耕洋丸 (4代)
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耕洋丸 (4代) | |
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下関港に帰港中の耕洋丸(2023年9月) | |
基本情報 | |
船種 | 練習船 |
船籍 | 日本 |
所有者 | 水産研究・教育機構 |
運用者 | 水産大学校 |
建造所 | 三菱重工業下関造船所 |
母港 | 下関 |
信号符字 | 7JBZ |
IMO番号 | 9392688 |
MMSI番号 | 432596000 |
経歴 | |
起工 | 2006年9月5日[1] |
進水 | 2007年2月2日 |
竣工 | 2007年6月29日 |
就航 | 2007年 |
現況 | 就航中 |
要目 | |
総トン数 |
2,352 トン(国内) 2,703 トン(国際) |
全長 | 87.59 m |
登録長 | 79.42 m |
幅 | 13.60 m |
深さ | 8.80 m |
満載喫水 | 5.9 m |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | 阪神内燃機工業 6L35MC 1基 |
推進器 |
かもめプロペラ CPC-110B-115F ハイスキュード4翼CPP 1軸 |
最大出力 | 3,900 kW |
最大速力 | 18.4 ノット |
航海速力 | 14.0 ノット |
航続距離 | 約10,000海里 |
搭載人員 | 109名(乗組員42名、教員7名、学生60名) |
耕洋丸(こうようまる)は、水産大学校が保有する練習船。本項目では、2007年に竣工した4代目を取り扱う。
概要
[編集]耕洋丸 (3代)の代船として三菱重工業下関造船所で建造され、2007年6月29日に竣工した。 同年7月25日から8月12日にかけて行われた第1次航海では、下関港のほか、高松、東京、神戸の各港で一般公開が行われた[1]。
2011年4月7日から4月30日にかけて行われた第25次航海では、実習の一環として東日本大震災被災地への支援航海が行われた。下関市など地元自治体、漁協、水産加工関係団体、水産大学校同窓会、教職員などから物資提供・義捐金を募り、提供された自転車、靴、作業服、灯油、米、冷凍ふぐ、野菜などを支援物資として搭載した。出発を当初予定の4月11日から繰り上げ、4月10日に宮古港へ入港、宮古市、岩手県漁連、岩手県立宮古水産高等学校向けの救援物資を搬出した。その後、函館港で清水などを補給して、4月16日に釜石港へ入港、岩手県、釜石市などの漁協向け救援物資を搬出、入浴・食事の提供を行った。岸壁での作業の補助、船内での支援業務には学生も参加した。その後、日本海で漁業実習、海洋観測実習などを行った後、4月30日に下関港へ帰港した[2]。
設計
[編集]主要な航海機器、無線機器、漁労機器には古野電気の製品を採用しており、最新鋭の漁業設備として、自動定点保持装置(自動曳網制御機能付)などから構成されるセルフトロール&ナビゲーションシステム(STNS)を搭載している。STNSはスキャニングソナーで探知した魚群に対して漁網の位置を自動的に制御することで、自動的に魚群を追尾して網を仕掛けることが可能である[1]。
搭載機器
[編集]- トロール設備
- 観測用ウインチ
- ラインホーラー
- 超音波海底地形探査装置
- CTDオクトパスシステム
- 超音波式多層流速計(ADCP)
- 潮流計
- サーモサリノグラフ
- 波高計
- 採泥器
- 小型水深水温計
- 船内LANシステム
画像
[編集]-
耕洋丸の船名および船籍港表示(2023年9月)
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高松港に接岸中の本船
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水産大学校の練習船 耕洋丸 20130211に横浜港・大さん橋にて
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水産大学校の練習船 耕洋丸 横浜港・大さん橋にて斜め後ろから
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水産大学校の練習船 耕洋丸の煙突 20130211に横浜港・大さん橋にて
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水産大学校の練習船 耕洋丸 20170216夜に横浜港・大さん橋にて
脚注
[編集]- ^ a b c 『4代目「耕洋丸」竣工、フルノ機器をフル装備!』(プレスリリース)古野電気、2007年8月1日 。2017年1月10日閲覧。
- ^ 鷲尾(2011,p948)
参考文献
[編集]- 鷲尾圭司「水産大学校練習船「耕洋丸」による東日本大震災被災地への支援航海」『日本水産学会誌』第77巻第5号、日本水産学会、2011年、948-949頁、doi:10.2331/suisan.77.948、2017年1月10日閲覧。