磐城軌道
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磐城軌道 | |
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概要 | |
現況 | 廃止 |
起終点 |
起点:湯本 終点:長橋 |
駅数 | 5[1]あるいは8[2]駅 |
運営 | |
開業 | 1914年7月21日 |
休止 | 1929年 |
廃止 | 1937年3月17日 |
所有者 | 磐城軌道→日本鉄道事業 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 6.0 km (3.7 mi) |
軌間 | 762 mm (2 ft 6 in) |
電化 | 全線非電化 |
駅・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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磐城軌道(いわききどう)は、福島県いわき市にあった鉄道路線(軌道線)を運営していた鉄道会社。
保有していた路線は、現在のいわき中央警察署付近にあった長橋駅と、国有鉄道湯本駅付近にあった湯本駅を結ぶ馬車鉄道であった。全線が国有鉄道常磐線と併走していたが、営業状況は良かったという。しかし1922年(大正11年)2月16日の大雨による軌道破損により休止された。翌年1923年(大正12年)になり、当時内燃気動車を製造していた日本鉄道事業[3]が路線を譲り受け、自社製造のガソリン動車を2両導入し運行を再開したが、長く続かず1929年(昭和4年)に営業休止、しばらく特許のみが残っていたが1937年(昭和12年)に特許が取り消され、正式に廃止された。
保有路線
[編集]路線データ
[編集]日本鉄道事業線時代
歴史
[編集]- 1909年(明治42年)11月2日 磐城共益馬車軽便鉄道に対し軌道特許状下付(石城郡湯本村-内郷村間)[4][5]
- 1911年(明治44年)9月 磐城軌道株式会社設立[6]
- 1914年(大正3年)7月21日 馬車鉄道として開業[4]
- 1922年(大正11年)2月 大雨により営業休止
- 1923年(大正12年)1月15日 日本鉄道事業に路線譲渡[7]、その後営業再開。ガソリン動車を2両導入
- 1929年(昭和4年) 営業休止
- 1937年(昭和12年)3月17日 特許取り消しにより正式に廃止
運行概要
[編集]- 1925年現在
- 長橋発は6時から18時まで、湯本発は6時30分から18時30分までの間、1時間毎に運行。全線の所要時間は約25分。
駅一覧
[編集]- 湯本駅 - 傾城駅 - 堀坂駅 - 藤棚駅 - 綴駅 - 三社場駅 - 御厩駅 - 長橋駅
今尾 (2008) による
接続路線
[編集]輸送・収支実績
[編集]年度 | 乗客(人) | 貨物量(トン) | 営業収入(円) | 営業費(円) | 益金(円) | その他益金(円) | その他損金(円) | 支払利子(円) |
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1914 | 72,160 | 106 | 4,952 | 2,728 | 2,224 | 1,412 | ||
1915 | 155,422 | 360 | 9,665 | 7,146 | 2,519 | 1,046 | ||
1916 | 172,920 | 1,370 | 10,726 | 7,178 | 3,548 | 償却金150 | 662 | |
1917 | 167,630 | 11,063 | 8,425 | 2,638 | ||||
1918 | 170,587 | 13,211 | 11,290 | 1,921 | ||||
1919 | 142,654 | 12,404 | 11,571 | 833 | ||||
1920 | 17,849 | 5,678 | 9,456 | ▲ 3,778 | ||||
1921 | 1922年2月の洪水により書類流出 | |||||||
1922 | 営業休止 | |||||||
1923 | 51,128 | 14,696 | 6,695 | 8,001 | 償却金5,200 | |||
1924 | 142,618 | 16,152 | 10,775 | 5,377 | ||||
1925 | 163,706 | 18,928 | 12,838 | 6,090 | ||||
1926 | 150,828 | 15,193 | 17,466 | 13,773 | 3,693 | 3,123 | 雑損42 | |
1927 | 151,332 | 13,469 | 15,412 | 14,555 | 857 | 30,387 | ||
1928 | 92,370 | 7,756 | 9,619 | 13,565 | ▲ 3,946 | 30,208 | ||
1929 | 営業休止 |
- 鉄道院年報、鉄道院鉄道統計資料、鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料各年度版
脚注および参考文献
[編集]- ^ a b 岡本 (1999)
- ^ a b 今尾 (2008)
- ^ 日本鉄道事業は大正9年10月設立、資本金600万円、所在地東京府麹町区八重洲『銀行会社要録 : 附・役員録. 26版』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『鉄道院年報. 明治42年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『日本全国諸会社役員録. 第23回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『鉄道省鉄道統計資料. 大正11年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- 岡本憲之『全国軽便鉄道』JTB、1999年、61頁頁。
- 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線』 2 東北、新潮社、2008年。ISBN 978-4-10-790020-3。
- おやけこういち「磐城軌道-日本鉄道事業沿革史」『鉄道ピクトリアル』No.680 2000年1月号