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移動局 (電波工学)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

移動局(いどうきょく、Mobile Station)とは、電波工学においては、単に移動する無線局のことである。

種類

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特徴

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  • 固定局には電波以外の通信手段があるが、移動局にはごく近距離の通信をおこなうものを除き、電波以外に通信手段がない。そのため、無線局の殆どを移動局が占める。
  • 向きが不定であるため無指向性アンテナが用いられることが多い。
  • 簡単に無指向性を得るために、偏波は垂直偏波とし、モノポールアンテナ英語版を使うことが多い。
  • アンテナ形状に様々な制約を受けるため、一般的にアンテナ性能は低い。また、商用電源が使えないことが多いので、送信出力は低いことが多い。そのため、通信エリアが狭く、それを補うため中継技術が発達している。
  • 周波数が高くなるほど、移動体は急峻なフェージングを受ける。これは、地形や建物等により定在波が発生するためである。このため伝播損失が大きく変動し通信状態は不安定となる。それを克服するために様々な工夫が行われてきた。たとえば、ダイバーシティ・アンテナは典型的な解決法である。特に近年のデジタル化により、安定性が飛躍的に向上した。
  • 移動により、通信相手の局に接近した際は、電界強度が非常に強くなる。逆に遠く離れたときは、極端に弱くなる。つまり、無線機の受信部のダイナミックレンジがかなり大きい必要がある。
  • 無線機には耐振動性が要求されることが多い。防水性や防塵性が要求される場合もある。
  • 不法な移動局または違法な移動局は、摘発が難しい。そのため、社会問題となっている不法無線局違法無線局の殆どは移動局である。

略称

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  • MS:携帯電話
  • PS:PHS
  • OBE:ETC

関連項目

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