石狩市会社員強盗殺人事件
石狩市会社員強盗殺人事件 | |
---|---|
正式名称 | 石狩市新港における会社員強盗殺人事件 |
場所 |
![]() |
標的 | 採石運搬会社社員の男性(当時56歳)[2] |
日付 |
2005年(平成17年)1月13日[2] 午前5時50分頃[3] (UTC+9) |
概要 | 何者かが採石運搬会社事務所内で社員を鈍器で殴打して殺害し、会社所有のショベルローダーを強奪[1][2]。その後、事件現場から南に約4キロ離れた大型商業施設で強奪したショベルローダーを利用したATM荒らしが発生した[1][2]。 |
懸賞金 | 300万円[4] |
攻撃手段 | 鈍器で殴打[1] |
攻撃側人数 | 不明 |
武器 | 鈍器[1] |
死亡者 | 1人[1] |
損害 | ショベルローダー[1] |
犯人 | 不明 |
容疑 | 強盗殺人[1] |
動機 | 不明 |
対処 | 札幌方面北警察署捜査本部が捜査中[2][1] |
管轄 |
石狩市会社員強盗殺人事件(いしかりしかいしゃいんごうとうさつじんじけん)とは、2005年(平成17年)1月に北海道石狩市新港中央で発生した強盗殺人事件。北海道警察による正式名称は石狩市新港における会社員強盗殺人事件。
現在も犯人特定・逮捕には至っておらず、未解決事件となっている。捜査特別報奨金制度の対象事件となったこともある。
概要
[編集]2005年(平成17年)1月13日午前5時50分頃、北海道石狩市新港中央にある採石運搬会社事務所内で、この会社に勤めている男性会社員(当時56歳)が殺害されているのを出社した会社の同僚が発見した[3][5][6]。
発見時、被害者は事務室の床で血を流して横向きにうずくまった状態で倒れており、頭部を複数箇所にわたって鈍器で殴られたような跡があった[3][5]。被害者は採石運搬会社事務所の現場責任者で、会社周辺の除雪作業を行うため、午前3時から4時頃の間に出社したと見られる[3]。
また、事務所内は施錠されておらず、会社所有のショベルローダーが盗まれていたが鍵は事務所内に残されていた[5]。現場は石狩湾新港付近にあり、資材置き場や工場などが点在するものの、人通りはほとんどなかった[3]。
一方、同日午前4時10分頃、現場から南に約4キロ離れた石狩市樽川の大型商業施設でATMの設置場所付近の壁がショベルローダーで破壊される窃盗未遂事件が発生[3][5]。警備会社の通報を受けて札幌北警察署の署員が駆け付けたたところ、犯人は何も取らずにショベルローダーを運転して逃走した[3][5][6]。
ミニパトカーが30分近く追跡したが、犯人はミニパトカーの追跡を振り切った上に採石運搬会社事務所近くの路上にショベルローダーを乗り捨て、現場付近に駐車してあった白いワゴン車に乗り換えて逃走した[3][7]。
札幌北警察署の捜査で、乗り捨ててあったショベルローダーは会社所有のものと同一であることが判明したため、札幌北警察署は同一犯による強盗殺人事件と見て本格的な捜査に乗り出した[3][5]。
捜査経過
[編集]2006年(平成18年)2月8日、札幌北警察署捜査本部は犯人が事件現場に残したMサイズの手袋とガストーチなどの遺留物を公開した[8]。
その後、2007年(平成19年)5月1日に第1回捜査特別報奨金制度の対象となった[9]。
2010年(平成22年)3月6日、札幌市南区石山のスーパーマーケットでクレーン付きのトラックが出入口を突き破って近くのATMを狙った窃盗未遂事件が発生したが、重機を利用してATMを狙う手口やパトカーの追跡を妨害する工作など本事件と共通点があるため、北海道警察は同一犯の可能性もあると見て捜査をしている[10][11]。しかし、凶器が発見されず、目撃情報も少ないため、現在も事件解決には至っていない[7][11]。
犯人の遺留品
[編集]- ガストーチ(主な用途は配管作業時のロウ付や凍結解氷に使われるが、応用で色々な用途がある)
- Mサイズの手袋
- 国内産のマリンブーツ(長靴)の25 - 26cmサイズの足跡(遺留品ではないが、現場に残されていた足跡から判明)
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i 『朝日新聞』2008年1月12日 朝刊 2道24頁「発生から3年 遺留品公開 石狩の事務所会社員殺害 /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ a b c d e 『読売新聞』2008年1月12日 北海道 東京朝刊 道社A31頁「石狩強盗殺人、あすで3年 道警、情報提供呼びかけ=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b c d e f g h i 「採石運搬会社の社員殺害、盗まれた重機でATM荒らし」『読売新聞』読売新聞社、2005年1月13日。オリジナルの2005年1月15日時点におけるアーカイブ。2024年9月28日閲覧。
- ^ 『朝日新聞』2007年5月1日 朝刊 1総合1頁「犯人情報に公費懸賞金 凶悪事件対象、最高300万円 警察庁きょうから」(朝日新聞東京本社)
- ^ a b c d e f 「事務所で社員殺害、重機盗まれATM荒らし 北海道」『朝日新聞』朝日新聞社、2005年1月13日。オリジナルの2005年1月13日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ a b 『毎日新聞』2005年1月13日 北海道夕刊 社会面7頁「男性社員、殺される 重機盗難、頭に殴られた跡--北海道・石狩の採石会社」(毎日新聞北海道支社)
- ^ a b 『毎日新聞』2006年1月14日 北海道朝刊 社会面25頁「北海道・石狩の強殺:事件から1年、手がかりなく難航 ビラ配り「情報を」」(毎日新聞北海道支社)
- ^ 『読売新聞』2006年2月9日 北海道 東京朝刊 道社A37頁「石狩の強殺事件 道警が遺留物公開=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ 「公費懸賞金、まず殺人5事件に適用へ…原則300万円」『読売新聞』読売新聞社、2007年5月1日。オリジナルの2007年5月2日時点におけるアーカイブ。2024年12月16日閲覧。
- ^ 『読売新聞』2010年3月6日 北海道 東京夕刊 札夕社13頁「盗難トラックがスーパーに突入=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b 『読売新聞』2012年1月13日 北海道 東京朝刊 道社A27頁「南区スーパー窃盗 パトカー追跡妨害工作 石狩強殺と共通点=北海道・訂正あり」(読売新聞北海道支社)