コンテンツにスキップ

第48期名人戦 (囲碁)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第48期 名人戦
開催期間 予選:2021年12月9日 - 2022年11月17日
リーグ:2022年12月8日 - 2023年7月24日
挑戦手合:2023年8月24日 - 2023年11月3日
前名人 芝野虎丸(2期目)
挑戦者 井山裕太
第48期名人 芝野虎丸(3)
挑戦者決定リーグ
リーグ
0 残留
リーグ
0 陥落
  • 富士田明彦
  • 佐田篤史
  • 志田達哉
  • 張栩
  • 名人戦
    第47期第49期 >
    テンプレートを表示

    第48期名人戦(だい48きめいじんせん)は朝日新聞社主催2023年度の名人戦であり、読売新聞時代の旧名人戦から数えて62期目である。スポンサーは明治チョコレート効果。名人戦は囲碁の七大棋戦の一つ。

    方式

    [編集]
    • 参加棋士 : 日本棋院関西棋院棋士の初段以上。
    • 予選は、日本棋院と関西棋院それぞれで、予選C・B・Aを行い、その勝ち抜き者による合同の最終予選で3名の新規リーグ参加者を決める。
    • 挑戦者決定リーグ戦は、前期シード者と新参加3名を加えた9名で行われ、同率の場合1位の場合プレーオフで挑戦者決定。それ以外は前期順位上位者が上位となる。なお今期よりリーグ陥落者が4名となった。
    • コミは6目半。
    • 持時間はリーグ戦は各5時間、挑戦手合は各8時間の二日制。
    • 優勝賞金 3000万円

    挑戦者決定リーグ

    [編集]

    今期のリーグ戦は前期挑戦手合敗者の文裕以下リーグ戦2位から6位までの5名と最終予選から勝ち上がりの張栩、富士田、佐田の3名で2022年12月8日の許対張で開幕。翌23年7月24日まで行われた。第8節で一力が井山を破ったが、最終節で両者勝利のためプレーオフにもつれ込んだ[1]

    一方残留争いでは最終一斉対局で山下が富士田に勝利した一方、元名人の張栩が志田に敗れリーグ陥落したほか、志田、富士田、佐田の4名がリーグ陥落となった。

    挑戦1名・陥落4[2]

    棋士 0結 果0 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 9回戦
    1 井山裕太 王座[3] 7 1 プレーオフ進出/挑戦
    0

    山下
    0

    0

    志田
    Bye
    0

    0

    佐田
    0

    富士田
    0

    一力
    0

    2 一力遼 棋聖 7 1 プレーオフ進出/残留 Bye
    0

    富士田
    0

    佐田
    0

    山下
    0

    志田
    0

    0

    0

    文裕
    0

    3 山下敬吾 九段 4 4 残留
    0

    文裕
    0

    0

    0

    一力
    0

    佐田
    0

    志田
    0

    Bye
    0

    富士田
    4 志田達哉八段 3 5 陥落
    0

    富士田
    Bye
    0

    文裕
    0

    0

    一力
    0

    山下
    0

    佐田
    0

    0

    5 余正麒八段 5 3 残留
    0

    佐田
    0

    文裕
    Bye
    0

    志田
    0

    0

    富士田
    0

    山下
    0

    0

    一力
    6 許家元 九段[4] 4 4 残留
    0

    0

    山下
    0

    富士田
    0

    佐田
    0

    Bye
    0

    一力
    0

    志田
    0

    井山
    7 張栩九段 4 4 陥落
    0

    0

    佐田
    0

    山下
    0

    冨士田
    0

    文裕
    0

    一力
    Bye
    0

    0

    志田
    7 富士田明彦七段 1 7 陥落
    0

    志田
    0

    一力
    0

    0

    Bye
    0

    0

    文裕
    0

    佐田
    0

    山下
    7 佐田篤史七段 1 7 陥落
    0

    0

    0

    一力
    0

    0

    山下
    0

    文裕
    0

    志田
    0

    富士田
    Bye

    一力は本因坊、井山は碁聖の保持者。

    挑戦者決定戦

    [編集]

    挑戦者決定戦はMlily夢百合0圧床塾杯の関係から7月30日に行い、ニギリの結果一力の黒番で対局開始。井山が中押勝ちし芝野への挑戦が決定された[5]

    プレーオフ進出者 2名(7勝1敗)

    日程:2023年7月30日(東京・日本棋院本院)

      挑戦者決定戦 00第48期名人戦 挑戦者00
    7勝1敗(1位)
     井山裕太 王座  0○中押
    (7/30)  第48期名人戦 挑戦者
     0井山裕太 王座0 
    7勝1敗(2位)
     一力遼 棋聖  0

    下線の側が先手 / 先手勝ち / ○:後手勝ち / 先手負け / ●:後手負け)

    挑戦手合七番勝負

    [編集]

    七番勝負は最初の3局は芝野が勝利したが、アジア大会明けの第4局は挑戦手合史上2番目の短手数92手で井山が勝つと、続く第5局も勝利。ホテル花月園で打たれた第6局も井山優勢かと思われたが、芝野が逆転で防衛を果たした[6]

    日程
    (2023年)
    第1局 第2局 第3局 第4局 第5局 第6局 第7局※
    8月24–25日 9月2–3日 9月19–20日 10月12–13日 10月23–24日 11月2–3日 11月9–10日
    (会場)

    対局者
    ホテル椿山荘
    東京
    霧島神宮 角上楼 アゴーラ守口 常磐ホテル ホテル花月園 龍宮城スパ
    ホテル三日月
    第47期名人

    芝野虎丸名人(十段)

     封 
    ○中押 ○中押 ○中押
     封 

     封 
    ○中押 防衛
    挑戦者

    井山裕太王座

     封 

     封 

     封 
    ○中押 ○中押
    総手数
     封 (封じ手)
    246手
    (96手目)
    183手
    (66手目)
    168手
    (91手目)
    92手
    (54手目)
    211手
    (92手目)
    243手
    (65手目)
    立会人 趙治勲名誉名人 中小野田智己九段 羽根直樹九段 山田規三生九段 山下敬吾九段 張栩九段 高尾紳路九段)
    記録係 大西研也五段
    三浦太郎三段
    鳥井裕太四段
    小西理章初段
    西岡正織三段
    櫻本絢子初段
    小松大樹四段
    村本渉四段
    伊藤優詩五段
    茂呂有紗二段
    森智咲二段
    日野勝太初段
    黒:黒番 / 白:白番 /  封 :1日目 封じ手の手番 / 各局いずれも2日制で、持ち時間は両対局者とも各局8時間。
    第1局では手番の先後をニギリで決定。
    ※第6局で決着したため第7局は実施されず。
    就位式
    • 2023年12月19日、東京・関口「ホテル椿山荘東京」

    脚注

    [編集]
    1. ^ 井山・一力、プレーオフに 囲碁名人戦リーグ戦 朝日新聞朝刊 2023年7月25日
    2. ^ 囲碁名人戦リーグ、陥落4人に 入れ替わり枠増、競争促す 朝日新聞朝刊 2022年11月29日
    3. ^ リーグ開幕時の正式な肩書きは「本因坊文裕」。その後2023年7月20日に本因坊位を失冠し、以降の正式な肩書きは「王座」である。
    4. ^ リーグ開幕時の正式な肩書きは「十段」。その後2023年4月20日に十段位を失冠し、以降の正式な肩書きは「九段」である。
    5. ^ 井山裕太王座が囲碁名人戦の挑戦権獲得 芝野虎丸名人への雪辱なるか 朝日新聞 2023年7月30日
    6. ^ 芝野虎丸名人が大逆転勝利 井山裕太挑戦者を破り、名人初防衛”. 朝日新聞社 (2023年11月3日). 2023年11月5日閲覧。

    外部リンク

    [編集]