コンテンツにスキップ

翁氏永山殿内

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

翁氏 永山殿内(おううじ ながやまどぅんち)は、唐名・翁寿祥、国頭親方盛順を元祖とする琉球王国士族(首里士族)。王国末期に中城間切津覇村(現・中城村津覇地区)の脇地頭を務めた。五大姓(名門)の一つ、翁氏の大宗家(本家)。

元祖・盛順は三司官並びに石奉行を務めた。2世・盛久は「尊円城間」とあだ名された能書家。同じく三司官を務めたが、鄭迵・謝名親方の讒言により百姓の身分に落とされた。3年後に紫冠(親方位)に復帰。長男・盛増は薩摩侵入の際、鉄砲玉に当たって戦死した。7世・盛寿のとき、小禄間切永山地頭になり、以後「永山」を家名とした。

永山殿内は五大姓の一つ、翁氏の本家(大宗家)だが、王家一門の向氏を除く他の三大姓の本家が総地頭家なのに対して、永山殿内だけ脇地頭家である。分家の翁氏伊舎堂殿内は総地頭家(中城間切)で、むしろこちらのほうが栄えた感がある。

系譜

[編集]
  • 1世 翁寿祥・国頭親方盛順
  • 2世 翁寄松・城間親方盛久
  • 3世 翁寿慶・具志川親方盛継
  • 4世 翁啓豊・城間親方盛長
  • 5世 翁懐忠・瀬高親雲上盛信
  • 6世 翁宗漣・城間親方盛武
  • 7世 翁任道・永山親方盛寿
  • 8世 翁宏基・永山親方盛勝
  • 9世 翁都銓・永山親雲上盛有
  • 10世 翁克恭・永山親雲上盛叙
  • 11世 翁常栄・永山親雲上盛普
  • 12世 翁思忠・永山子盛廉

参考文献

[編集]
  • 沖縄県氏姓家系大辞典 編纂委員会『沖縄県氏姓家系大辞典』角川書店、1992年(平成4年)。ISBN 978-4040024707 
  • 宮里朝光(監修)、那覇出版社(編集)『沖縄門中大事典』那覇出版社、1998年(平成10年)。ISBN 978-4890951017 
  • 比嘉朝進『士族門中家譜』球陽出版、2005年(平成17年)。ISBN 978-4990245702 

関連項目

[編集]