蚊帳吊り狸
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この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2019年9月) |
蚊帳吊り狸(かやつりたぬき、かやつりだぬき)は、徳島県美馬市(旧美馬郡三島村舞中島)に伝わる妖怪。
概要
[編集]寂しい夜道を人が歩いていると、道の真ん中に蚊帳が吊ってある。室内に吊る筈の蚊帳がなぜこんな野外に、と奇異に思いつつも通り抜けないと先へ進めないので、蚊帳をまくり上げてみると、その中にはまた蚊帳が吊ってある[1]。その蚊帳をまくると中にはさらに蚊帳が……と繰り返している内に、前にも後ろにも蚊帳がある状態となり、先へ進むどころかもとの場所へ戻ることもできず、一晩中その場で右往左往する羽目になってしまう[1]。
この怪異に遭遇した際には決して慌てることなく、心を平静に保ち、丹田に力を込めて蚊帳をまくっていくと、36枚目の蚊帳をまくったときに外に出られるという[1]。
正体は名前の通り、狸の仕業とされているが世が開けた現代となっては出現せず、過去の出来事として忘れ去られつつある[1]。