肥厚性瘢痕
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肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん、英: Hypertrophic scar)とは、外傷後に、創面を修復しようと出来た線維組織が過剰に産生され、いわゆるミミズバレ状の瘢痕(傷跡)が、長期にわたって残存する状態をさす。
経過
[編集]- 創面をふさごうと血液が凝固する。(24時間以内に表皮細胞結合)
- 受傷後3 - 4日。深い損傷部位では毛細血管がつながり線維組織(線維芽細胞)による修復が行なわれる。
- 瘢痕が出来上がる。
- 受傷後1 - 6か月。瘢痕組織がふくらみ肥厚性瘢痕となる。
- 6か月をもって厚みは頂点に達し、数年かけて減じてゆく。
なお、赤みはそれまでは真っ赤で、その後3年かけて消褪してゆく。 また、硬さは受傷初期はやわらかく、4か月目より硬化する。
特徴
[編集]- 周りの皮膚を押しのけるようにひろがる。
- 数年から数十年の経過で、自然治癒する場合もある。
治療
[編集]→「ケロイド § 治療」も参照
ケロイドと同じく、圧迫療法、ステロイド剤の外用、ヘパリン類似物質軟膏の外用、トラニラストの内服などの療法がある。