矢尾拓也
矢尾 拓也 | |
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別名 | やおたくや |
生誕 |
1988年1月22日(36歳) 日本・北海道訓子府町 |
出身地 | 日本・北海道北見市 |
ジャンル | ロック |
職業 | |
担当楽器 | ドラムス |
活動期間 | 2009年 - |
レーベル |
WMJ/unBORDE(2012年 - 2016年) WMJ/Atlantic Japan(2016年 - 2017年) |
共同作業者 | Nanakamba |
矢尾 拓也(やお たくや、1988年1月22日[1] - )は、日本のドラマー。3ピースバンドNanakambaのメンバー、パスピエの元メンバー。パスピエ在籍時はひらがな表記の“やおたくや”名義で活動していた。
人物
[編集]ドラムを刄田綴色に師事(「師弟関係」とは若干異なるとのこと)。また彼のアシスタントとしても活動していたことがある[3]。刄田のドラム演奏に憧れ上京した矢尾は、ライブ終わりの刄田を出待ちし、刄田が折れるまで何度も「弟子にして欲しい」と頼んだという。「永久貸出」として刄田から譲り受けたドラムセットを所有している。
通常のクロスハンド奏法に加え師匠である刄田が用いるオープンハンド奏法を併用するスタイルで演奏し、楽曲へのアプローチは変則的かつ手数の詰まったドラミングを特徴とする。機材のセッティングはシンバル類を比較的多く配置し、パスピエ時代にはフロアタムを右手側に2台配置することが多かった。バンド脱退後のサポート活動では必要に応じサンプラーを併用したセッティングを用いることがある。以前はBONNEY DRUMのキットを使用することがあったが、CANOPUSとのエンドースメント契約以後は同社のドラムキットを使用することが多い。
音楽に目覚めたきっかけは BUMP OF CHICKEN。また、東京事変の『大人』を聴いて本格的にドラマーを志すようになったという。
北海道北見柏陽高等学校時代は吹奏楽部でパーカッションを担当。当時、ステージでスティックを落とした際に「もう1回じゃー!」と仕切り直したエピソードがあり、そのとき他の部員は「やお君は絶対プロになる」と確信したという。
パスピエ所属時代、デビュー前はコーラスを担当していた。近年のライブでは「チャイナタウン」のサビ前のワンフレーズのみ担当していた(矢尾の脱退後はキーボードの成田が担当)。
大の漫画好きで、漫画家の瀬尾公治らと親交がある。
パスピエ所属時代に担当していたラジオ番組J-WAVE『THE KINGS PLACE』では、「やおたくや 孤独のグルメ」というコーナーを担当。
2017年6月3日に結婚。矢尾は「パスピエからの脱退と結婚は関係ない」としている。
2018年、第一子となる男児が誕生。2019年には第二子となる女児が誕生している。
来歴
[編集]過去にバンドgiraffesky、bellboyなどに所属。なお、矢尾脱退後のbellboyには後にtricotに加入することとなる吉田雄介が参加している。
2010年8月にパスピエに加入。同バンドではデビュー時から脱退までの間、平仮名で表記された“やおたくや”という名義を使用していた。
同年11月リリースのアルバム『わたし開花したわ』でパスピエとしてインディーズデビュー。2012年6月発売の『ONOMIMONO』で同じくメジャーデビューを果たした。
2015年12月、パスピエが初の単独日本武道館公演を開催。矢尾にとっても初めての武道館のステージとなる。
2016年よりカノウプスとエンドース契約を開始。
同年11月、イベント『JAH-RAH presents “This is Bottoms” vol.27』に出演。玉田豊夢、かみじょうちひろ(9mm Parabellum Bullet)らと共演した。なお、共演したかみじょうは矢尾と同じくオープンハンド奏者である。
2017年5月13日に開催されたライブイベント『森、道、市場2017』出演をもってパスピエを脱退[4]。発表された5月10日からわずか3日後という異例のスピードで脱退となったのは、3月から行なっていたツアー『DANDANANDDNA』中に脱退を申し出たものの、「ファイナル公演を終える瞬間まで今のパスピエの音楽を充実させたい」(Key.成田)という想いがあったからだという。 これ以降、活動時の名義をひらがなから本名と同じ漢字表記の「矢尾拓也」へ改める。
同年、米津玄師のアルバム『BOOTLEG』に収録された楽曲『爱丽丝』(読み;ありす)のレコーディングに参加。パスピエ脱退後初のレコーディング参加となった。なお、この曲のレコーディングメンバーは矢尾や米津を含め、全員呑み仲間とのことである。
2018年4月30日、SHIBUYA CYCLONEにて開催されたライブイベント「渋谷奇天烈大百科」に、マーガレット廣井(八十八ヶ所巡礼)のドラムスサポートとして出演。これはパスピエ脱退後初で、かつ矢尾にとっておよそ1年ぶりのライブ出演となった。
2018年6月、自身が講師を務めるドラムレッスンを開講。期間は当初1年間としていたが、2021年現在でも継続して実施している。
2018年9月、韓国・ソウルおよび中国・重慶で開催された日本人アーティストによるライブイベント「CONNECT SERIES 2018」に参加。バックバンド「CONNECTBAND改」(Gt.笠間洋平、Key.宇都圭輝(Cake)、Ba.井澤惇、Dr.矢尾拓也)として、kradnessらのサポートを務めた。
2018年11月10日のライブイベント「LOFT MUSIC&CULTRE FES2018」から、百花(ex.NMB48)のバンド「150.2bit」のサポートを開始。
2018年12月2日、自身初となるドラマワークショップ(主催:CANOPUS)を開催した。
2020年1月22日、牛島亮輔(Vo/Gt、クロマチックラン)、右田眞(Ba、ayutthaya)とともにスリーピースバンド"Nanakamba"の結成を発表。同日には初の配信シングル「yearning」の配信も開始された。
2021年3月から開催された須田景凪のアルバム『Billow』リリースに伴うツアー「須田景凪 HALL TOUR 2021 "Billow"」で追加公演を含む4都市全5公演でサポートを務めた。またアルバムリリースに伴うプロモーションでの音楽番組出演にも帯同、リード曲『ゆるる』のミュージックビデオにも出演している。
参加楽曲
[編集]- パスピエ
- Nanakamba
- 全楽曲でドラムスを担当。
- 藍井エイル
- 大野真(CV:明坂聡美)
- 『ガラカブ・ラブ』-アニメ「放課後ていぼう日誌」の大野真のキャラクターソング。『TVアニメ「放課後ていぼう日誌」サウンドコレクション』に収録。
- 上白石萌音
- 『ハッピーエンド』-上白石と内澤崇仁(androp) の共同名義。映画『L・DK』主題歌で、ドラムスの他にパーカッションでも参加している。アルバム『note』にも収録。
- 『スターチス』-アルバム『note』に収録。
- 崎山蒼志
- 『Heaven』-アルバム『find fuse ins youth』に収録。編曲は江口亮、ベースは矢尾の師匠である刄田綴色とscopeで活動を共にする山崎英明。
- 桜木輝彦(演:中川大志)
- 『彼方の景色』-帯同した音楽劇『歌妖曲〜中川大志之丞変化〜』の主題歌で、配信された音源版でも演奏を担当。
- 須田景凪
- 『ゆるる』-MVにのみ参加。映画「名も無き世界のエンドロール」の主題歌。
- スピラ・スピカ
- 『STAND UP TO THE VICTORY 〜トゥ・ザ・ヴィクトリー〜』-『Re:RISE -e.p.-』に収録。
- 『good for nothing』-アルバム 『ポップ・ステップ・ジャンプ!』に収録。
- 『ほしのかけら』-両A面シングル『サヨナラノナミダ/ほしのかけら』表題曲。アルバム『ナガレボシトレイン』に収録。
- 『UNITE』-シングル『ピラミッド大逆転』のカップリング。
- 『君なんか好きにならない』-アルバム『ナガレボシトレイン』に収録。
- 月詠み
- 『真昼の月明かり』-4枚目の配信シングル。初のミニアルバム『欠けた心象、世のよすが』の2曲目に収録。
- 『絶対零度』-初のミニアルバム『欠けた心象、世のよすが』の4曲目に収録。
- 『ヨダカ』-8枚目の配信シングル。TVアニメ「BIRDIE WING -Golf Girl's Story-」エンディング曲。
- 東山奈央
- 『奇跡』-2枚目のアルバム『群青インフィニティ』の9曲目。
- 『群青インフィニティ』-MVのみの参加。音源は山内“masshoi”優がドラムスを担当。
- nano
- 『A Thousand words』-シングル『ウツシヨノユメ』のカップリング。
- 沼倉愛美
- 『Desires』-4枚目のシングル表題曲で、TVアニメ「CONCEPTION」エンディングテーマ。MVにも参加している。
- B.O.L.T
- 『USHIRO-META-I』-アルバム『Attitude』に収録。
- 松岡ななせ
- 『Over the World』-ミニアルバム『Reflect』収録。
- 『トキメキミュージック』-ミニアルバム『Reflect』収録。
- 山下智久
- 『怪・セラ・セラ』-7枚目のシングル表題曲。パスピエとしてプロデュースした楽曲で、レコーディングにも参加。
- ヨッシー(CV:鈴木愛奈)
- 『ポップコーン・デイ!』-アニメ「イジらないで、長瀞さん」のヨッシーのキャラクターソング。同作のBlu-rayディスク第3巻の特典CDに収録。
- 米津玄師
- LiSA
- 『サファイアの星』-東京スカパラダイスオーケストラのカバーで、トリビュート盤『楽園十三景』収録。パーカッション担当。
- 渡辺大知×松岡茉優
- (タイトル不明)-LINE NEWS VISIONで配信されたドキュメンタリー『TSUMUGU』内で制作された楽曲(未配信)。パーカッションで参加。
ライブサポート
[編集]この項ではパスピエ脱退後、フリーランスのドラマーとしてサポートしたアーティスト、および参加したバンドを挙げる。
- ayutthaya
- サポートをきっかけにBa.右田眞と共にNanakambaを結成。また右田とはぷにぷに電機サポート等でも活動を共にする。
- 牛島亮輔
- サポートをきっかけにNanakambaを結成。
- 内田万里×アリオト
- 88flavors
- 鍛治島彩
- かのうみゆ
- 上北健
- ライブ「Generate / Coremia Act:01」ほかに参加。
- 吉川友
- CONNECTバンド改
- 桜木輝彦(演:中川大志)
- 中川が座長を務める舞台「歌妖曲〜中川大志之丞变化〜」において一部公演を除きドラムスを担当し、またバンドマスターも務めた。
- 塩入冬湖
- 須田景凪
- 2019年から2022年頃まで、モリシー(Gt/Awesome City Club)、雲丹亀卓人(Ba/ex.sawagi)にドラムス担当の矢尾または堀正輝(ARDBECK)を加えた編成で活動していた。
- TK from 凛として時雨
- 東山奈央
- ニガミ17才
- 前ドラムス担当のヨコピーが脱退したことによりサポートを開始。なお、サポート以前からライブの物販を担当するなどの交流がある。
- 150.2bit
- ぷにぷに電機
- Nanakambaのメンバーでもある右田眞(ayutthaya)がバンドマスターを務める。
- peco
- マーガレット廣井
- 松岡ななせ
- miu
- みやかわくん(宮川大聖)
- meiyo(ワタナベタカシ)
- バンドセット出演時に石本大介(Gt)、マツイヒロキ(Ba)との4ピース、またはマツイとの3ピースで活動。
- やまもとりん
- ゆりめり
- WurtS
- 新井弘毅(Gt/THE KEBABS、ex.serial TV drama)、雲丹亀卓人(Ba/ex.sawagi)、城戸紘志(Dr)にDJを加えた5ピースをライブ活動の基本としており、矢尾は城戸の代打で参加している。なお、雲丹亀とは須田景凪サポートで活動を共にしていたほか、雲丹亀の代打には矢尾とかねてより親交のある前田恭介(androp)やバンビ(アカシック)が参加しており、彼らとの共演も見られる。
- 渡辺大知
メディア出演
[編集]- J-WAVE「THE KINGS PLACE」 出演:パスピエ (2014年10月7日-2017年3月28日、火曜日レギュラー)
- J-WAVE「TOKIO HOT 100」 出演:パスピエ (2014年6月29日、ゲスト出演)
- フジテレビ「めざましテレビ」 出演:パスピエ (2016年6月9日、ゲスト出演)
- 名古屋テレビ「BOMBER-E」 出演:パスピエ (2016年6月12日、ゲスト出演)
- フジテレビ「魁!ミュージック」 出演:パスピエ (2016年7月10日/17日、ゲスト出演)
- 狛江ラジオ放送(コマラジ)「ミュージック・ラポール」 出演:Nanakamba (2020年3月23日、ゲスト出演)
- TBS「CDTVライブ!ライブ!」 出演:須田景凪 (2021年2月6日、演奏サポート)
- TBS「CDTVライブ!ライブ!」 出演:須田景凪 (2021年2月15日、演奏サポート)
- NHK総合「おやすみ日本 眠いいね!」 出演:渡辺大知 (2021年10月3日、演奏サポート)
- 日本テレビ「smash. presents MUSIC BLOOD」 出演:TK from 凛として時雨 (2022年3月18日、演奏サポート)
出典
[編集]- ^ 本人による“ツイッターへの投稿” (2018年1月22日). 2018年3月15日閲覧。より
- ^ J-WAVE『THE KINGS PLACE』2016年5月10日深夜放送分より。
- ^ “2013年6月8日のツイート”. 刄田綴色ツイッター公式アカウント (2013年6月18日). 2017年1月22日閲覧。
- ^ “パスピエから皆様へ大切なご報告”. パスピエ (2017年5月10日). 2017年5月13日閲覧。
外部リンク
[編集]- 矢尾拓也 (@yaotakuya) - X(旧Twitter)