ^ Cole et al. 2022.
  92. ^ 田村 & 堀田 1974, p. 199.
  93. ^ a b c d e f g h 西田 2017, p. 167.
  94. ^ a b c d e f g h i McLoughlin 2020, p. 24.
  95. ^ a b 田村 & 堀田 1974, p. 200.
  96. ^ 西田 2017, p. 130.
  97. ^ a b c McLoughlin 2020, p. 10.
  98. ^ a b c d McLoughlin 2020, p. 11.
  99. ^ a b 西田 2017, p. 168.
  100. ^ a b c d e f g 西田 2017, p. 169.
  101. ^ a b c d e McLoughlin 2020, p. 12.
  102. ^ a b c d e f g h i 西田 1997b, p. 229.
  103. ^ 西田 1997a, p. 118.
  104. ^ 西田 2017, p. 170.
  105. ^ a b ギフォード & フォスター 2002, p. 352.
  106. ^ 西田 2000, p. 98.
  107. ^ 西田 2017, p. 171.
  108. ^ a b c d 西田 2017, p. 173.
  109. ^ a b c d e f McLoughlin 2020, p. 14.
  110. ^ a b 田村 & 堀田 1974, p. 209.
  111. ^ a b 西田 2017, p. 174.
  112. ^ 西田 2017, p. 175.
  113. ^ a b c d e f g h i j k l m 田村 & 堀田 1974, p. 210.
  114. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap 西田 2017, p. 297.
  115. ^ シダ植物の大森林”. 第42回特別展 来て!見て!感激! 大化石展. 大阪市立自然史博物館 (2012年). 2023年11月10日閲覧。
  116. ^ a b c McLoughlin 2020, p. 16.
  117. ^ a b c d Pattemore & Rozefelds 2019, pp. 181–214.
  118. ^ a b c d e 西田 2017, p. 206.
  119. ^ a b c d e Escapa & Leslie 2017, pp. 322–334.
  120. ^ a b c d Doweld 2020, pp. 1092–1098.
  121. ^ a b c d e f g h i 西田 2017, p. 298.
  122. ^ 西田 2017, p. 179.
  123. ^ a b 西田 2017, p. 181.
  124. ^ a b c 西田 1997b, p. 233.
  125. ^ 西田 2000, p. 112.
  126. ^ a b c d e f g h 西田 2017, p. 187.
  127. ^ a b c McLoughlin 2020, p. 17.
  128. ^ a b c d e f g h i j k l m 西田 2017, p. 189.
  129. ^ a b c d e f g McLoughlin 2020, p. 18.
  130. ^ レピドプテリス”. 北九州市立いのちのたび博物館. 2023年11月10日閲覧。
  131. ^ Doyle 2008, pp. 816–843.
  132. ^ a b c d e 西田 2017, p. 190.
  133. ^ a b c d e f g McLoughlin 2020, p. 19.
  134. ^ a b c d e f g 浅間一男・西田治文. “ギガントプテリス類”. コトバンク. 日本大百科全書(ニッポニカ)』. 小学館. 2023年10月23日閲覧。
  135. ^ 田村 & 堀田 1974, p. 205.
  136. ^ a b c 西田 1997b, p. 232.
  137. ^ Friis et al. 2007, pp. 549–552.
  138. ^ 田村 & 堀田 1974, p. 202.
  139. ^ McLoughlin 2020, p. 21.
  140. ^ a b c d e f g h McLoughlin 2020, p. 22.
  141. ^ 山田 2009, p. 4.
  142. ^ McLoughlin 2020, p. 15.
  143. ^ a b c d e f g h i 西田 1998, p. 235.
  144. ^ a b c 大橋 2015, p. 23.
  145. ^ a b 大場 2009, p. 14.
  146. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 364.
  147. ^ a b c d 大橋 2015, p. 24.
  148. ^ a b c d 田村 & 堀田 1974, p. 214.
  149. ^ a b c d 大場 2009, p. 16.
  150. ^ McLoughlin 2020, p. 23.
  151. ^ Yang 2007, pp. 1271–1273.
  152. ^ a b c d 大橋 2015, p. 25.
  153. ^ 杉本 1987, p. 42.
  154. ^ 杉本 1987, p. 47.
  155. ^ 杉本 1987, p. 26.
  156. ^ a b c 西田 1997b, p. 225.
  157. ^ 大橋 2015, p. 27.
  158. ^ 杉本 1987, p. 39.
  159. ^ 大橋 2015, p. 28.
  160. ^ 大橋 2015, p. 30.
  161. ^ 杉本 1987, p. 48.
  162. ^ a b 大橋 2015, p. 32.
  163. ^ a b c d e f g h i Farjon 2005, p. 603.
  164. ^ 大橋 2015, p. 36.
  165. ^ a b 大橋 2015, p. 37.
  166. ^ a b c d e f g 田村 & 堀田 1974, p. 211.
  167. ^ a b c d e f g h i 楠本 2012, pp. 198–209.
  168. ^ a b c d e f g h Farjon 2005, p. 604.
  169. ^ a b c d e f g Farjon 2005, p. 605.
  170. ^ a b c Farjon 2005, p. 606.
  171. ^ 杉本 1987, p. 86.
  172. ^ a b 杉本 1987, p. 108.
  173. ^ 杉本 1987, p. 105.
  174. ^ 杉本 1987, p. 211.
  175. ^ a b c d 大場 2009, p. 17.
  176. ^ 杉本 1987, p. 102.
  177. ^ a b 大橋 2015, p. 38.
  178. ^ 杉本 1987, p. 87.
  179. ^ a b c d e f g h 大場 2009, p. 18.
  180. ^ 杉本 1987, p. 90.
  181. ^ a b 杉本 1987, p. 107.
  182. ^ a b c d e f 大橋 2015, p. 39.
  183. ^ 杉本 1987, p. 85.
  184. ^ a b c 杉本 1987, p. 103.
  185. ^ 杉本 1987, p. 109.
  186. ^ 杉本 1987, p. 82.
  187. ^ a b c d e f 大場 2009, p. 19.
  188. ^ 杉本 1987, p. 81.
  189. ^ a b 大橋 2015, p. 40.
  190. ^ 大橋 2015, p. 41.
  191. ^ 杉本 1987, p. 110.
  192. ^ a b 大橋 2015, p. 42.
  193. ^ a b 西田 1997a, p. 125.
  194. ^ a b c d e 田村 & 堀田 1974, p. 212.
  195. ^ a b 杉本 1987, p. 172.
  196. ^ a b 杉本 1987, p. 173.
  197. ^ a b 大橋 2015, p. 43.
  198. ^ a b c d 大橋 2015, p. 34.
  199. ^ a b 西田 2017, p. 48.
  200. ^ a b 西田 2000, p. 103.
  201. ^ a b c 西田 2017, p. 46.
  202. ^ 杉本 1987, p. 132.
  203. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z Andruchow-Colombo et al. 2023, pp. boad027.
  204. ^ 杉本 1987, p. 157.
  205. ^ 杉本 1987, p. 153.
  206. ^ a b c 米倉 2019, p. 56.
  207. ^ 杉本 1987, p. 158.
  208. ^ a b c d e f 西田 1997b, p. 222.
  209. ^ a b c 杉本 1987, p. 161.
  210. ^ 杉本 1987, p. 162.
  211. ^ 西田 1997b, p. 221.
  212. ^ 杉本 1987, p. 137.
  213. ^ 西田 1997b, p. 220.
  214. ^ 杉本 1987, p. 152.
  215. ^ a b 大場 2009, p. 283.
  216. ^ 田村 & 堀田 1974, p. 197.
  217. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 333.
  218. ^ 西田 1997b, p. 223.
  219. ^ 勝木 2019, pp. 239–247.

参考文献

[編集]

関連項目

[編集]