コンテンツにスキップ

藤栄道彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
藤栄 道彦
生誕 (1971-08-28) 1971年8月28日(53歳)
日本の旗 栃木県宇都宮市
職業 漫画家
活動期間 1997年 -
ジャンル 少年漫画
青年漫画
代表作コンシェルジュ
受賞 第41回新人コミック大賞入選「黒鷲の仮面」(1997年
テンプレートを表示

藤栄 道彦(ふじえい みちひこ、1971年8月28日 - )は、日本漫画家栃木県宇都宮市出身。男性。B型。那智正芳(なち まさよし)名義で描いていたこともあった。名字の読みを長らく「とうえい」としていたが、2020年10月ごろより「ふじえい」と名乗っている[1]

略歴

[編集]

高校卒業後、漫画家を目指し『週刊少年サンデー』(小学館)に投稿を開始。このころから松浦聡彦に師事。

1997年、第41回新人コミック大賞で「黒鷲の仮面」が入選しデビュー。『週刊少年サンデー』増刊号に数回読切を掲載したのち、新潮社に活動の場を移す。

2003年、『週刊コミックバンチ』(新潮社)に投稿した「賞金稼業」が準入選。同年秋、『週刊コミックバンチ』2003年48号(11月14日号 / 通算118号)にて『コンシェルジュ』の読切を掲載。その後『コンシェルジュ』はシリーズ掲載となり、最終的に本格連載に昇格。『週刊コミックバンチ』休刊号となる2010年39号(9月10日号 / 通算445号)まで連載され、完結した。

連載終了後、『コンシェルジュ』は『コンシェルジュ プラチナム』と題を改め、『月刊コミックゼノン』(徳間書店)2010年12月号(創刊号)より連載を再開。また、『月刊コミック@バンチ』においても2011年4月号(創刊2号)よりオリジナル作品『最後のレストラン』を連載[2]。『最後のレストラン』は2016年テレビドラマ化されNHK BSプレミアムで放映された[3]

『コンシェルジュ プラチナム』は『月刊コミックゼノン』2014年11月号で連載を終了。2015年1月号から同じ「コンシェルジュ・ワールド」を舞台とした『コンシェルジュ インペリアル』を2017年11月号まで連載した。

作品リスト

[編集]

連載

[編集]

読切

[編集]
那智正芳 名義
  • 黒鷲の仮面(『少年サンデー超』、1998年3月25日号)
  • TOP GUY(『少年サンデー超』、2001年2月25日号)
  • 超人クルセイダー(『少年サンデー超』、2001年3月25日号)
  • Dリーガー(『少年サンデー超』、2002年2月25日号)
  • バンと一本!!(『少年サンデー超』、2002年12月25日号)
藤栄道彦 名義
  • 賞金稼業(『週刊コミックバンチ』、2004年4月23日号)
  • SPARK!!(『コミックバンチ増刊』、2007年1月8日号)
  • 北斗賞金稼業(『月刊少年ファング』、2007年5月号)
  • R46 (『月刊コミックゼノン』、2017年3月号)[6]
  • 『流れ飯』(芳文社、既刊2巻)
    1. 2017年9月25日、ISBN 978-4-8322-3570-0
    2. 2018年10月25日、ISBN 978-4-8322-3641-7
    • 藤栄自身の食生活を題材にしたエッセイ漫画[7]。芳文社の料理アンソロジー本に掲載された話をまとめたもの。
    • 「麻辣丼 + ジャンボ餃子」は同様の料理が『コンシェルジュ プラチナム』に作中の漫画家「有明光成」の思い出の料理として登場したこともある。
  • 偉人裁判(『月刊コミックゼノン』、2019年5月号)

人物・エピソードなど

[編集]
  • 両親共に教員であり、その関係で教職員の知り合いも多く、『コンシェルジュ』17巻収録の109話「存在理由」が故郷の宇都宮で話題となり、中学校の教員向け教材として使われた事がある。(以上、すべて『コンシェルジュ』20巻折り返しより引用)。
  • 昭和漫画アニメ特撮ヒーローものなどを好んでおり、作中に度々オマージュされた絵や背景、記述が見られる。
  • 幼少期より『ナイトライダー』に登場するナイト2000に強い憧れを抱いており、同じ車種を購入。ボディカラーや内装もナイト2000同様にカスタマイズした。自身でもペダルやウインカーボックスなどを自作して取り付け、それらを動画サイトにアップしている[1]
  • 『コンシェルジュ プラチナム』8巻折り返しにて2013年暮に入籍したことを公表。月刊コミックゼノン2015年1月号巻末にて2014年10月に第一子の誕生を報告している。自身を描いた『流れ飯』では第二子も描かれている。

ブログ関連の騒動

[編集]

2008年7月、雷句誠が『金色のガッシュ!!』の原稿紛失の件で小学館を訴えた件について、自身のブログで小学館の編集者・冠茂を擁護し、雷句の主張を鵜呑みにしてはいけないと注意を呼び掛けた[9][10]。また、雷句が編集者の悪行の例として出した酒井ようへい(漫画家、雷句の元アシスタント)の件に関して、「誰が言ったか知りませんが、こんな情けない言い訳を聞いたのは初めてです。」と、批判を行った[11]

この時点で賛否両論ながら批判的なコメントが多くつき、ブログが炎上したためコメントが一部削除され、以後コメントは認証制となる。以前の投稿では雷句への直接的な批判はしてこなかったが、7月21日の投稿では、一転して攻撃。「陳述書の中でもっとも横暴な編集者像が、捏造してもまったく火の粉が雷句さん側にかからない部分で描かれているんです。」「雷句さん側のやっていることは、漫画界のためなんかではありません。」など様々な点で雷句を批判した[12]

しかし、あまりに批判が大きかったためか、精神に支障をきたしたかのような投稿が7月22日になされる[13]。この後上記の記事は削除され、“漫画家奮闘日記”改め“漫画家墓場”とブログを改名し「おれはクズ野郎だけどな、やることはちゃんとやるんだよ。」として漫画を描く作業に戻ることを報告した[14]

この後上記の記事を削除し、コメント欄を非表示に変え、8月5日の『再開とお詫び』の投稿を持ってこのブログの騒動は終了した[15]

関連人物

[編集]

師匠

[編集]

元・アシスタント

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 本人のTwitter 2020年以前に開始された作品の単行本奥付では「とうえい」読みで継続しているが、以降の作品は「ふじえい」読みに変更されている。
  2. ^ a b “画太郎やりたい放題、バンチ連載「罪と罰」主役はエビゾー”. コミックナタリー (ナターシャ). (2011年2月21日). https://natalie.mu/comic/news/45331 2024年2月21日閲覧。 
  3. ^ 番組エピソード 空想・仮想・理想・妄想!『もしもドラマ』-NHKアーカイブス
  4. ^ 「CONTENTS」『月刊コミックバンチ』2024年4月号、新潮社、2023年2月21日。 目次より。
  5. ^ 藤栄道彦×黒田高祥の新連載がゼノンで、肉マンガ企画には紀伊カンナら登場”. コミック ナタリー (2018年6月25日). 2018年9月18日閲覧。
  6. ^ 「この世界の片隅に」のこうの史代、最新読み切りがゼノンに掲載”. ナタリー (2017年1月25日). 2017年3月22日閲覧。
  7. ^ 男のステーキの食べ方、自宅でモツ鍋、藤栄道彦の食エッセイ「流れ飯」発売”. ナタリー (2017年9月25日). 2017年9月26日閲覧。
  8. ^ ナポレオンの罪と功績を天秤で量る、藤栄道彦読み切り「偉人裁判」ゼノンに掲載”. ナタリー (2019年3月25日). 2019年11月18日閲覧。
  9. ^ 漫画家奮闘日記2008年07月14日
  10. ^ 漫画家奮闘日記2008年07月16日
  11. ^ 漫画家奮闘日記2008年07月18日
  12. ^ 漫画家奮闘日記2008年07月21日
  13. ^ 漫画家奮闘日記2008年07月22日
  14. ^ 漫画家墓場2008年07月22日
  15. ^ 漫画家奮闘日記2008年08月05日

外部リンク

[編集]