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脊椎すべり症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脊椎すべり症
別称 すべり症
L5-S1領域のグレードIIIの腰椎変性すべり症を伴う腰椎の側面からのX線写真
発音 [ˌspɒndɪllɪsˈθsɪs] SPON-dil-oh-lis-THEE-sis
概要
種類 ずれ度合い: グレードI, II, III, IV, V[1]
原因: タイプI, II, III, IV, V[2]
診療科 整形外科
症状 腰痛坐骨神経痛[1]
原因 変性症腰椎分離症、外傷、異形成、病理疾患[1]
危険因子 肥満、特定のスポーツ[1]
診断法 医用画像処理[1]
鑑別 椎間板変性疾患筋膜性疼痛[1]
合併症 腸または膀胱の制御喪失[1]
治療 鎮痛剤理学療法ステロイド注射、手術[3]
頻度 12%(米国)[3]
分類および外部参照情報
Patient UK 脊椎すべり症

脊椎すべり症(せきついすべりしょう、: Spondylolisthesis)は、脊椎の椎骨の1つが他の椎骨と比較してずれている状態のことである[1]。主な症状は、腰痛坐骨神経痛であるが、症状がない人もいる[1][2]。背中を動かすことにより症状が悪化することがある[1]。歩行障害や足の筋力低下をおこす場合がある[1]。合併症には、まれに、排便や排尿の制御ができなくなることがある[1]

原因には、椎間板変性症腰椎分離症、外傷、異形成疾患、病理学的疾患など、があげられる[1]。腰椎分離症は、レスリング体操などの繰り返される軽微な外傷により骨間部(関節突起間部)が破壊される疾患である[1]。異形成疾患は、椎間関節の異常な配列であり、出生時に存在する場合もあれば、後になってから発症する場合もある[1]。病理学的疾患は、結合組織疾患、癌、または、手術後の疾患である[1]。通常の診断は、X線検査によっておこなわれる[1]。最も一般的に発生する部位は、腰椎の下部であるが、頸椎にみられる場合もある[1]

初期治療には、鎮痛剤理学療法、患部へのステロイド注射など、があげられる[3]。その他の対策としては、体重減少があげられる[1]。これらが十分に効果的でない場合の特定の患者には、手術が有用な可能性があるが、どの種類の手術が有用であるかは不明である[3]

脊椎すべり症は、米国人の約12%が影響を受けている[3]。変性症による疾患は男性よりも女性に多くみられる[2]。脊椎すべり症が最初に説明されたのは、1782年にベルギーの産科医エルビノー(Herbinaux)による[4]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s Tenny, S; Gillis, CC (January 2022). “Spondylolisthesis”. StatPearls. PMID 28613518. 
  2. ^ a b c Spondylolisthesis - Musculoskeletal and Connective Tissue Disorders” (英語). Merck Manuals Professional Edition. 30 October 2021時点のオリジナルよりアーカイブ3 April 2022閲覧。
  3. ^ a b c d e Chan, AK; Sharma, V; Robinson, LC; Mummaneni, PV (July 2019). “Summary of Guidelines for the Treatment of Lumbar Spondylolisthesis.”. Neurosurgery clinics of North America 30 (3): 353-364. doi:10.1016/j.nec.2019.02.009. PMID 31078236. 
  4. ^ “Spondylolisthesis, its cause and effect”. Annals of the Royal College of Surgeons of England 16 (5): 305–23. (1955). PMC 2377893. PMID 14377314. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2377893/. 

外部リンク

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